ロシア外務省、2021年から電子ビザの有効期間を16日間とする改正法案策定

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2019年10月23日

ロシア外務省はこのほど、ロシアへの入国に関わる電子ビザの発給についての連邦法改正法案を策定、10月18日に公表した。

この法案は2019年6月12日付大統領指示第Pr-1069号に基づき策定された。法案は、2021年1月1日からロシア連邦での短期滞在を最大16日間とする統一シングル電子ビザの導入を規定している。現在、極東連邦管区(2019年5月27日記事参照)、カリーニングラード州(2019年7月2日記事参照)、サンクトペテルブルク市・レニングラード州(2019年10月4日記事参照)で導入されている電子ビザ制度を観光需要の高いロシア都市に拡大し、外国人はより柔軟かつ快適な条件でロシアに入国・滞在することを可能とするものとしている。これに伴い、上記の連邦構成体・地域に導入されている現行の電子ビザ手続きは廃止される。現在はパブリックコメントを募集している段階で、11月1日を締め切り日としている。

ロシアへの入国に伴うビザ発給手続きを簡素化する一方で、指紋採取を義務付ける動きがみられる。主要経済紙「コメルサント」(10月16日)は、内務省が外国人のロシア入国に際して、滞在目的のいかんにかかわらず指紋を採取するルールを策定していると報じた。アレクサンドル・ゴロボイ内務次官は、ロシアには毎年1,700万人の外国人が入国しているが、2019年だけで3万人が移民法違反を犯しているとし、指紋採取のルールは犯罪者の入国阻止と現在のデータベースを体系化するためと述べている。

これに対して、ロシア旅行事業者協会(ATOR)のマイヤ・ロミゼ専務理事は、ビザ申請の際に指紋採取が義務付けられた場合、指紋採取が可能なビザセンターのある場所に申請が限られるため、ビザ取得が必要な国からの観光客の流入が15~20%減少するとし、電子ビザ制度の適用にも矛盾が生じると批判した。

ロシアへの入国に伴う指紋採取は2014年の大統領令によって、英国やデンマーク、ミャンマー、ナミビア国民を対象に試験導入された。ウラジミル・コロコリツェフ内務相は2017年に下院で行った説明の際に、2019年以降に全ての国・地域の国民を対象に指紋採取を義務付ける作業を進めていると語った(「コメルサント」紙10月16日)。

(齋藤寛)

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