5Gの基地局建設は40万カ所超に

(中国)

中国北アジア課

2020年08月04日

工業情報化部は7月23日の記者会見において、第5世代移動通信システム(5G)の整備状況を明らかにした。同部情報通信発展司の聞庫司長は、5G分野の研究開発と応用、ネットワーク建設などを推進したとした。

会見では、2020年6月末までで、中国移動(チャイナモバイル)など3社が5Gの基地局を全国に40万カ所超建設したこと、ネットワーク接続許可を取得した5G機種が現在197種類、出荷台数が8,623万台に達したこと、2020年6月末までで、ネットワークに接続している5G端末が6,600万台に達したことなどを明らかにし、その著しい発展を強調した(2020年7月13日付地域・分析レポート参照)。

そして、さらなる推進のため、質と効率の高いネットワーク建設にさらに力を入れるとともに、5Gをオンライン教育、オンライン医療、リモートワークなどで活用する方針を示した。また、5G分野の国際協力を進め、新たな成長エンジンとして、新型コロナウイルスのもたらす経済の下押し圧力に共同で対応するなどともした。

このほか、工業情報化部の辛国斌副部長は、新型コロナは2020年上半期に工業に未曾有の影響をもたらしたとしながらも、第2四半期から月を追うごとに状況は回復しており、その影響は全体的にはコントロール可能とした。そして、新型コロナウイルスの影響や国際経済の下押し圧力があっても、中国の工業の長期的に上向いていく基本情勢は変わらないと述べた。

ちなみに、中国の上半期の工業生産増加額(付加価値ベース)は前年同期比1.3%減(2020年7月27日記事参照)。2020年1~2月は前年同期比13.5%減、3月は前年同月比1.1%減であったが、4月は3.9%増、5月は4.4%増、6月は4.8%増と3カ月連続でプラスの伸びを維持している。

(宗金建志)

(中国)

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