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英国がCPTPP加入交渉方針を公表、加盟11カ国と交渉開始

(英国、日本、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、オーストラリア、ベトナム、ニュージーランド、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ)

ロンドン発

2021年06月23日

英国国際通商省は6月22日、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)加入の交渉方針を公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。同日からCPTPPの既存加盟11カ国との交渉を正式に開始した。同省は6月2日の加盟11カ国による英国加入手続き開始決定(2021年6月3日記事参照)を受け、近く交渉方針を公表するとしていた。

加入交渉の優先分野として、物品貿易やサービス貿易、競争、国有企業(SOE)、政府調達、紛争解決、貿易救済措置、中小企業の貿易支援、持続可能性(環境、労働に関する高水準の規制維持など)、透明性と汚職防止、良好な規制慣行(GRP)・規制協力、貿易と開発、貿易と女性の経済エンパワーメントなど、幅広い分野の方針を明示した。特に、高い環境保護とネットゼロ目標、労働者保護、動物福祉、食品安全基準には妥協しないことや、国営医療サービス(NHS)など公共サービスの運営に係る意思決定は、英国政府や自治政府が引き続き行うとし、交渉対象にしない考えを示した。

交渉開始に先立つ21日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、物品貿易について、自動車やウイスキーなど英国の主要輸出品の関税が引き下げられ、英国の対加盟国輸出の99.9%が無関税で取引されることになるとした。また、6月16日に原則合意した英国とオーストラリアとの自由貿易協定(FTA)で争点となった国内農畜産業への影響(2021年6月16日記事参照)については、CPTPP加盟国が今後10年以内に世界の食肉輸入需要の25%を占めると予想される中で、CPTPP加入でメキシコなど急成長している市場向けに英国産の高品質な牛肉や羊肉などの輸出を拡大できると、同産業の利益につながることを強調している。

物品貿易以外でも、CPTPPはデジタルとサービスの貿易について特に先進的で、世界第2位のサービス輸出国である英国の強みを生かすことができるとした。また、英国企業にとって新たな金融・専門サービス市場が開かれ、高度な技術を持つ英国人が加盟国で生活し、働くことが容易になると、加入による同分野での商機や便益の拡大に期待を示している。

国際通商省は、英国のCPTPP加盟国への輸出は、加入により2030年までに65%〔370億ポンド(約5兆6,980億円、1ポンド=約154円)〕増加すると推計。フィリピン、タイ、台湾、韓国などがCPTPP加入に関心を示す中、加盟国が今後増えれば英国の利益はさらに拡大するとしている。

(宮口祐貴)

(英国、日本、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、オーストラリア、ベトナム、ニュージーランド、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ)

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