広東・香港・マカオのベイエリア計画詳細は2019年初に発表

(中国、香港、マカオ)

広州発

2018年12月21日

香港特別行政区政府(香港政府)トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は12月15日、中国政府が新たな地域発展計画として位置付けている「広東・香港・マカオグレートベイエリア(粤港澳大湾区)」(以下、ベイエリア)(2017年7月6日記事参照)の詳細な計画の発表は「2019年初になる」と述べた。

発表は大幅に遅れ

ベイエリアの詳細な計画は、2018年1月の広東省人民代表大会(議会)で馬興瑞省長が2018年の業務計画として「ベイエリア発展計画綱要を実施する」と述べ、3月の全国人民代表大会(国会に相当)で李克強首相が2018年の政府業務への提言として「ベイエリア発展計画の発表・実施」を挙げるなど、年内に発表される見通しだった。しかし、大幅な遅れが生じており、現時点でまだ発表されてない(2018年6月22日記事参照)。

ベイエリア建設、香港に多くのチャンス

ベイエリア計画の関連では、9月23日に「広州-深セン-香港高速鉄道(広深港高速鉄道)」が全面開通(2018年9月27日記事参照)、10月24日には香港と広東省珠海市およびマカオを結ぶ「香港・珠海・マカオ大橋(港珠澳大橋)」の開通(2018年10月31日記事参照)など、インフラ面での連携が進展している。

林鄭行政長官は「来年は中国建国70周年に当たり、香港はさらに積極的、主導的に国家発展の大局と融合する。ベイエリア建設は新たな段階に入り、香港により多くのチャンスをもたらす」と、引き続き中国との関係を強化する意向を示した。

(河野円洋)

(中国、香港、マカオ)

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