秋の広州交易会、オンラインとオフラインを組み合わせて開催予定

(中国)

広州発

2021年09月28日

中国商務部は9月15日、10月15~19日の5日間に秋の広州交易会をオンライン・オフラインで同時開催すると発表した。これに先立ち、9月7日に主催事務局、9月14日に国務院新聞弁公室が記者会見を行い、準備状況などについて説明を行った。

「新型コロナ禍」後初のオフライン開催

広州交易会は毎年、春と秋に2回開催されており、2020年春季、秋季、2021年春季と3回連続でオンライン開催になった(2020年7月8日2020年9月29日2021年4月6日記事参照)。今回の広州交易会では、約2万6,000社がオンラインとオフラインで出展し、出展分野は例年の16分野・50エリアに加え、貧困地域企業による国際市場の開拓を支援するため「農村振興」コーナーも設ける。

オフラインの来場者は国内バイヤーを想定

オフラインの展示は出展者と来場者が実際に出会い、実物を見ながら具体的な商談が可能となる。展示会場の面積は40万平方メートル、出展企業関係者10万人と来場者20万人で合計約30万人の入場を見込んでいる(添付資料表参照)。広東省商務庁の張勁松庁長によると、世界的に新型コロナウイルスの感染収束がみえない中、中国国内バイヤーの来場誘致を強化する。具体的には、(1)大手購買グループ、スーパーマーケット、小売りチェーン、卸売店、代理店、電子商取引関連企業、サプライチェーン管理企業、(2)中国における外資企業、(3)海外企業の中国における購買代表、代理店、外国の在中国商工会議所、(4)その他の調達企業など、としている。

他方、「新型コロナ禍」のため海外から会場へ来場できないことも想定し、オンライン展示会も併催し、オンラインでのショールーム、マッチング、越境EC(電子商取引)などを通じ、参加者の体験を向上させる工夫を凝らす。英語など7言語で展示会活用ビデオを作成し、VIPのバイヤーに対して「1対1」や「1対複数」のメンタリングを実施する。オンラインでの展示品目は300万件を超えるという。

感染防止策は厳重に実施

中国国内での感染拡大を防ぐため、オフラインでの出展者に対しては、全員にワクチン接種完了を求める。海外からの入国者に対しては、原則として現行の水際対策を実施する。また、中国内の中・高リスクエリアに14日以内に滞在歴がある場合、出展や入場はできない。広東省外からの出展者に対しては、入場者が広東省入省前48時間以内に実施したPCR検査の陰性証明書の提示が必要となり、さらに広東省に入った当日にもう一度PCR検査を行わなければならない。広東省内の者に対しては、3日間に2回の検査を行うよう求める。

さらに、広東省内・省外にかかわらず全ての入場者は、会場に入館するたびに、48時間以内の陰性証明を提示しなければならない。そのため、周辺エリアに検査センターを大量に設置する予定だ。

(盧真)

(中国)

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