スリランカで8月1日から外国人観光客受け入れ再開が決定、観光客用のビザの発給も再開(再開は延期に、再開時期は未定)

(スリランカ)

アジア大洋州課

2020年06月10日

スリランカ観光局は6月5日、8月1日より全ての国からの観光客を受け入れると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。スリランカでは5月26日、大統領直下の新型コロナウイルス感染防止タスクフォースから、8月1日からの観光客受け入れの提案がなされる(2020年6月2日記事参照)など、観光客受け入れ再開に向け準備を進めていた。

観光局の発表によると、全ての国籍、グループ、個人など、あらゆるタイプの旅行者を歓迎するとし、バンダラナイケ国際空港などが8月1日から、観光客の到着のために営業を再開するとした。

ビザ取得、政府認定の宿泊施設への滞在が必要

全ての旅行者は有効なビザを取得する必要があるとし、オンラインで30日間有効のビザが発給可能、到着後最長6カ月延長できるとした。ビザの申請手数料は100ドルとし、オンラインビザの申請先として政府の出入国管理局ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが案内されている。また、長期滞在者向けには、1回当たり最長6カ月の滞在が可能で、5年間有効のマルチプルビザの発給を現在検討中とした。

ビザ取得に当たっては、観光局ウェブサイトに掲載される政府の認定宿泊施設への予約や、旅程、復路航空券、医療保険の証明が必要であるとした。その他、スリランカでの最低5泊の滞在期間が必要あるとした。

到着前後にPCR検査受診が必要

また旅行者には、スリランカへのフライト搭乗の72時間前までにPCR検査を受ける必要があるとし、スリランカの空港到着時にも検査を受ける必要があるとした。なお、空港到着時の検査費用は無償となる。

到着時の検査結果判明までは24時間かかるとし、その間コロンボまたはネゴンボにある4つ星または5つ星の認定ホテルに1泊は滞在が必要であるとした。なお同発表によると、8月までに検査実施から結果判明までの時間を4~6時間以内に短縮するとしている。

さらに、入国後4~5日後に宿泊先と提携し、入国後2回目のPCR検査を実施するとし、10日以上滞在する旅行者は、3回目のPCR検査の実施が必要だとした。

8月1日以降、全ての観光地は営業、観光客の移動制限なし

全ての観光地についても、8月1日以降、安全対策を実施した上で営業するとした。また、観光客のための各県をまたぐ移動制限はないとした。一方、空港到着後の宿泊施設までの移動に公共交通機関は使用できないとし、観光客は事前に宿泊施設または旅行代理店に移動手段の手配が必要とした。

スリランカは、2019年の同時爆破テロ後海外からの旅行客数が減少するも、2019年年末にかけて回復。2020年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月19日より国内全ての国際空港での商業旅客機受け入れ業務を停止。海外からの旅行客数は、3月が前年同月比70.8%減の7万1,970人、4月は0人(前年同月16万6,975人)となっていた(2020年6月8日付地域・分析レポート参照)。

(追記)当初8月1日としていた外国人観光客の受け入れと空港の再開は延期となり、9月27日現在も再開は未定となっている。スリランカの入国制限措置については外務省海外安全ホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照。

(三木貴博)

(スリランカ)

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