COVAXファシリティ経由の第2弾ワクチン約168万回分が到着

(ベトナム)

ホーチミン発

2021年05月20日

ベトナム政府は5月16日、国際的なワクチン調達・供給枠組み「COVAXファシリティ」を通じて、英国アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチン168万2,400回分の供与を受けた。同日付の保健省機関紙「健康と生活」などが報じた。到着したワクチンは、ハノイ市の国立衛生疫学研究所に輸送され、今後、全国の各省・市に配布される予定。

COVAXファシリティによるワクチン供給は、4月到着の81万1,200回分に続いて2回目となる(2021年4月5日記事参照)。アストラゼネカ製のワクチンについては、COVAXファシリティによる供給のほか、ベトナム・ワクチン社(VNVC)による調達が計画されており、第1弾の輸入ワクチン(11万7,600回分)が2月に到着している(2021年2月25日記事参照)。それぞれの枠組みにおけるワクチンの数量は、COVAXファシリティ経由が3,890万回分、ベトナム・ワクチン社による調達が3,000万回分とされる。しかし、世界的にワクチンの需要が高まる中、供給・調達のスケジュールに明確な見通しが立っていない状況だ(「健康と生活」5月16日)。

ベトナム政府はワクチン確保のため、米国ファイザー製ワクチンの調達に向けて検討・調整を進めている(「共産党新聞」電子版5月18日)。

ベトナム保健省によると、3月にワクチン接種を開始して以降、5月16日時点までに97万9,238人に接種が行われており、うち2万2,561人が2回目の接種を受けている。これまで、ワクチン接種の優先対象グループを定めた保健省決定1210/QD-BYTに基づき(2021年2月25日記事参照)、最優先の医療従事者を中心に接種が行われてきたが、今般のワクチン到着により、接種対象グループが拡大することが見込まれる。

(阿部浩明)

(ベトナム)

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