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2020年下半期の貧困率が42%に上昇、若年層の貧困率も悪化

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年04月08日

アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は3月31日、2020年下半期の貧困率が42.0%(前期比1.1ポイント増、前年同期比6.5ポイント増)、うち極貧層は10.5%(前期比で変化はなく、前年同期比2.5ポイント増)となったと発表した(添付資料図参照)。また、INDECが国内31都市(人口約2,850万人)を対象に実施している世帯アンケート調査(EPH)によると、貧困人口は約1,200万人、うち極貧人口は約300万人だった。

貧困層は、基礎的食料と住宅、保健、教育、衣類その他の日常的な基礎的支出(基礎的全体バスケット)を十分に賄う収入がない層を指す。極貧層は、基礎的な食料(基礎的食料バスケット)を賄う収入がない層を指す。INDECの分類を用いており、4人世帯の基礎的全体バスケットは5万854ペソ(約6万1,025円、1ペソ=約1.2円)、基礎的食料バスケットは2万1,572ペソ。今回の調査では、貧困世帯の平均収入は2万9,567ペソにとどまった。同様に、極貧世帯の平均収入はわずか1万2,864ペソだった。

年齢層別でみると、0~14歳の貧困率が57.7%で前期比1.4ポイント増、前年同期比では5.4ポイント増加した(添付資料表参照)。15~29歳の貧困率は49.2%で、前期比で0.4ポイント減少したものの、前年同期比では6.7ポイント悪化した。30~64歳の貧困率は37.2%で、前期比1.0ポイント増、前年同期比では6.7ポイント増加した。

地域別にみると、首都ブエノスアイレス市の貧困率は16.5%と全国で最も低い。他方、全国の人口の約30%を占めるブエノスアイレス市近郊地域の大ブエノスアイレス圏(GBA)の貧困率は51.0%と、首都圏人口の半数が基礎的な日用必需品の購入のための収入を得ていないことが判明した。また、GBAの極貧率は15.2%で、全国で最も高い水準になった。

4月1日付の現地紙「インフォバエ」(電子版)は、貧困率の悪化の要因は、2018年から3年連続の経済マイナス成長(2021年3月26日記事参照)、新型コロナウイルス感染拡大による失業率の悪化(2021年3月31日記事参照)などに加えて、物価高騰がさらに加速したこと、と説明している。2021年の実質GDP成長率の見通しは4.5%から7.0%とされるが、新型コロナウイルスの変異株などによる感染拡大に伴い、今後、新たな行動制限措置が導入される可能性があること、さらに、年間インフレ率の見通しが約51%と物価の高止まりが見込まれることから、2021年の貧困率の改善は困難となりそうだ。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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