タイ保健省、8月1日からの残留農薬検査のQ&Aを発表

(タイ)

バンコク発

2020年08月04日

タイ保健省食品医薬品検査課は、輸入通関時の青果物の残留農薬検査に関するガイドラインを発表し、8月1日から運用することとしている(2020年7月21日記事参照)。7月30日にはガイドラインの運用に関するQ&Aやガイドライン自体の仮英訳PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)日本語仮訳PDFファイル(258KB))が公表され、31日には修正版Q&APDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)日本語仮訳PDFファイル(194KB))を再公表するなど、円滑な運用に向けた情報発信が活発になっている。

保健省ガイドラインに基づき、輸入青果物は、「非常に高リスク(Very High Risk)」「高リスク(High Risk)」、「低リスク(Low Risk)」の3つに分類され、分類に応じた対応がされることとなる。他方、ジェトロが関係事業者に行ったヒアリングでは、8月3日現在、空港における検査が特別に強化され、検査用のサンプル抽出頻度があがったなどといった状況は確認されていない。

31日に公表されたQ&Aでは、「非常に高リスク」に分類される商品のリストが毎月1日および16日に見直されることが明記され、輸送中に分類が変わってしまった場合の対応方法について補足された。また、「非常に高リスク」および「高リスク」商品については、輸出元の国で発行される検査分析証明書(COA)を用意すれば迅速に通関手続きを行うことができるが、Q&AではCOAの記載内容などに関し補足された。加えて、「高リスク」商品のCOAに記載すべき物質についても、8月3日午後に変更が公表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)され、カイランやスナップエンドウに関しては、チオファネートメチルに関する記載が不要となった。

なお、農薬をめぐっては、パラコートやクロルピリホスなどの5物質の食品からの検出を新たに禁止する動きがあり(2020年5月22日記事参照)、当初6月15日まで意見公募されていたところ、7月18日まで延長され、関係者から意見が寄せられたもよう。8月3日現在、意見を踏まえた政府の対応方針は発表されていない。

(福田かおる、ウォンパタラクン・ヤーダー)

(タイ)

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