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大幅な景気後退予想、短時間労働給付金の申請数は過去最大規模に

(ドイツ)

ベルリン発

2020年05月07日

ドイツ経済・エネルギー省は4月29日に春季経済予測を発表した。2020年の実質GDP成長率はマイナス6.3%となり、2021年にはその反動で5.2%増と予測している(添付資料表参照)。ドイツの主要経済研究所による春季合同経済予測(2020年4月14日記事参照)よりさらに厳しい見通しとなった。

連邦経済・エネルギー省は、2020年3月中旬から4月にかけて継続している社会的接触制限措置の影響を踏まえ、今後は段階的に緩和される想定で予測を算出しており、経済産出量は第2四半期に最も落ち込み、コロナ危機前の水準に回復するのは2022年以降になると見込む。

世界経済の深刻な景気後退と外需減少の影響により輸出志向の製造業が直撃を受けている。輸出はマイナス11.6%(前年比12.5ポイント減)、機械設備投資もマイナス15.1%(15.7ポイント減)と大幅な減少を予測している。ドイツ経済を牽引してきた内需は、国内需要の低下と海外からの中間財受注の低下が顕著であるものの、短時間労働給付をはじめとする個人世帯の収入等の政府支援策により、家計の所得と需要への影響は緩和され、輸入はマイナス8.2%(10.1ポイント減)と輸出と比べ減少幅は小さくなる。

ペーター・アルトマイヤー経済・エネルギー相は4月29日のプレスリリースで、「コロナ危機によりドイツ経済は不況に陥るが、経済的影響を最小限に抑えるため、1兆ユーロを超える前例のない対応策を講じた」とコメントしている。

短時間労働給付申請数は1,010万人、失業率も上昇

連邦雇用庁も4月30日に2020年4月の労働市場レポートを発表した。失業者数は3月の235万5,000人から4月には264万4,000人(前年同月比41万5,000人増)と1か月で約30万人増加した。失業率も3月の5.1%から4月は5.8%(前年同月比では0.9ポイント増)と上昇した。

労働時間減少による給与減少分の一部を政府が補填する短時間労働給付の申請者数は、3月は約260万人、4月には約750万人となり、合計で1,010万人に達している(2020年4月6日記事参照)。これは2009年の金融危機時の申請者330万人を大きく上回る。特に、飲食、娯楽、航空、観光、自動車関連の業界からの申請が多い。

連邦雇用庁デトレフ・シェーレ長官は4月30日の定例記者会見で「コロナ危機は、ドイツで戦後最悪の不況につながる可能性があり、雇用市場にかなりの圧力がかかっている。短時間労働給付の申請件数はかつてないレベルに達しており、企業の新規採用の需要も急減している」とコメントした。

(中村容子)

(ドイツ)

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