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ADBが東南アジアの2021年GDP成長率を4.0%に下方修正

(ASEAN、インドネシア、ベトナム、シンガポール、フィリピン)

ジャカルタ発

2021年07月29日

アジア開発銀行(ADB)は7月20日、「2021年版アジア経済見通し(補足版)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。東南アジア(注)の2021年のGDP成長率は、前回2021年4月の発表(2021年5月6日記事参照)より0.4ポイント低い4.0%と予測され、国別ではシンガポール、フィリピンを除き、下方修正となった。また、2022年の成長率については、前回より0.1ポイント高い5.2%と予測した(添付資料表参照)。

ADBは、東南アジアにおける2021年の経済成長を下方修正した要因として、新型コロナウイルスの感染再拡大に伴い、複数の国でロックダウンなどの行動規制が実施されていることを挙げた。インドネシアにおける2021年のGDP成長率予測は4.1%と、前回より0.4ポイント減少した。7月に実施されたロックダウン措置が、海外の需要増による輸出増加などに伴う経済回復の足かせになると予測している。同国では、6月後半からの新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、ジャワ島やバリ島などで7月3日から25日にかけて緊急活動制限を実施、一部制限を緩和しつつも8月2日まで延長されることが決まった(「コンパス」紙7月25日)。

ベトナムでは、ハノイ市やホーチミン市などで行動制限が実施され、ホーチミン市の外出制限措置(公共交通サービスの休止、公共の場で2人を超えた集会の禁止)は8月1日まで延長された(2021年7月27日記事参照)。また、ベトナムはワクチン接種の遅れも指摘されている。「ニューヨーク・タイムズ」のデータ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、ベトナムでワクチンの2回接種が終わった人の割合は人口の0.4%に過ぎず、シンガポール(53%)やマレーシア(17%)と大きな差がある(7月25日時点)。これらの要因により、ADBは2021年のGDP成長率を5.8%と、前回発表から下方修正している。

一方、ADBの発表で、シンガポールの2021年のGDP成長率は、前回よりも0.3ポイント高い6.3%となった。要因として、製造業の生産拡大を挙げた。2021年第1四半期(1~3月)のGDP成長率は、エレクトロニクスや精密エンジニアリング、化学、バイオメディカル(医薬・医療機器)の生産拡大により、前年同期比1.3%となっている(2021年5月25日記事参照)。フィリピンの2021年のGDP成長率は、前回発表と同じく4.5%となった。政府によるインフラや社会福祉への安定した投資や、製造業の復調が要因、とADBは指摘している。

(注)ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、東ティモール、ベトナムを含む。

(上野渉)

(ASEAN、インドネシア、ベトナム、シンガポール、フィリピン)

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