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2020年の乗用車生産は前年比17.6%減、2年連続の縮小

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2021年03月19日

「新型コロナ禍」の影響を受けて、ロシアの乗用車生産が大きく落ち込んでいる。自動車専門調査会社アフトスタトによると、2020年の乗用車生産台数は前年比17.6%減の124万6,790台となり、2年連続の減少となった(添付資料図参照)。新型コロナウイルス感染拡大に伴う各社の一時的な生産停止措置や政府による非労働日の導入、コンテナ不足による部品供給体制の混乱、需要の落ち込みが主な原因とみられる。主要メーカーはいずれも前年比減となった(添付資料表参照)。

2021年の生産見通しについてアフトスタトは、「新型コロナ禍」が収束し原油価格も安定して推移する楽観シナリオの場合、前年比4.6%増の130万4,600台と生産増加を予測する。一方、悲観シナリオの場合は、減産傾向が続いて122万8,000台(1.5%減)にまで縮小する。国際的な移動制限措置や欧米の経済制裁、政府による消費者向け新車購入補助政策の動向次第では、さらなる生産減となる可能性も指摘している。

上位には入っていないものの2020年に生産台数を大きく伸ばし、今後も拡大が予測されるブランドがハバルとメルセデス・ベンツだ。ハバルは中国大手の長城汽車がトゥーラ州で2019年6月から生産するブランドで、2020年の生産台数は前年比2.4倍(1万4,448台)を記録。ロシア市場で中国ブランド車は実用に足る品質と廉価を武器に販売を伸ばしており、ハバルはその筆頭だ(2020年7月21日記事参照)。2020年9月にはエンジンなどの基幹部品工場の建設を前提に、ロシア産業商務省と特別投資契約(SPIC、注)を締結(2020年9月30日記事参照)。ロシアでの現地生産率を高める方針だ。

ドイツの自動車大手ダイムラーは2019年4月にモスクワ州にメルセデス・ベンツの生産拠点を開所(2019年4月8日記事参照)。「Eクラス」セダンに加えて、2020年にはスポーツ用多目的車(SUV)の「GLC」「GLE」「GLS」の生産を開始。2020年の生産台数は前年比3.1倍(9,691台)を記録した。

両ブランドともに、2019年途中の生産開始だったことが2020年の前年比増加率を上振れさせたが、アフトスタトは、SPIC締結や新モデル生産などから両ブランドが今後も現地生産を拡大すると予想。2021年の生産台数をハバルは前年比25%増、メルセデス・ベンツは50%増になりうると見込む。

(注)連邦政府や連邦構成体(州・地方・特別市)政府、地方自治体(市町村)政府を契約相手として、大型投資や雇用創出、新技術の導入、現地調達率の拡大などを約束することで、企業利潤税(法人税)や資産税、土地税などの優遇措置、土地貸与やインフラ整備支援、連邦政府からの各種補助金などが提供される契約。契約内容は個別交渉により非公開。契約期限は投資額によって異なり、500億ルーブル(約750億円、1ルーブル=約1.5円)以下の場合15年、500億ルーブル超の場合20年。

(一瀬友太)

(ロシア)

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