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メリーノ大統領が辞意表明、議会は後任大統領となる新議長を選出

(ペルー)

リマ発

2020年11月17日

ペルーのマヌエル・メリーノ・デ・ラマ大統領は11月15日、国民に対するテレビ演説で辞意を表明した。ペルーでは、11月9日に議会が現職大統領のマルティン・ビスカラ氏に対する罷免決議(2020年11月11日記事参照)を採択し、議会議長のメリーノ氏が翌10日に大統領に就任してから、これに反対する若者を中心とした全国規模の抗議活動が続いていた。

特に14日の首都リマでの抗議デモでは、国家警察隊との大規模な衝突が発生し、2人の学生が死亡した。さらに、保健省(MINSA)と社会保険庁(ESSALUD)は15日時点で100人以上が負傷したことを発表。現地メディアも多くの行方不明者が出ていると報じている。このような状況下、12日に任命された新内閣(2020年11月16日記事参照)の閣僚の多くが国民の意思をくみ取って相次いで辞意を表明。議会からもメリーノ大統領に対して辞任勧告が出たため、就任からわずか5日で大統領は辞任に追い込まれた。辞任演説の中で、メリーノ大統領は死亡した学生への追悼の意を表明しつつも、ビスカラ前大統領罷免の正当性をあらためて強調した上で、大統領の座を退くことを表明した。

大統領の辞任を受け、議会は11月15日から新たな大統領の選出のため、議長の選出に動き出した(注)。1回目の投票で提出された議会幹部候補が否決された後、翌16日に中道モラード(むらさき:PM)党のフランシスコ・ラファエル・サガスティ・ホウスハウスレル議員を議長、フレンテ・アンプリオ(解放戦線:FA)党のミルタ・エステル・バスケス・チュキリンを第1副議長、アクシオン・ポプラール(人民行動:AP)党のルイス・アンドレス・ロエル・アルバ議員を第2副議長、ソモス・ペルー(われわれはペルー:SP)党のマティルデ・フェルナンデス・フローレス議員を第3副議長とした候補リストへの2回目の投票が行われ、賛成97、反対26票、棄権0票の賛成多数で可決された。これらの選出議員は、いずれもビスカラ前大統領への罷免決議に反対票を投じた19人のうちの4人で、この点が国民の納得を得る上で大きな争点となっていた。

サガスティ新議長は国立工科大学(UNI)卒の工学エンジニアでパシフィコ大学の教授、経済分析の研究機関である開発分析グループ(GRADE)の創設者で、主に学術界での活動が目立つ。新議長は就任後の議会に対する演説で「今日は祝いの日でなく、亡くなった2人の若者を追悼する日であり、このような事態は二度と繰り返されるべきではない」「国のために働くという使命感の再認識」「議会に対する国民の信頼と希望の回復」を訴えた。同議長は17日午後4時に大統領に就任する予定だ。

(注)憲法が規定する大統領職の継承順位1位は副大統領だが、副大統領ポストが不在のため、順位2位の議会議長だったメリーノ氏が大統領に就任した。同氏辞任となったため、新たな議長の選出が行われた。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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