海外における日本産食材サポーター店認定制度

日本産食材サポーター店インタビュー 魚清

新鮮な海鮮をその場で購入、その場で食べられる。 居酒屋のように楽しい生鮮スーパーが大人気

所在地:北京(中国)

北京で愛される生鮮スーパー

北京在住の日本人が多く集まれるエリアである亮馬橋に店舗を構える生鮮スーパーの「魚清」は、刺身、日本酒をはじめ、日本から輸入した調味料、冷凍食品、米、カップラーメンなど、日本の食材が手軽に購入できると、人気が高い。

「当店の自慢は新鮮な海鮮です」と語るのは、ゼネラルマネージャーの頼芳清氏。魚に造詣が深く、本当に信頼できる業者からのみ仕入れるという。店内の生鮮エリアにはマグロ、サーモンなどの定番品をはじめ、ウニ、白子、イクラなどもずらりと並ぶ。最近では、エイ、カマス、イサキなど、中国では珍しい食材も取り揃えている。海鮮と合わせて飲みたい日本酒のバリエーションも豊富で、40~50の銘柄を揃えている。

購入した食材をその場で楽しめる

頼氏は「日本を訪れた際に海鮮市場を視察し、購入した食材をその店舗ですぐに食べられることに驚き、感激しました」と日本での体験を語り、北京でも同じような店を作りたいと思い、2014年に現在の前身となる飲食スペースが併設された生鮮スーパーをオープンした。2019年に飲食スペースを大きくするために、現在の場所に引っ越し、切り身を刺身と寿司にすることはもちろん、食材に合わせて天ぷら、焼き魚などに調理して居酒屋のように楽しむことができるようにした。食品を加工するのは経験豊かなシェフだ。また同店では、自宅で食事をしたい人には、食材をさばき調理された料理を持ち帰ることもできるようにした。

地域の日本料理店向けのセントラルキッチンとして機能することも視野に入れており、小さな店舗でも、新鮮で多品種の商品を仕入れることができるように、当店に卸売り部門を設けたいと考えている。

幅広い層に人気の飲食スペース

生ものを口にする習慣が少なかった中国人も、ここ数年で食の嗜好も変化してきている。「新鮮な海鮮と日本酒の組み合わせを好む中国人は増えています。そのような方に来店していただけるのはうれしい限りです」と頼氏。

最近は、多くの中国人が刺身を好み、同店に訪れる客の70%は中国人だ。会社帰りのサラリーマン集団、カップル、家族連れなど、特に20~40代の層を中心に飲食スペースが賑わっている。中国人が日本に渡航する機会が無くなっている今、一度来店した人のほとんどがリピーターになっているそうだ。上質な海鮮がリーズナブルに楽しめる点が評価され、中には、週に4回来店する人や、昼に一人で来店し、夜に友人と一緒に来店するお得意様もいる。

「刺身文化を広めたい」

2022年には、店舗を拡大した。ウイスキーバーとラーメン店を系列店として開業し、魚清で海鮮を存分に楽しんだ後、飲み足りなければ日本産のウイスキーが揃うバーでゆっくりお酒を飲み、食べ足りなければ8時間じっくり煮込んだ濃厚なスープの〆の一杯をすぐに食べれる。

今後は、北京北部のTONGLI MARKETに魚清2号店をオープンさせる予定で、将来的には上海、広州、深圳、アモイなどにも展開し、刺身文化を広めることが目標だという。

魚清
北京市朝陽区麦子店西路3号新恒基国際大厦1階商舗04、05号
+86-10-6500-0642