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ロシア広告市場、2020年は微減もネット広告は成長維持

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2021年03月30日

2020年のロシアのインターネット広告は、他の媒体が軒並み落ち込む中、新型コロナウイルス禍を奇貨として堅調に推移した。広告代理店などが加盟する業界団体「ロシア・コミュニケーション・エージェンシー協会(AKAR)」の発表(3月18日)によると、2020年の広告市場規模は前年比4%減の4,734億ルーブル(約6,628億円、1ルーブル=約1.4円、付加価値税分を除く)となった(添付資料表参照)。媒体別では、ラジオや印刷物などの広告市場が2桁減となる一方、インターネット広告市場は4%増を達成した。2019年の前年比20%増と比べると減速したが、市場に占める割合が初めて50%を超えた。

AKARのセルゲイ・ベセロフ副会長は、「新型コロナ禍」による経済活動および行動の制限により、特に屋外広告など(前年比27%減)や新聞・雑誌などの印刷物広告(47%減)、移動中の車内で聴取することの多いラジオ広告(30%減)が大幅に減少したと指摘する。その一方で、消費者が在宅する機会が増えたことにより、インターネット広告が成長し、テレビ広告も微減にとどまったと分析した。特に、インターネット広告市場は、デジタル化の進展を背景に2018年に媒体別で初めて首位に立って以降(2019年3月18日記事参照)、成長を継続し、広告市場におけるメイン媒体となった(注)。

広告主の産業別にみても、「新型コロナ禍」の影響が色濃かったようだ。ベセロフ副会長によると、2020年に広告活動が減少したのは娯楽・旅行や乗用車、携帯電話、化粧品・香水、一般小売りだったのに対し、電子商取引(EC)などの各種オンラインサービス(2021年3月2日記事参照)、衛生用品、医薬品、食料品といった分野では増加したという。

2021年の先行きについて、市場関係者は楽観的な見通しを示す。ベセロフ副会長は、2020年第4四半期にロシアの広告市場が前年同期比4%増とプラスに転じたことから、市場が回復基調にあるとみる。広告代理店大手PHDロシアのディミトリス・バヤスCEO(最高経営責任者)は「クライアントが広告活動を2020年9月以降に活発化させた」と述べた上で、2021年に市場が安定化すると見込む。このほか、同じく広告代理店大手OMD OMグループのオリガ・バルスカヤ開発担当副社長も、ワクチン接種の進展などによる経済指標の回復を期待し、2021年にはコロナ禍前の市場規模にまで回復すると予想する(「アドインデックス」3月18日)。

(注)インターネット広告などを用いたロシアのデジタルマーケティングやプロモーション手法については、調査レポート「ロシア・デジタルマーケティング概要」(2021年3月)を参照。

(一瀬友太)

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