トルクメニスタン、日本人観光客へのビザ発給手数料を軽減へ

(トルクメニスタン、ウズベキスタン、カザフスタン)

欧州ロシアCIS課

2019年05月31日

トルクメニスタンのグルバングルィ・ベルディムハメドフ大統領は日本人観光客向けの入国ビザ発給の手数料を軽減もしくは免除する決定に署名した。5月29日に政府関連ウェブサイト「トルクメニスタン・セボドニャ」が伝えた。

対象となるのは滞在期間が10日以下のシングルビザ。報道によると、特急の発給に係る領事業務に対する手数料についても、支払いを免除するとしている。決定では、トルクメニスタン外務省、国家移民局、法務省に対し、1カ月以内に修正法案を閣僚会議に提示するよう求めている。

在日トルクメニスタン大使館ウェブページによると、現在、シングルエントリーの10日ビザ発給に関する手数料は35ドル、特急発給は55ドルと設定されている。

中央アジア地域では観光産業の整備が進んでいる。ウズベキスタンでは、日本を含む欧米・アジア諸国などを対象に、ビザなし渡航滞在の対象国を拡大しており、シルクロード観光に関連して、カザフスタンなどと協働する「シルクビザ」制度の創設が提唱・検討されている(2019年1月21日記事参照)。カザフスタンでは、観光警察の発足や滞在許可手続きの簡素化などが進む(2019年5月17日記事参照)。ウズベキスタンでは、日本人にビザなし渡航を認めて以来、日本からの観光客数が伸びており(2018年11月28日記事参照)、同国と隣接するトルクメニスタンでもビザ発給の簡素化が進めば、日本と中央アジア地域との観光分野での交流促進がさらに進むことが予想される。

5月23、24日には、トルクメニスタンの首都アシガバードで第13回日本・トルクメニスタン経済協力合同委員会が開催された。署名された同委員会議定書では、両国間で「観光分野における連携の発展に大きな潜在的可能性があることが確認」され、両国の旅行会社間の交流推進や、トルクメニスタンの旅行会社による日本の旅行関連展示会「旅博 Travel Showcase」への出展を歓迎するとしている。

(高橋淳)

(トルクメニスタン、ウズベキスタン、カザフスタン)

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