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米シカゴ連銀ベージュブック報告、半導体不足により自動車生産が遅延、在庫も減少

(米国)

シカゴ発

2021年03月08日

米国連邦準備制度理事会(FRB)は3月3日、地区連銀経済報告(ベージュブック)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注1)を公表した。ベージュブックの中で、米国中西部の一部地域(注2)を管轄するシカゴ連銀は、2021年1月から2月上旬にかけての同地域における経済活動について、緩やかに(moderately)上昇したが、依然として新型コロナウイルスまん延以前の水準を下回ると報告した。本報告の調査対象者からは、今後数カ月で経済活動がさらに活発になることを期待する声が聞かれたが、完全な回復は早くて2022年の前半になるとする意見が大半で、前回のベージュブック報告(2021年1月25日記事参照)から変更はなかった。

経済活動を分野ごとにみると、雇用に関しては、ほとんど変化はみられなかったが、新型コロナウイルスの感染者や濃厚接触者、子育て世帯の欠勤の増加の問題は改善している、と報告されている。新規採用は引き続き困難で、特に非熟練労働者の獲得が難しい状況になっている。一方で、人材派遣会社からは、作業場の配置の工夫など新型コロナウイルスの感染防止策が取られることで、製造業への人材の派遣が行いやすくなっているとの報告が聞かれた。

個人消費は、全体的に緩やかに(moderately)増加した。家具や電気製品などの堅調な需要がみられている。連邦政府による追加経済支援策に含まれた個人への現金給付が消費活動を活発にしている、との報告もみられた。電子商取引(EC)は引き続き好調で、新型コロナウイルス感染者数の減少に伴い実店舗での販売も増えている、との報告が聞かれた。自動車販売は控えめに上昇し、人気車種は価格が上昇している。

企業支出は、わずかに(slightly)増加した。製造業者においては、依然としてサプライチェーンに部分的に課題を抱えているものの、全般的に在庫水準は適当だとしている。自動車については半導体の不足(2021年3月5日記事参照)により生産の遅延がみられ、在庫はさらに減少し、在庫不足は2021年の後半までは解消されないと予測されている。設備投資については一部で慎重な声が聞かれるものの、全体的には今後12カ月で増加させていくとの報告がみられた。

製造業の活動は、全体的に新型コロナウイルスまん延以前の水準に近づいており、緩やかに増加した。製造業全体における需要増加を受けて鉄鋼とアルミニムの生産は緩やかに増加しており、大型トラックの需要も緩やかに増加している。

農業分野に関しては、2021年の所得は堅調と見込まれている。その内訳として、農業収入は2020年に比べて増加するものの、政府支援による収入は減少する、と予測されている。

個々の調査対象項目ごとのポイントは添付資料参照。

画像 米連邦準備制度理事会(FRB)「地区連銀経済報告(ベージュブック)」(3月3日公表)

米連邦準備制度理事会(FRB)「地区連銀経済報告(ベージュブック)」(3月3日公表)

(注1)連邦公開市場委員会(FOMC)の開催に先立ち、年8回公表されており、銀行からの報告や、ビジネス関係者などの声を基にまとめたもの。

(注2)アイオワ、イリノイ北部、インディアナ北部、ウィスコンシン南部、ミシガン南部。

(藤本富士王)

(米国)

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