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「新型コロナ禍」でインフレ圧力強まる傾向に

(ブラジル)

サンパウロ発

2021年03月10日

ブラジル中央銀行が3月8日に公開した週次経済レポートFOCUSによると、2021年の拡大消費者物価指数(IPCA)上昇率(インフレ率)の予測値は3.98%だった。1週間前の同予測値3.87%から0.11ポイント上昇した。また、2021年のGDP成長率予測は前週の3.29%から3.26%へと下方修正された(2021年3月4日記事参照)。

1月のブラジルのインフレ率は0.25%だったが、これは、ダムの貯水不足のために2020年末にかけて引き上げた電力価格が低下したという特殊要因によるものだ(2020年3月9日付記事参照)。一方で、2021年初来、ペトロブラスの石油元売価格の引き上げが6度実施されている(3月8日時点、年初比54.3%上昇)。さらに、新型コロナウイルス対策が長引くことによる財政赤字の拡大、ワクチン接種の遅れ、ジャイール・ボルソナーロ大統領のペトロブラスへの干渉など、先行き不透明感が増している状況から通貨安が進行する可能性もある。FOCUSによると、2021年末の対ドル為替レートは、前年末時点の予測では1ドル=5.00レアルだったが、今回予測では5.15レアルと見込まれた。通貨安が進むと、輸入物価は上昇する。こうした潜在的なインフレ圧力が、今回のインフレ見通しに反映されたとみられる。

ブラジル中央銀行の金融政策委員会(COPOM)は2021年のインフレ目標中央値を3.75%としており、今回の見通しはこれを既に上回っている。今回のレポートにおける年末の政策金利(SELIC)予測は4.0%と従来予測と変化はないが、2022年末の予測値は従来の5.0%から5.5%へと上昇している。現在のSELICは2.0%で史上最低レベルが続いているが、感染対策と経済活動のはざまで引き上げのタイミングが模索されている。

新型コロナウイルスの発生以来、沈静化に時間を要しているブラジルでは経済運営への影響が出始めている。

(原宏)

(ブラジル)

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