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欧州産業界、フォン・デア・ライエン委員長に対して「実行」を求める

(EU)

ブリュッセル発

2020年09月18日

欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長が9月16日、欧州議会において行った一般教書演説(2020年9月17日記事および9月17日記事参照)に対し、欧州産業界からは、歓迎する声とともに注文も相次いだ(注)。

欧州産業連盟(ビジネスヨーロッパ)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、欧州の将来に関する同委員長の強い決意を歓迎しながらも、復興基金「次世代のEU」(2020年7月21日記事参照)などの支援が速やかに企業や労働者に届き、適切な事業へ投資されることや、成長を生み出すために必要な改革を実施するなど、目標を達成するための「方法」により焦点をあわせるよう欧州委に求めた。

欧州商工会議所外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、経済回復が勢いを増し、それを維持するには、企業は市場アクセスを保証し、投資を促進する枠組みが必要となるとし、経済復興が今後1年間の欧州委の政策の中心であることを保証する必要性を強調した。また、単一市場構築のさらなる推進を全面的に支持するとし、欧州グリーン・ディールの実現や貿易の推進を求めた。

重要政策目標へ期待とともに注文も

同委員長が打ち出した個別の重要政策目標について反応を示した団体もあった。

保健分野について、欧州製薬団体連合会(EFPIA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、EUの公衆衛生上の危機への対応能力の向上や、産業用データを最大限に活用するため、スーパーコンピュータ技術への投資などデジタル化を進めるという目標を歓迎。さらに、産業戦略の見直しが示されたことに関連して、「製薬戦略」の策定も必要だとした。

環境分野について、2030年までに温室効果ガス削減率を1990年比で最低でも55%に引き上げるという新たな目標に対し、欧州自動車工業会(ACEA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、自動車業界は2050年までの「気候中立(温室効果ガス排出ゼロ)」を目指すという目標は支持し、戦略の見直しは適宜必要と理解を示しながらも、政策立案者は目標だけでなく、対応する支援策を策定する必要がある。そうでなければ目標は達成できないとくぎを刺した。さらに、支援策の展望がなければ、「将来の温室効果ガス排出に関する現実的なシナリオ」を予測することは難しく、この新たな目標は「新型コロナ危機」に苦しむ自動車業界にさらなる投資を要求するものだとした。

デジタル化について、情報通信技術関連産業団体のデジタルヨーロッパ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、復興プログラム予算の20%をデジタル分野に充てると明確に示したことを歓迎。教育、医療分野や中小企業のデジタル化などを重点項として挙げ、既に欧州内で行われている関連事業を拡充させるにはビジョンと資金が必要であり、EUの各機関、各国政府と産業界が協力し、予算を有効活用すべきだと訴えた。

(注)各団体が発表した声明は全て2020年9月16日付。

(滝澤祥子)

(EU)

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