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IMF、ウクライナへの50億ドルの金融支援を決定

(ウクライナ)

ワルシャワ発

2020年06月17日

IMFは6月9日の理事会で、ウクライナに対し18カ月にわたって50億ドルの金融支援をするスタンドバイ取り決め(SBA)を正式に承認した。第1トランシェ(分割融資)は約21億ドルで、2回目以降のトランシュはIMFによる4回のレビュー後に分割して供与される。

今回のSBAは、新型コロナウイルス感染拡大によるウクライナ経済への影響の緩和と、収束後の経済復興支援が目的。具体的には、(1)新型コロナウイルスのウクライナ経済への影響の緩和、(2)中央銀行の独立性と柔軟な為替変動の保証、(3)金融の安定性の確保、(4)汚職対策の4つを優先課題として挙げている。

IMFのクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事は今回のSBAについて、「ウクライナ政府が新型コロナウイルスによる危機に対処し、経済の安定性と成長を維持するための大きな支えとなるだろう。世界銀行とEUからの支援と合わせて、大規模な資金調達のニーズに対応するのに有用だ」とコメントしている。一方で「世界的な景気後退の規模や期間は不明瞭で、ウクライナ国内でも経済政策の方向性はいまだ不確かだ」とし、コロナ禍で経済を安定させるためにはウクライナ政府のさらなる努力が必要だと指摘した。

IMFからの支援を得るため、ウクライナ政府の改革は進む

国際収支が脆弱(ぜいじゃく)なウクライナにとって、IMFなどの国際金融機関との協力は重要だ。IMFはウクライナに対して、これまでもさまざまな支援を実施してきた(添付資料表参照)。ウクライナ政府は支援を受けるために、汚職対策、銀行法や農地市場法案(2020年5月8日記事参照)を成立させるなど、各種改革を進めている。一方、過去の案件を見ると、IMFが出す支援の条件を満たせなかったために支援が打ち切られたケースも散見される。

IMFのほかにも、世界銀行やEUなどもウクライナへの支援を行っている。最近では欧州委員会が5月29日、ウクライナへの5億ユーロの融資実行を承認(2020年6月2日記事参照)、6月10日にウクライナは融資額を受領した。

(楢橋広基)

(ウクライナ)

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