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欧州産業連盟、復興パッケージの速やかな実施を要望

(EU)

ブリュッセル発

2020年10月19日

ビジネスヨーロッパ(欧州産業連盟)は10月15日、同日から16日まで開催された欧州理事会(EU首脳会議)を前に、同理事会のシャルル・ミシェル常任議長に対して12日付で送付した書簡PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公開した。

ビジネスヨーロッパは第1に、「新型コロナウイルス危機」からの完全な復興には、全ての部門が通常どおり活動を再開し、企業が投資を行える環境が整い、また企業に対して雇用の維持などのために財政支援が早期に行われる必要がある、として、7月に欧州理事会で合意されたEUの復興パッケージ(2020年7月21日記事参照)を速やかに実施するように求めた。

次に、EUおよび英国政府の双方に対して、自由貿易協定(FTA)締結への努力をあらためて促す(2020年9月29日記事参照)と同時に、移行期間が終了すると、EU・英国間で取引を行うに当たって大きな変化に直面する企業を支援するため、準備措置の実施が必要だ、と指摘した。

経済成長をもたらす現実的な産業戦略が必要と主張

欧州経済の「新型コロナ危機」からの復興、グリーン化に関連して、ビジネスヨーロッパは、2050年までの気候中立(温室効果ガス排出実質ゼロ)達成など、「欧州グリーン・ディール」(2019年12月12日記事参照)などで示されたEUが掲げる目標を支持するとしながらも、その実現には「確固たるビジネスプラン」が必要で、EUは、競争力を維持し、EU域外への炭素リーケージ(排出制限が緩やかな国への産業の流出)を防ぎながら、「グリーン・ディールをどのように真の成長の原動力にするか」に焦点を当てるべきだ、と主張した。そして、欧州の成長にはグリーン・ディール以上のアプローチが必要になるとして、特に(1)グリーン技術への投資の促進やコスト効率が高い気候中立達成の実現のため、グリーン・ディールや新たな環境目標を支える、実現可能な産業戦略や低炭素技術への大規模な公的支援、(2)人工知能(AI)や第5世代移動通信システム(5G)などの新技術の安全な展開に関する基準策定による経済、社会のデジタル化への支援、(3)単一市場の発展を妨げる障壁のさらなる撤廃、(4)企業の成長や雇用を妨げないように、新たな課税を行わないこと、などを求めた。

また、復興基金が適切に活用されることを保証するメカニズムが必要で、(1)欧州の競争力、収益力を向上させる改革や投資プロジェクトに集中して財源を活用すること、(2)中小企業のみを対象としたスキームなど一部を除き、その企業の規模や本社がどの加盟国かを問わず、復興基金を利用できるようにすること、(3)市場経済が円滑に機能するために法の支配を尊重すること、の3点が重要だとした。

(滝澤祥子)

(EU)

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