3月29日以降の新型コロナ警戒信号の色を発表、緑の州が7州に

(メキシコ)

メキシコ発

2021年03月29日

メキシコ連邦保健省は3月26日、3月29日以降に適用される各州の新型コロナウイルス感染警戒信号(2020年5月15日記事6月2日記事6月15日記事8月31日記事参照)の色を発表した。全国32州のうち、7州がオレンジ、18州が黄色、7州が緑となり、オレンジが1州、黄色が3州減り、緑が4州増えた。今回、ソノラ州が緑から黄色、チワワ州が黄色からオレンジに後退した一方、オアハカ州とタバスコ州がオレンジから黄色、コアウイラ州、ハリスコ州、ナヤリ州、タマウリパス州、ベラクルス州が黄色から緑に好転し、緑の州が合計7州となった(添付資料参照)。なお、保健省のウゴ・ロペス-ガテル予防健康促進担当次官によると、メキシコ州は関連指標が既に黄色の水準だが、聖週間の休暇シーズンを前に、州政府の判断でオレンジを続けることを選択したとのこと。進出日系企業が多い州では、チワワ州、メキシコ市、メキシコ州、ケレタロ州がオレンジ、アグアスカリエンテス州、バハカリフォルニア州、グアナファト州、ヌエボレオン州、サンルイスポトシ州、サカテカス州が黄色、コアウイラ州、ハリスコ州、タマウリパス州が緑となる。

メキシコにおける新型コロナウイルス新規感染者数(発症日ベース)は、1月の第2週(1/10~1/16)から第10週(3/7~3/13)まで9週連続で減少している。病床利用率も低下傾向にあり、3月26日時点で一般病床は20%、人工呼吸器付き病床は24%まで低下している。首都メキシコ市の一般病床利用率も3月20日以降、2020年9月27日以来となる40%未満になり、3月26日時点では36.6%まで下がっている。

4月末までに全高齢者向けのワクチン接種を目指す

連邦保健省の記者会見によると、メキシコは3月26日までに1,075万8,845回分のワクチンを製薬会社から受領しており、そのうちの454万8,375万回分が米国ファイザー、87万回分が英国アストラゼネカ、400万回分が中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)、40万回分がロシア国立ガマレヤ研究所のスプートニクV、94万470回分が中国の康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)(国内でパッキングしたもの)となっている。そのうち、26日16時時点で受領分の60.3%に相当する648万7,170回分を接種済みだ。内訳としては、医療関係者85万8,371人に合計147万2,527回分(71.5%に2回目を接種済み)、60歳以上の高齢者479万3,981人に合計497万4,083回分(3.8%に2回目を接種済み)、教育関係者2万2,934人に合計4万560回分(76.9%に2回目を接種済み)を接種している。政府は4月末までに60歳以上の全高齢者に接種を完了することを目指しているが、3月26日時点で少なくとも1回目の接種を完了した比率は全高齢者の33.2%にとどまっている。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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