エジプト、投資と観光客の誘致へドバイ万博でアピール

(エジプト、アラブ首長国連邦)

カイロ発

2021年11月11日

アラブ首長国連邦(UAE)で開かれている2020年ドバイ国際博覧会(ドバイ万博)で10月30日、エジプトのナショナルデーが開催された。モスタファ・マドゥーリー首相一行が現地入りし、UAEドバイ首長国のムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム首長、ナヒヤーン・ビン・ムバーラク・アル・ナヒヤーン寛容・共生相らと会談し、投資先や観光地としてのエジプトをアピールした。

近年、エジプトとUAEとの経済関係は深まっている。前年度(2020年7月~2021年6月)、UAEはエジプトにとって、サウジアラビアに次ぐ輸出先となった。UAE企業は港湾開発に参画しており、ドバイを拠点とする港湾管理会社のDP(ドバイ・ポーツ)ワールド外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、スエズ運河経済特区(SC Zone)に隣接するソフナ港に積極投資している(2021年10月21日記事参照)。また、エマール(Emaar Properties外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)をはじめとするUAEの多くの不動産会社がエジプトの新行政首都(2021年9月1日記事参照)周辺に住宅地を開発している。ムハンマド首長はエジプトで20以上のスマートシティーが同時開発されていることに触れた上で、最大限の協力をすると述べた。

写真 ソフナ港コンテナヤード(ジェトロ撮影)

ソフナ港コンテナヤード(ジェトロ撮影)

ドバイ万博に設置されたエジプトパビリオン(Egypt’s Pavilion外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は、同国が誇る古代遺跡をはじめとする観光資源の紹介に注力している。目玉は、最近発掘された古代エジプト時代の司祭プサムティクの遺体を納めた木製のひつぎだ。そのほか、2022年に発掘100周年を迎えるツタンカーメン王のマスクのレプリカや、2022年11月ごろの開所が予定されている、日本のODAを活用して建設が進む大エジプト博物館(GEM外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の紹介も注目される。エジプトでは、緊急事態宣言の解除やホテル稼働率制限の解除などが行われ(2021年10月29日記事参照)、冬の観光シーズンを前に、世界に向けてエジプトへの誘客に余念がない。

写真 エジプトパビリオン(公式サイトより)

エジプトパビリオン(公式サイトより)

(福山豊和)

(エジプト、アラブ首長国連邦)

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