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経済回復が鈍化、2020年の成長率予測はマイナス5.4%へさらに落ち込む

(ドイツ)

ベルリン発

2020年10月21日

ドイツの主要経済研究所(注)は10月14日に秋季合同経済予測を公表した。2020年の実質GDP成長率はマイナス5.4%と大きく落ち込み、その後の回復は2021年4.7%、2022年2.7%と緩やかなものにとどまるとした(添付資料表参照)。春季予測における成長率予測(2020年4月14日記事参照)に比して、それぞれ2020年は1.2ポイント、2021年は1.1ポイント下方修正した。

予測の下方修正は、経済の回復プロセスをより悲観的に見直したことに基づいている。経済の回復はレストランや旅行業など主に社会的な接触を伴うセクターの動向に依存しているが、新型コロナウイルスの流行がコントロール可能になるまでの間、これらのセクターの経済活動は低迷せざるを得ず、少なくとも2021年夏まではこうした状況が続くとしている。また、「新型コロナ危機」の結果として、多くの企業の自己資本が毀損(きそん)されたため、設備投資の回復も鈍化するとした。こうした回復トレンドの鈍化により、「新型コロナ危機」前の水準にGDPが回復するのは2021年末とみている。

「新型コロナ危機」は労働市場にも大きな影響を与えているとも指摘。短時間労働給付金による強力な雇用対策にもかかわらず、2020年半ばまでに82万人相当の雇用が失われ、雇用が「新型コロナ危機」前の水準まで回復するのは2022年半ばと予測、失業率は2020年、2021年と5.9%まで上昇し、2022年にはわずかに低下して5.5%となるとしている。

財政収支については、「新型コロナ危機」に対応した景気刺激策(2020年6月10日記事参照)により、2020年度は過去最悪の1,830億ユーロの赤字となり、財政赤字はしばらく継続すると想定している(2021年:1,180億ユーロ、2022年:920億ユーロ)。

今回の経済予測では、最大の下振れリスクは今後の新型コロナウイルスの再流行の不確実性としており、予測は、2021年秋までに新型コロナウイルスが経済活動に大きな影響を与えない程度に疾病管理手法が確立される想定に基づいている。このほかの不確実性要因として、「新型コロナ禍」によるドイツ国内外の企業倒産リスクと各種の貿易摩擦に言及している。

なお、予測の上振れ要因としては、急激に増加した個人貯蓄が予想よりも早く消費に回された場合に、消費部門が想定よりも早く回復する可能性があるとした。

(注)主要経済研究所とは、ifo経済研究所、ドイツ経済研究所(DIW)、ハレ経済研究所(IWH)、キール世界経済研究所(IfW)、RWIエッセン。

(田中将吾)

(ドイツ)

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