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2020年の中国の対外直接投資は3.3%増、「一帯一路」沿線国向けが好調

(中国)

北京発

2021年01月29日

商務部は1月21日、2020年の中国の対外直接投資額が前年比3.3%増の1,329億4,000万ドル(人民元建てでは9,169億7,000万元)となったと発表した。うち、金融業を除く対外直接投資額は0.4%減の1,101億5,000万ドルだった。国連貿易開発会議(UNCTAD)が1月24日に発表した報告書によると、2020年の世界の海外直接投資は42%減の8,590億ドルと大幅な減少になった中、中国の対外投資はプラス成長を保った(2021年1月26日記事参照)。

投資先の国・地域別では、「一帯一路」沿線国向けの投資額(金融業を除く)が18.5%増の177億9,000万ドルとなり、全体の16.2%を占め、シェアは前年から2.6ポイント上昇した(注1)。

業種別では、リース・ビジネスサービス業向けが17.5%増の417億9,000万ドル、卸・小売業向けが27.8%増の160億7,000万ドルと堅調な伸びになった。また、電力の生産・供給、科学研究・技術サービスへの投資はそれぞれ10.3%増、18.1%増だった。

地方企業による対外直接投資額(金融業を除く)は16.4%増の807億5,000万ドルで、全体の73.3%を占めた。広東省、上海市、浙江省の企業による対外投資が上位3位となった。

商務部国際貿易経済合作研究院の彭波副研究員は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で世界各国の投資が低迷している中、中国への直接投資実行額(注2)と中国の対外直接投資がともに増加したことは容易なことではないと評価した上で、中国企業のグローバルバリューチェーン、産業チェーン、サプライチェーンにおける位置付け、実力が強化されていることを反映したものだと指摘した(「経済参考報」1月22日)。また、同研究院学術委員会の張建平副主任は2021年の中国の対外直接投資について、「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定や中国・EU包括的投資協定(注3)の合意が発効し、実行されることにより、中国企業の対外直接投資がさらに増えることを期待する」とコメントした(「央広網」1月21日)。

(注1)商務部によると、主な投資先はシンガポール、インドネシア、ベトナム、ラオス、マレーシア、カンボジア、タイ、アラブ首長国連邦(UAE)、カザフスタン、イスラエルなどの国となっている。なお、今回の商務部の発表では、一帯一路沿線国は58カ国になっている。

(注2)商務部の発表によると、2020年の中国への直接投資実行額(銀行・証券・保険分野を含まず)は前年比6.2%増の9,999億8,000万元(ドル建てでは4.5%増の1,443億7,000万ドル)と過去最高を記録した(2021年1月25日記事参照)。

(注3)習近平国家主席は2020年12月30日、ドイツのアンゲラ・メルケル首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、欧州理事会(EU首脳会議)のシャルル・ミシェル常任議長、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長とオンラインで会談し、中国・EU包括的投資協定交渉の完了を発表した。同協定については、1月22日付で欧州委員会ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに協定文が掲載されている(2021年1月26日記事参照)。

(張敏)

(中国)

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