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中国日本商会、ファストトラック運用手続きの早期明確化・合理化などを中国政府に要望

(中国)

北京発

2021年01月06日

中国に進出している日系企業で構成する中国日本商会は12月28日、日中間の往来に関する要望書を外交部や商務部、関係各省・市政府などに送付した(注1)。要望書には、往来の主な障害となっている次の5項目の改善要望が盛り込まれた。

  1. ファストトラック(ビジネストラック)の運用手続きの早期明確化・合理化
  2. 日本との直行便の早期再開と再開済み路線の増便
  3. ビザ取得に必要な招聘(しょうへい)状の迅速な発給
  4. 新型コロナウイルス対策の集中隔離環境の改善と集中隔離期間の短縮
  5. 集中隔離終了後の各都市における追加隔離措置の廃止

このうち、ファストトラック(ビジネストラック)については、2020年11月30日から日中間の往来でその運用が開始されたにもかかわらず、中国側から内容や利用手続きが明らかにされておらず、中国に居住する駐在員が日本へビジネス目的の出張をして中国に戻ってきた際、仮に2週間の集中隔離措置を求められた場合、企業にとっては大きな負担となると指摘した(注2)。その上で、ファストトラック(ビジネストラック)に関する運用手続きを可能な限り速やかに明らかにするとともに、運用手続きは実際に企業が利用できるような合理的な内容とし、企業に過大な負担を負わせることがないよう要望した(注3)。

招聘状の迅速な発給については、日本人が中国をビジネス目的で訪問するためのビザ取得には、各省・市政府が発行する招聘状が必要な一方、招聘状発給が停止されていたり、滞っていたりする事例が多くあると指摘した(注4)。また、一部駐在員の招聘状については、省・市政府の各部局のいずれも担当ではないと主張して申請を受け付けない状況が数カ月以上続くなどの問題も生じていることや、駐在員の家族に対する招聘状の発給が11月以降、停滞していることも提起した。

日中経済協会北京事務所と中国日本商会が、11月25日から27日にかけて実施した第11回新型コロナウイルスの影響に関するアンケート調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでも、北京に駐在員が来る(戻る)ことへの阻害要因として、「招聘状の発給の停滞」との回答が61.0%と最も多かった(2020年12月17日記事参照)。

このような実態を踏まえ、駐在員の家族を含め、必要な人員のビザ手続きに必要な招聘状の迅速かつ円滑な発給を強く要望した。

集中隔離終了後の各都市における追加隔離措置の廃止について、都市によっては、入国後14日間の集中隔離の後、独自のルールに基づき追加の隔離措置を求めているところがあると指摘した。実際に、14日間の集中管理に加えてさらに14日間の隔離を求められている例もあり、ビジネス活動に大きな支障を来しているため、一部の地方都市による追加の隔離措置を廃止し、多くの都市で実施されているような健康観察にとどめるよう要望した(注5)。

(注1)要望書の内容は中国日本商会のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに掲載されている。

(注2)日本の外務省の発表によると、ファストトラックまたは一般入国手続き(レジデンストラック)を利用して中国に入国する際には、別途、中国政府が定める手続きを取る必要があるとしている。その詳細については、在日中国大使館のホームページ(HP)などを参照することとされているが、HPを含む中国当局からは詳細な利用手続き(中国における防疫措置)が明示されていない。

(注3)中国とのファストトラック(ビジネストラック)やレジデンストラックの手続きなどについては、外務省のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに掲載されている。

(注4)「有効な三種類の居留許可を有する外国人の入境を許可することに関する中華人民共和国外交部、国家移民管理局の公告(2020年9月23日付)」により、2020年9月28日から、中国の商務(工作)、私人事務および家族訪問(団聚)の有効な居留許可を有する外国人の入境を許可し、新たな査証申請を不要とするとされている。一方で、新規の査証申請に関しては、中国ビザ申請センターが2020年11月2日付で「ビザの受理範囲と条件の部分的な調整に於けるお知らせ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表し、一部のビザ申請の受理範囲と条件について「既に渡航先の省人民政府外事弁公室あるいは商務庁などより発行された招聘状を取得済みで、経済・貿易・科学技術関連事業に従事する申請者」や「既に『外国人工作許可通知』および赴任先の省人民政府外事弁公室あるいは商務庁などより発行された招聘状を取得済みで、渡航先で就労する申請者」などに限定している。

(注5)日本を出発地、中国を目的地とする中国籍・外国籍の乗客は2020年12月1日から、航空機搭乗手続きで「グリーン健康コード」を事前取得し、かつ、コードの有効期限内に航空機に搭乗することが必要となった(2020年12月9日記事参照)。手続きなどに関する詳細は、在日中国大使館のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに掲載されている。

(藤原智生)

(中国)

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