ロシアへの到着者全員が14日間の隔離措置の対象に

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2020年03月25日

ロシア連邦消費者権利保護・福利監督局(ロスポトレブナドゾル)は3月19日、外国からロシアに到着した者全員に対して、14日間の隔離措置を義務付ける決定を発表した(2020年3月18日付主任国家検疫官決定第7号)。

本決定は世界的な新型コロナウィルス流行への対処とロシアでの感染拡大防止が目的。外国からロシアに到着した者全員に対して、到着日から14日間、自宅もしくは施設での隔離を義務付ける。経過観察中、検疫管理ルールを順守するとともに、毎日、ロスポトレブナドゾル地域支所に報告を行わなければならない。

加えて、本決定には、a.ロシアに到着した者は直ちに、滞在先の連邦構成体が指定するホットラインに、ロシアでの到着(帰国)場所、海外滞在期間、連絡先(滞在登録先と実際の滞在先に関する情報を含む)を通知しなくてはならないこと、b.体調が悪化した場合には、すぐに、自宅での医療支援を求め、医療機関を訪問しないこと、c.自宅隔離に当たっては隔離された部屋に滞在し、家族など自分以外の人間との接触をなくすようにすること、などが明記されている。

本決定に先立ち、ロシアでは3月16日に外国人の入国が5月1日まで禁止する措置を導入(2020年3月18日記事参照)。アエロフロート・ロシア航空やロシア鉄道など外国とロシアを繋ぐ輸送機関は、段階的に外国との運行を一時的に取りやめる発表を行っている(2020年3月23日記事参照)。ロシアにおける3月23日時点の新型コロナウイルス感染者数は438人。先週から感染者数が急激に増加している。

(齋藤寛)

(ロシア)

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