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経済特区庁長官、条件付きで税制優遇見直し法案支持の意向表明

(フィリピン)

マニラ発

2019年10月11日

フィリピン経済特区庁(PEZA)のチャリト・プラザ長官は10月9日、日系企業を含む多くの外資系企業が入居する経済特区の税制優遇制度の抜本的見直しを規定する税制改革第2弾法案「CITIRA法案」を支持する意向を表明した。

PEZAは財務省が主導するCITIRA法案に継続して反対し、PEZAを貿易産業省(DTI)の傘下から離脱させる法案を提出するなどして対抗してきたが(2019年9月3日記事参照)、プラザ長官が10月9日にDTIのラモン・ロペス長官と会談した際、PEZAとDTIが和解した上で、ともにCITIRA法案を支持することで合意に達したと表明した。

プラザ長官は地元メディアに対して、PEZAはCITIRA法案の目的や目標を今後100%支持していくとした上で、「CITIRA法案は、既存の経済特区入居企業が考えるほど彼らに悪影響を与えるものではなく、フィリピンにより多くの投資を呼び込み、中小零細企業や農家を含む全ての国民に力を与え、フィリピンを完全な工業国へ進展させるものだ。CITIRA法案をめぐる論争に終止符を打つことで、フィリピン投資に関するここ数年の不明瞭さを取り除き、新たな投資や工場の拡張を促進する」と述べた。ただし、PEZAは以下の点についてCITIRA法案に盛り込むよう要求している(CITIRA法案の概要については2019年10月2日付地域・分析レポート参照)。

  • 従来と同様、法人所得税の免除期間終了後は特別税率を適用する。ただし、特別税率は総所得の5%から7%に引き上げる(特別税率適用によって、PEZA企業は引き続きPEZAのワンストップサービスを活用して一括納税できるため、税務負担増加を免れる)。
  • 既存事業が新制度に移行するまでの期間を2~5年から10~15年に延長する。
  • PEZA企業が製造に必要な物資を輸入する際の関税と諸税について、免除期間をスービックなどのフリーポートゾーンと同じ条件とする(設備と原材料の関税は最長5年まで免除という年限の適用除外)。
  • CITIRA法案では認められてない間接輸出の輸出売り上げへの算入を認める。
  • 財政インセンティブ審査委員会(FIRB)は一定の金額を超える投資案件についてのみ税制優遇措置適用を審査する(それ以下の規模の案件は、PEZAなどの投資誘致機関が審査する)。または、各投資誘致機関の案件審査委員会に財務省の代表者を加えた上で、これまでどおり各投資誘致機関が案件審査を行う。

日本や米国など、在フィリピンの外国商工会議所で構成される外国商工会議所連合(JFC)は、税制改革法案の対象からPEZA除外を求める声明を発表し(2019年9月5日記事参照)、JFCを代表する在フィリピン米国商工会議所のジョン・フォーブス氏は「CITIRA法案が成立した場合、70万人の雇用喪失につながる」と主張していた(2019年10月4日記事参照)。しかし、今回のプラザ長官の表明を受け、フォーブス氏は「在フィリピン米国商工会議所はPEZAの決断を支持し、これがフィリピンのさらなる経済発展や海外直接投資(FDI)の呼び込みにつながることを期待する」とし、当初のスタンスと異なる発言をした。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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