ゼレンスキー大統領が「農地市場法案」に署名、農地売買自由化へ

(ウクライナ)

ワルシャワ発

2020年05月08日

ゼレンスキー大統領は4月28日、農地市場法案(農地流通に関する複数国内法改正法案)に署名した。3月30日、ウクライナ最高会議により採択されていたもの。これにより、ウクライナ国内の農地売買が順次自由化される。具体的には、a.2021年7月1日以降、ウクライナの市民は100ヘクタールまでの農地の所有権を取得可能、b.2024年1月1日以降、ウクライナ人が所有する法人は最大1万ヘクタールの土地を購入可能となる。ただし、国有地や共有地の売却は依然として禁止されているほか、外国人の土地購入の可否については今後国民投票で決定される。

大統領府は同法案につき、「ウクライナ市民の農地私有権の行使が保証され、農業部門への投資拡大にも貢献するだろう」としている。

ウクライナにはチェルノーゼムと呼ばれる肥沃な黒土地帯が広がっており、かつては「欧州の穀倉地帯」と呼ばれるほど農業が盛んであった。欧州のニュースサイト「EURACTIV」(3月31日)によると、このような肥沃な土地の売買をある程度自由化することで、巨額の投資を呼び込める可能性があると法案を支持する者がいる一方、オリガルヒ(新興財閥)や外国人による土地の買い占めなどを懸念する者もいるという。また、農地売買の改革はウクライナがIMFからの財政支援を受ける条件の一つでもあるため、「IMFの脅しに屈した」とする野党議員からの批判もある。

(楢橋広基)

(ウクライナ)

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