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景気刺激策は消費減税と合わせ、モビリティやデジタル化への投資を加速

(ドイツ)

ベルリン発

2020年06月10日

ドイツの連立政権を組むキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)と社会民主党(SPD)は6月3日深夜、2020年および2021年にかけて実施する約1,300億ユーロ規模の経済刺激策について合意した。同経済刺激策は、新型コロナウイルスからの危機に対し経済回復を図る「経済危機対策パッケージ」と、ドイツの経済基盤を長期的に強化する施策も含めた「未来パッケージ」で構成されている(添付資料参照)。

経済危機対策パッケージは、付加価値税(消費税に相当)の減税、電力コストの削減、つなぎ資金の給付、子供を持つ家庭に対する補助金支給のほか、輸入売上税の納期延長、欠損金の繰越上限額の増額など税務上の対策のほか、公共投資促進のための一時的な入札手続きの簡略化、税収減により財政難に陥る自治体に対する支援策などが盛り込まれた。

未来パッケージでは、気候変動に対応するモビリティとデジタル化を重視し、500億ユーロが配分される。電気自動車の購入促進やインフラ整備などの気候変動対策の技術への投資促進施策を掲げており、電気自動車購入補助金の倍増、電気自動車の車両税減税期間の延長、モビリティインフラ拡充、ドイツ鉄道への支援、地域の公共交通機関への支援も行う。またデジタル化の分野では、人工知能(AI)の国際的なエコシステムの構築、量子コンピュータの導入、ネットワーク制御システムの開発補助金、第5世代移動通信システム(5G)のドイツ全土での敷設作業の加速などに資金が投入される。

ドイツ産業連盟(BDI)やドイツ機械工業連盟(VDMA)は翌4日、経済刺激策の方向性は正しいものと評価し、特にモビリティや気候変動対策、デジタル化などのイノベーション分野への投資を後押しする合意案に、期待と歓迎するコメントを発表した。一方、ドイツ自動車産業連合会(VDA)は同日、発表された経済刺激策は不十分とした上で、低排出のディーゼル・ガソリン車購入促進も支援の対象として含めるべきとする声明を発表。カーディーラーの業界団体であるドイツ自動車中央連合会(ZDK)もこれに同調するなど、自動車業界からは不満の声も上がっている。

(中村容子)

(ドイツ)

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