中国銀行がメキシコで営業開始、進出中国企業をサポート

(メキシコ、中国)

メキシコ発

2018年07月05日

メキシコ国家銀行証券委員会(CNBV)は6月26日、中国銀行のメキシコ法人(Bank of China México)の営業開始を許可した。中国系では中国工商銀行(ICBC)に次いで2番目となり、メキシコで営業する商業銀行は地場を含め51銀行となる。

中国銀行は世界50以上の国・地域に展開し、メキシコでは企業金融、貿易金融、シンジケートローンなどの法人向け金融サービスを提供する。エネルギー改革などの投資機会を目指しメキシコへ進出する中国企業を支援するのみならず、中国へ進出するメキシコ企業を後押しする

メキシコの貿易における中国からの輸入額は741億4,500万ドル(2017年)で、シェアは17.6%と米国(46.3%)に次いで高い。一方で、中国からメキシコへの投資は1999~2017年で8億9,930万ドル、2017年の対内直接投資に占める割合は1%未満にとどまる(2018年4月23日記事参照、注)。

近年では、華為技術(ファーウェイ)による通信施設の整備(2014年11月20日記事参照)、安徽江淮汽車(JAC)による小型スポーツ用多目的車(SUV)の組み立て生産開始(2017年2月13日記事参照)などの中国企業の投資が発表されるとともに、エネルギー改革における炭化水素資源鉱区入札では中国海洋石油(2016年12月14日記事参照)や山東科瑞集団(2017年8月1日記事参照)が落札している。

(注)メキシコへの直接投資額のシェアは1%未満だが、統計に表れない第三国経由で投資が行われることもある。

(半澤大介)

(メキシコ、中国)

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