中東情勢悪化により4月の世界の航空旅客需要は前年同月比3.4%減少

(中東)

調査部中東アフリカ課

2026年06月01日

国際航空運送協会(IATA)の5月28日付プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、2026年4月の世界の航空旅客輸送需要(国内線・国際線を含む)は、中東情勢悪化により、前年同月比3.4%減少となった。一方、中東を除くと1.2%増だった。なお、国際線の旅客輸送需要に限ると、前年同月比5.3%減となったが、中東を除くと1.9%増となった。

中東の航空会社では、4月の旅客輸送需要が前年同月比48.1%減、旅客輸送能力は38.4%減となったという。また、搭乗率は70.1%(前年同月比13.1ポイント低下)だった。中東情勢悪化により、輸送量は影響を受けたが、米国とイランの停戦が不安定であるものの4月に発効したことで、3月から減少幅は縮小したという。

IATA事務局長のウィリー・ウォルシュ氏は、中東情勢の影響もあり、「航空輸送の状況は依然として非常に不安定であり、4月にはジェット燃料の価格が2倍以上に高騰し、航空運賃の上昇を招いている」とした。また、「今後の運航スケジュールをみると、数カ月間の運航便数は減少する」と指摘した。

IATAによると、4月の航空貨物需要量は中東では18.2%減と落ち込みを見せたが、世界では4.0%増だった(2026年5月29日記事参照)。

なお、不安定な中東情勢の中でも、サウジアラビアの観光産業は国内の旅行需要が堅調であり、成長を見込むという(2026年5月28日付地域・分析レポート参照)。

中東情勢と世界各国の動きは「イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報」「激動の中東情勢:中東各国への影響と展望」も参照。

(井澤壌士)

(中東)

ビジネス短信 7deb55a23161b4fa