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新型コロナショックの影響甚大、2020年はマイナス4.2%のマイナス成長と予測

(ドイツ)

ベルリン発

2020年04月14日

ドイツの主要経済研究所(注)は4月8日に春季合同経済予測を発表した。2020年の実質GDP成長率はマイナス4.2%に急減速するも、2021年には5.8%に回復すると予測した(表参照)。2019年秋季予測に比べ、2020年の成長率を5.3ポイント下方修正した。

表 主要経済研究所の春季合同経済予測

主要研究所は、新型コロナウイルス感染拡大の影響がドイツ経済に深刻な不況をもたらしているとしている。2020年の予測は個人消費マイナス5.7%(前回の秋季予測では1.4%)、機械設備投資マイナス8.9%(0.5%)、輸出マイナス10.9%(2.0%)、輸入マイナス9.6%(3.3%)と軒並み10ポイント程度の大幅な下方修正となった。

同予測は、経済活動と公共生活に対する制限措置は4月後半から徐々に緩和されるという仮定の下で算出されており、商品の購入などの個人消費は比較的早い回復が見込まれるものの、サプライチェーンの再構築に時間を要し、資本財に対する世界的な需要の抑制が継続する可能性が高いことを背景に、製造業の回復にはより時間がかかるとしている。また2020年から2021年の冬季には、感染症への懸念の高まりから、これまでより多くの労働者が病気休暇取得をする可能性があり、労働力の供給不足も想定している。

2020年の経済成長は第1四半期にはマイナス1.9%、第2四半期はマイナス9.8%に落ち込むと予測、これは1970年に四半期毎の統計を開始して以来最も急激な落ち込みで、世界的な経済金融危機の同時期に当たる2009年第1四半期の2倍の減少幅となる。

労働市場においては、失業率は5.5%(2019年は5.0%)に上昇、失業率のピークは第3四半期(5.9%)になると予想する。

政府が企業と個人世帯向けに実施する各種支援措置により財政支出が膨らみ政府の財政収支は1,590億ユーロの赤字となり、政府総債務残高のGDP比は70%に急増する。

今回の予測における下振れリスクの要素として、パンデミック終息の長期化や新たな感染拡大の波の到来、さらなる感染抑制の制限措置の発効にともなう生産ライン停止の長期化・大規模化、金融システムのゆがみ、ソブリン債務危機、世界的なバリューチェーンと販売市場の再編を挙げている。

4月8日付のドイツ経済エネルギー省のプレスリリースで、ペーター・アルトマイヤー経済・エネルギー相は、合同経済予測の結果は「われわれの対策のうち、短縮労働による給与減少分の一部を政府が補填(ほてん)する短時間労働給付金制度が失業増加の抑制に効果があることを明確に示している。今後の経済動向は生命と健康を守るための制限措置をどれだけの期間とる必要があるかによるため、不確実性が高いが、今後、連邦政府の予測も発表する」とコメントした。

(注)主要経済研究所とは、ifo経済研究所、ドイツ経済研究所(DIW)、ハレ経済研究所(IWH)、キール世界経済研究所(IfW)、RWIエッセン。

(中村容子)

(ドイツ)

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