バングラデシュ、犠牲祭後の新型コロナ感染拡大に要注意

(バングラデシュ)

ダッカ発

2021年07月29日

バングラデシュの新型コロナウイルス新規感染者数は7月26日、1万5,192(累計感染者数119万4,752人)。死者はそれぞれ247人、258人と連日、過去最高を記録した(累計1万9,779人)。バングラデシュでは、7月1日から全国規模の行動・移動規制を開始していたが(2021年7月5日2021年7月6日記事参照)、犠牲祭前の7月14日から23日まで規制を緩和したため(2021年7月15日記事参照)、犠牲祭後の感染拡大が懸念されており、それが表面化したかたちだ。

犠牲祭に合わせた規制緩和により、多くの人がダッカから地方に移動したと報じられている。犠牲祭期間(7月21~24日)は、検査数が少なくなったため1日当たりの感染者数は平均6,114人となっていたが、陽性率は31.5%と依然、高水準を維持していた。

犠牲祭後(7月23日から8月5日まで)は全国規模の厳格な行動・移動規制を再開したものの、多くの人が地方からダッカに戻ってきており、ザヒド・マレク保健相は7月25日、犠牲祭後に感染者数が5~6倍に増える可能性があるとコメントしている(フィナンシャルエクスプレス)。

感染拡大の背景には、デルタ(インド型)変異株の拡大がある。8月5日までは工場の操業も含めて閉鎖されている中、在留邦人の間でも感染例が報告されている。外務省が8月1日から開始する「海外在留邦人等向け新型コロナ・ワクチン接種事業」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを利用するため、日本に一時帰国する駐在員(ワクチン接種後に再渡航予定)も増えてきている。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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