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中銀、金融緩和を強化、政策金利0.25ポイント引き下げ

(フィリピン)

マニラ発

2020年11月25日

フィリピン中央銀行(BSP)は11月19日、金融政策委員会で金融緩和の強化を決定した。翌20日から、政策金利である翌日物借入金利は2.0%、翌日物預金金利は1.5%、翌日物貸出金利は2.5%とし、それぞれ0.25%引き下げた。

追加緩和の理由について、BSPは主に3点を挙げている。1点目は、国内経済の減速や石油価格の低下、対ドルでの通貨ペソ増価による輸入品価格の安定を背景として、物価上昇が緩やかになっており、直近での物価上昇率の予想値が政府目標の2~4%の範囲内に収まっていることだ(注1)。インフレが落ち着いていることで、追加的な金融緩和の余地が残されている。2点目は、新型コロナウイルスの感染が世界で再拡大している中で、世界経済の不確実性が高まっていることだ。3点目は、企業や家計のマインドが依然として弱く、加えて、自然災害が同国に甚大な被害を与えたことで(注2)、今後数カ月間、経済回復にネガティブな影響を与えうるためだ。

これらの状況を勘案した上で、BSPは経済の活性化と市場マインドの改善を目的に、追加緩和へと踏み切った。11月10日に発表されたフィリピンの2020年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率はマイナス11.5%となり、ASEAN主要6カ国(フィリピン、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア)の中で唯一2桁台のマイナス成長を記録するなど、経済減速が続いていた(2020年11月20日記事参照)。

(注1)フィリピン政府は物価上昇率の目標範囲を明示し、物価上昇率の予想値が範囲内に収まるように金融政策を運営するインフレターゲットを導入している。政府は2020年から2022年まで、年間での消費者物価指数(CPI)上昇率の目標範囲を2~4%としている(2020年1月10日記事参照)。

(注2)10月下旬以降、台風18号(フィリピン名:キンタ)、台風19号(ロリー)、台風22号(ユリシーズ)がフィリピンを直撃し、インフラや農業に重大なダメージを与えた。

(吉田暁彦)

(フィリピン)

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