2019年版「市場参入ネガティブリスト」を9月末までに公表

(中国)

北京発

2019年08月28日

中国国務院弁公庁は8月12日、「放・管・服」(行政簡素化と権限委譲、監督管理の強化、サービスの最適化)改革およびビジネス環境改善に関する重点任務の作業分担方案(国弁発[2019]39号)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表し、2019年版の「市場参入ネガティブリスト」と「ビジネス環境改善条例」を9月末までに公表すると明らかにした。

「市場参入ネガティブリスト」は外資を含む全ての企業に対して適用されるリストで、2018年12月に国家発展改革委員会から公布されていた(2018年版の内容はジェトロウェブサイトで参照可能)。

同方案によると、2019年版の「市場参入ネガティブリスト」は項目数を削減し、サービス業に重点を置いた規制緩和をさらに推進する。また、各地方政府や中央政府各部門が市場参入に関して独自のネガティブリストを打ち出すことを禁止する。

投資分野では、外資系企業の投資参入を規定する「外商投資ネガティブリストPDFファイル(311KB)」と「自由貿易試験区外商投資ネガティブリストPDFファイル(318KB)」の2019年版が7月30日から実施されており、今回の「市場参入ネガティブリスト」の改定により、外資に関する投資規制の緩和がさらに進むか注目される(2019年7月2日記事参照)。

「ビジネス環境改善条例」は9月末までに公布・実施

また、今回の方案は「ビジネス環境改善条例」について、法規審査作業などを8月末までに終了させ、9月末までに公布・実施するとした(同条例の詳細は2019年7月26日記事参照)。2019年末までに各地域、各関連部門が同条例の施行を踏まえ、企業設立や建設許可取得、電力、財産登記、納税、貿易など、ビジネス環境改善の重点分野の具体的な解決策を発表することを促す。

さらに、ビジネス環境改善に関する各措置の実施状況について、2019年の国務院の監督・監査の重点に置くとした。同条例の迅速な施行に向けたスケジュールが示されたことは、中国政府のビジネス環境改善重視の姿勢の表れともみられる。

(趙薇、小宮昇平)

(中国)

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