カザフスタン鉄道、カスピ海経由・中央アジア向け物流に勢い

(カザフスタン)

タシケント発

2019年08月23日

カザフスタン鉄道公社(KTZ)は8月のプレスリリースで、2019年初めから7月末までの7カ月間にカザフスタン領内を通過したコンテナは35万1,600TEU(1TEUは20フィートコンテナの1個分に相当)に達し、前年同期比38%増加したと発表した。

主要路線の中国、アジアと欧州を結ぶ貨物の輸送量はほぼ横ばいだったが、中央アジア諸国向けの貨物の輸送量が前年同期比51%増加している。また、カスピ海横断ルート(2018年5月14日付地域・分析レポート)で輸送された貨物の量は60%増の2,900TEUだった。2019年4月に定期フィーダー運航を始めたアクタウ港(2019年4月18日記事参照)を通過したコンテナは1,800TEUで、前年同期の15倍だった。

2019年8月12日にトルクメニスタン西部アワザで開催された、第1回カスピ海経済フォーラムの輸送分科会に出席したカザフスタン鉄道のカナト・アルマガンベトフ第1副会長は、「フィーダー船運航は開始から非常に好調に推移している」と発言している。

2018年度のKTZの収益は1兆440億テンゲ(約2,923億円、1テンゲ=約0.28円)で、うち貨物輸送の収益は8,490億3,600万テンゲ(前年度比13.3%増)で着実に伸びている。産業インフラ発展省は2019年末までのコンテナ輸送目標値を124万TEUとし、さらに2020年には200万TEUまで増やす計画を発表している。

(増島繁延)

(カザフスタン)

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