新議会が始動、議長に人民行動党のマヌエル・メリーノ・デ・ラマ氏選出

(ペルー)

リマ発

2020年03月19日

ペルーで新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が発動される中、1月26日の選挙で(2020年2月7日記事参照)当選した議員らによる新議会が3月16日に始まり、宣誓式が行われた。同日中に議長・副議長が選出され、最大議席数(25議席)を持つアクシオン・ポプラール(人民行動:AP)党のマヌエル・メリーノ・デ・ラマ議員が93票を獲得して、主力左派のフレンテ・アンプリオ(解放戦線:FA)党のロシオ・シルバ・サンティステバン議員(14票)を退け、議長の座に就いた。また、第1副議長にアリアンサ・パラ・エル・プログレッソ(進化のための同盟:APP)党のルイス・バルデス議員、第2副議長にソモス・ペルー(われわれはペルー:SP)党のギジェルモ・アリアガ議員、第3副議長にポデモス・ペルー(できるぞペルー:PP)党のマリア・テレサ・カブレラ議員がそれぞれ選出された。任期は2021年7月まで。

マルティン・ビスカラ大統領との関係について、メリーノ・デ・ラマ議長が所属するAP党は、2月にビスカラ大統領と会談した際、前議会解散後に発令された緊急令の内容を精査するとしながらも、大統領が進める政治改革自体には賛同している。そのため、現時点では、前議長のペドロ・オラエチェア氏との間でみられたような大統領と議長が激しく対立する事態が発生する可能性は少ないとみられている。

一方、3月17日には、2021年4月11日に予定されている大統領選挙について、現行の選挙法(法律26859号)では投票日の1年前からの同法改正を認めていないが、これを6カ月前までの改正を可能とする法案4851号を提出し、新議会で第1号となる法案を可決した(賛成87票、反対16票、棄権25票)。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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