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優遇税制見直しで70万人雇用喪失の恐れ、JFCが試算

(フィリピン)

マニラ発

2019年10月04日

日本や米国など、在フィリピンの外国商工会議所で構成される外国商工会議所連合(JFC、注1)は9月24日、日系企業を含む多くの外資系企業が入居する経済特区の税制優遇制度(注2)の抜本的見直しを規定する、税制改革第2弾法案「CITIRA法案(下院第4157号)」が成立した場合、初年度に70万3,000人の雇用が失われるとの試算を発表した。

JFCを代表する在フィリピン米国商工会議所のジョン・フォーブス氏は地元メディアに対して、CITIRA法案が成立した場合、初年度に直接的に12万1,000人、間接的に58万2,000人の雇用喪失につながると説明した。さらに、業界団体ごとの初年度の雇用喪失人数について、衣料品輸出業者連盟(CONWEP)が最も多く37万5,000人、半導体・電子工業会(SEIPI)が30万4,000人、多国籍企業駐在事務所協会(PAMURI)が2万4,000人だとし、ITビジネス・プロセス協会(IBPAP)については無回答だったが、IT-BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)産業の成長が当初の想定よりも40~50%減少するという警告を9月10日に出している(2019年9月24日記事参照)。

財務省はCITIRA法案提出に関して、現行の税制優遇制度によって2017年に4,411億ペソ(約9,263億円、1ペソ=約2.1円)の税収の取りこぼしが生じたという試算を発表しており、うちフィリピン経済特区庁(PEZA)に入居する企業からは3,450億ペソの税金を取り損ねているとした。

一方で、主要な経済特区の1つであるPEZAは、1996年から2016年までに3兆7,000億ペソの投資が実行され、150万人の直接雇用、750万人の間接雇用が創出されたと説明した。JFCは9月3日、CITIRA法案の対象から、PEZAを外すことを求める声明を発表した(2019年9月5日記事参照)。

CITIRA法案は9月13日、下院で可決され(2019年9月19日記事参照)、現在は上院で審議されている。

表 CITIRA法案成立時の初年度の雇用喪失見込み

(注1)JFCは、米国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、欧州、日本、韓国の現地組織およびPAMURIで構成されている。

(注2)PEZAに入居する製造業の場合、(1)法人所得税の3~6年間の免除(ITH)、(2)ITH終了後は売上総利益の5%を法人所得税とする特別所得税率の適用、(3)関税、埠頭(ふとう)税、輸出税の免除、(4)税関手続きの簡略化、などが適用されている。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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