6月7日以降の新型コロナ警戒信号の色を発表、緑の州が19州に

(メキシコ)

メキシコ発

2021年06月07日

メキシコ連邦保健省は6月4日、6月7日以降に適用される各州の新型コロナウイルス感染警戒信号(2020年5月15日記事6月2日記事6月15日記事8月31日記事参照)の色を発表した。全国32州のうち、4州がオレンジ、9州が黄色、19州が緑となり、オレンジが3州増え、黄色が6州減り、緑が3州増えた。南バハカリフォルニア州、タバスコ州、ユカタン州が黄色からオレンジに、シナロア州、ソノラ州、ベラクルス州が緑から黄色に後退した一方、首都メキシコ市、メキシコ州、ミチョアカン州、ナヤリ州、プエブラ州、サカテカス州が黄色から緑に好転した(添付資料表参照)。進出日系企業が多い州では、チワワ州、バハカリフォルニア州、ヌエボレオン州、タマウリパス州が黄色、アグアスカリエンテス州、コアウイラ州、メキシコ市、グアナファト州、ハリスコ州、メキシコ州、ケレタロ州、サンルイスポトシ州、サカテカス州が緑となる。

首都メキシコ市は、黄色から緑に好転した。状況の改善に伴い、経済・社会活動の規制緩和を段階的に進める。6月7日からは、教育機関の対面教育を再開する。ただし、登校して教育を受けさせるかどうかは、生徒や家族の自主的な判断に任せる。同日から、ホテルは60%、ショッピングセンターや百貨店は50%まで収容人数制限を拡大するほか、レストランも50%の収容人数で24時までの営業を認める。ホテルの会議室におけるイベントは、9平方メートルに1人の間隔を空けて100人までの人数で可能になる。6月17日からは、野外スポーツイベントの収容人数を50%までに拡大するほか、スポーツジムにおける屋内講習、展示場などにおける会議や集会などのイベント開催を許可する。

40歳代のワクチン接種始まる

連邦保健省によると、メキシコは6月4日までに4,234万7,665回分のワクチンを製薬会社から受領しており、そのうち1,610万8,755回分が米国ファイザー、1,119万3,600回分が英国アストラゼネカ(一部国内でパッキング)、800万回分が中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)、240万回分がロシア国立ガマレヤ研究所、464万5,310回分が中国の康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス、国内でパッキング)となっている。6月4日午後9時時点で、受領分の79.8%に相当する3,377万9,982回分を接種済み。現時点での接種対象者は、医療関係者、教育関係者、60歳以上の高齢者、50~59歳の年齢層、40~49歳の年齢層、妊婦で、合計で2,373万336人(人口比18.8%)に対して少なくとも1回の接種が完了している。

6月1日から、40~49歳のワクチン接種が始まった。首都メキシコ市で日本人駐在員が多く住むミゲル・イダルゴ区では、6月9~13日に同年齢層の接種が行われる。統一住民コード(CURP)を持つ駐在員および同家族であれば、外国人でも接種は可能。姓(名字)のアルファベットに応じて接種日が決まっているため、メキシコ市政府のサイトを参照の上、指定された接種会場に必要書類を持って赴く必要がある。

(中畑 貴雄)

(メキシコ)

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