イスラエルの貿易投資年報

要旨・ポイント

  • 2024年の実質GDP成長率は1.0%と3年連続で鈍化。
  • 輸出は減少、輸入はほぼ横ばいで貿易赤字は304億ドルに拡大。
  • 対内直接投資は前年比8.6%減、株式資本が大幅減少。
  • 日本の対イスラエル輸出は7.9%増加、貿易赤字は2,487万ドルに縮小。
  • 日本の対イスラエル投資は78億円の引き揚げ超過に。

公開日:2025年11月28日

マクロ経済 
ハマスとの戦闘長期化でGDPは3年連続で減速

イスラエルの実質GDP成長率は、2021年に8.2%、2022年に6.4%、2023年に2.1%だったところ、2024年は1.0%となり、成長率が鈍化した。イスラム原理主義組織ハマスとの武力衝突が継続し、レバノン国境での戦闘も激化したことで、供給制約が深刻化し、経済活動に大きな影響を与えた。

民間消費支出は、前年比3.9%増と前年の0.6%減から回復したが、労働者不足により民間住宅建設が17.4%減少し、総固定資本形成は5.5%減となった。財・サービス輸出は、労働力制約や戦時下の契約締結困難により4.7%減少した。

労働市場では、労働供給の減少や予備役兵の動員などにより、失業率は前年の3.4%から3.0%に低下した。消費者物価指数(CPI)上昇率は、供給制約の継続と政府支出の増加による需要回復により、2023年12月の前年同月比3.0%から、2024年12月には3.2%に上昇した。イスラエル中央銀行(以下、中銀)は、金融市場の安定とインフレ環境の緩和を背景に、2024年1月に政策金利を0.25ポイント引き下げ4.5%とした(2024年1月5日付ビジネス短信)。その後は、戦闘の継続による供給制約を踏まえ、インフレを目標レンジに戻しつつ市場の安定を継続するため、金利を維持していたが、2025年11月に、約22カ月ぶりに政策金利を0.25ポイント引き下げ4.25%とした(2025年11月26日付ビジネス短信)。

2025年の実質GDP成長率について、ハマスとの武力衝突の直接的影響が2025年第1四半期(1~3月)末まで続く前提で、中銀は2025年1月に4.0%の見通しを発表していた(2025年1月14日付ビジネス短信)。その後、戦闘が2026年第1四半期に終結するシナリオを前提に、9月には2.5%へ下方修正した(2025年10月6日付ビジネス短信)。

貿易 
輸出減少、輸入はほぼ横ばいで、貿易赤字は拡大

2024年の貿易をイスラエル通関統計でみると、輸出は前年比6.2%減の611億5,300万ドル、輸入は0.3%増の915億5,500万ドルとなった。輸出が減少した一方で、輸入がほぼ横ばいで推移した結果、貿易赤字は前年の261億ドルから304億ドルに拡大した。

輸出を品目別にみると、構成比が最大(29.8%)の機械機器・電子機器・音響画像記録装置は前年比1.1%増とわずかに伸びた。中でも集積回路(HS8542項)が前年比18.0%増と堅調だった。一方、2位の化学製品(16.1%)は13.3%減と落ち込んだ。2成分以上を含有する肥料(HS3105項)の減少が影響した。そのほか真珠・貴石・金属およびその製品(10.6%)は19.3%減少した。これは同品目全体の9割弱を占めるダイヤモンド(HS7102類)が21.7%減少したことによる。

表1-1 イスラエルの主要品目別輸出(FOB)[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
機械機器・電子機器・
音響画像記録装置
18,019 18,215 29.8 1.1
化学製品 11,382 9,867 16.1 △ 13.3
光学・医学・精密機器 7,971 7,525 12.3 △ 5.6
真珠・貴石・金属およびその製品 8,024 6,477 10.6 △ 19.3
鉱物性生産品 4,669 4,641 7.6 △ 0.6
ゴム・プラスチック製品 3,192 2,977 4.9 △ 6.7
輸送機器 2,705 2,368 3.9 △ 12.4
卑金属およびその製品 2,497 2,319 3.8 △ 7.1
武器および銃砲弾 1,599 1,718 2.8 7.5
植物性生産品 1,535 1,540 2.5 0.3
食料品、飲料、タバコ 1,144 1,255 2.1 9.6
繊維製品 1,050 904 1.5 △ 13.9
合計(その他含む) 65,181 61,153 100.0 △ 6.2

〔出所〕Global Trade Atlasのデータを基にジェトロ作成。

表1-2 イスラエルの主要品目別輸入(CIF)[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
機械機器・電子機器・
音響画像記録装置
21,514 22,036 24.1 2.4
輸送機器 10,301 10,330 11.3 0.3
鉱物性生産品 11,448 9,860 10.8 △ 13.9
化学製品 8,789 9,126 10.0 3.8
卑金属およびその製品 6,008 6,151 6.7 2.4
食料品・飲料・タバコ 3,950 4,273 4.7 8.2
真珠・貴石・金属およびその製品 5,053 4,034 4.4 △ 20.2
光学・医学・精密機器 3,678 3,890 4.2 5.7
ゴム・プラスチック製品 3,723 3,763 4.1 1.1
繊維製品 3,226 3,628 4.0 12.5
植物性生産品 2,743 2,626 2.9 △ 4.3
動物性生産品 2,192 2,509 2.7 14.5
合計(その他含む) 91,279 91,555 100.0 0.3

〔出所〕Global Trade Atlasのデータを基にジェトロ作成。

地域別に輸出をみると、欧州(構成比32.5%、前年比6.4%減)、北米(29.2%、5.1%減)、アジア(18.8%、8.0%減)の順となり、これら主要地域でいずれも減少した。

国別では、最大の輸出相手国である米国(構成比28.2%)がダイヤモンドやその他の航空機(HS8802類)などの減少により前年比4.5%減となった。2位のアイルランド(5.3%)はその他の航空機が63.6%減少したことが響き5.8%減となった。3位の中国(4.6%)は物理・化学分析用機器(HS9027類)や測定・検査用機器(HS9031類)の減少などにより19.2%減だった。4位のオランダ(4.5%)は0.1%増、5位のドイツ(3.9%)は8.7%増加した。そのほかトルコ(1.0%)は62.8%減と落ち込みが目立った。これは、トルコ政府が2024年5月に、イスラエルによるガザ地区への人道支援が不十分であるとして、イスラエルとの全品目の貿易を停止したことが主因である。日本(1.5%)は8.1%減少した。

輸入を品目別でみると、構成比が最大(24.1%)の機械機器・電子機器・音響画像記録装置は前年比2.4%増加した。電話機(HS8517類)の増加が寄与した。次いで輸送機器(11.3%)は0.3%増加した。一方、鉱物性生産品(10.8%)は13.9%減少した。石油および歴青油(HS2709類)の16.0%減が影響した。そのほか化学製品(10.0%)は3.8%増、卑金属およびその製品(6.7%)は2.4%増加した。

輸入を地域別にみると、アジア(構成比35.3%、前年比10.9%増)、欧州(31.7%、1.0%増)、北米(10.7%、0.7%減)の順となった。

国別では、最大の輸入相手国である中国(構成比20.9%)は乗用自動車(HS8703類)や電話機などが牽引し18.2%増加した。2位の米国(10.3%)はダイヤモンドやその他の航空機などの減少により0.4%減、3位のドイツ(6.1%)はターボジェット(HS8411類)や乗用自動車などの減少により0.4%減だった。4位のイタリア(4.0%)は2.6%増加したが、5位のトルコ(3.1%)は45.6%減と大幅に減少した。ベトナム(1.6%)は26.8%増、ギリシャ(1.2%)は65.7%増と大幅に増加した一方、インド(2.3%)は14.3%減、ベルギー(1.4%)は30.2%減と落ち込みを見せた。日本(2.1%)は11.3%増加した。

表2-1 イスラエルの主要国・地域別輸出(FOB)[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
国・地域 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
欧州 21,241 19,874 32.5 △ 6.4
階層レベル2の項目EU27 18,264 17,549 28.7 △ 3.9
階層レベル3の項目アイルランド 3,455 3,254 5.3 △ 5.8
階層レベル3の項目オランダ 2,722 2,724 4.5 0.1
階層レベル3の項目ドイツ 2,173 2,361 3.9 8.7
階層レベル3の項目ベルギー 1,617 1,509 2.5 △ 6.7
階層レベル3の項目フランス 1,463 1,419 2.3 △ 3.0
階層レベル3の項目イタリア 1,307 1,204 2.0 △ 7.9
階層レベル3の項目スペイン 1,019 963 1.6 △ 5.5
階層レベル3の項目キプロス 796 775 1.3 △ 2.7
階層レベル2の項目英国 2,154 1,560 2.6 △ 27.6
北米
18,792 17,836 29.2 △ 5.1
階層レベル2の項目米国 18,071 17,266 28.2 △ 4.5
階層レベル2の項目カナダ 721 570 0.9 △ 20.9
アジア
12,512 11,509 18.8 △ 8.0
階層レベル2の項目中国 3,501 2,830 4.6 △ 19.2
階層レベル2の項目インド 2,339 2,301 3.8 △ 1.7
階層レベル2の項目香港 1,913 2,010 3.3 5.0
階層レベル2の項目台湾 906 960 1.6 5.9
階層レベル2の項目韓国 1,116 906 1.5 △ 18.9
階層レベル2の項目日本 969 891 1.5 △ 8.1
階層レベル2の項目シンガポール 794 751 1.2 △ 5.5
中南米 2,516 2,234 3.7 △ 11.2
階層レベル2の項目ブラジル 1,401 1,154 1.9 △ 17.6
階層レベル2の項目メキシコ 430 370 0.6 △ 14.1
中東 2,323 1,218 2.0 △ 47.6
階層レベル2の項目トルコ 1,610 599 1.0 △ 62.8
階層レベル2の項目アラブ首長国連邦 633 503 0.8 △ 20.6
ロシア・CIS 1,019 1,069 1.7 4.9
階層レベル2の項目ロシア 598 476 0.8 △ 20.4
アフリカ 935 756 1.2 △ 19.1
大洋州 577 555 0.9 △ 3.9
階層レベル2の項目オーストラリア 486 445 0.7 △ 8.4
合計(その他含む) 65,181 61,153 100.0 △ 6.2

〔出所〕Global Trade Atlasのデータを基にジェトロ作成。

表2-2 イスラエルの主要国・地域別輸入(CIF)[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
国・地域 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
欧州 28,720 28,993 31.7 1.0
階層レベル2の項目EU27 24,906 25,203 27.5 1.2
階層レベル3の項目ドイツ 5,647 5,623 6.1 △ 0.4
階層レベル3の項目イタリア 3,538 3,628 4.0 2.6
階層レベル3の項目フランス 2,090 2,206 2.4 5.6
階層レベル3の項目スペイン 1,897 2,074 2.3 9.3
階層レベル3の項目オランダ 1,645 1,532 1.7 △ 6.8
階層レベル3の項目ベルギー 1,890 1,320 1.4 △ 30.2
階層レベル3の項目ポーランド 1,189 1,237 1.4 4.0
階層レベル3の項目チェコ 1,153 1,130 1.2 △ 2.0
階層レベル3の項目ギリシャ 656 1,086 1.2 65.7
階層レベル2の項目英国 2,043 1,968 2.1 △ 3.7
階層レベル2の項目スイス 1,394 1,350 1.5 △ 3.1
北米
9,867 9,797 10.7 △ 0.7
階層レベル2の項目米国 9,428 9,395 10.3 △ 0.4
アジア
29,129 32,303 35.3 10.9
階層レベル2の項目中国 16,169 19,103 20.9 18.2
階層レベル2の項目韓国 2,215 2,150 2.3 △ 2.9
階層レベル2の項目インド 2,429 2,081 2.3 △ 14.3
階層レベル2の項目日本 1,744 1,942 2.1 11.3
階層レベル2の項目台湾 1,370 1,477 1.6 7.8
階層レベル2の項目ベトナム 1,149 1,456 1.6 26.8
階層レベル2の項目香港 1,200 1,131 1.2 △ 5.8
中南米 2,151 2,632 2.9 22.4
階層レベル2の項目ブラジル 617 735 0.8 19.1
中東 6,196 4,019 4.4 △ 35.1
階層レベル2の項目トルコ 5,269 2,868 3.1 △ 45.6
階層レベル2の項目アラブ首長国連邦 739 934 1.0 26.5
ロシア・CIS 2,960 3,204 3.5 8.3
階層レベル2の項目ロシア 2,342 2,371 2.6 1.2
アフリカ 880 1,103 1.2 25.4
階層レベル2の項目エジプト 372 556 0.6 49.3
大洋州 258 176 0.2 △ 31.8
合計(その他含む) 91,279 91,555 100.0 0.3

〔出所〕Global Trade Atlasのデータを基にジェトロ作成。

対内・対外直接投資 
大型M&Aはソフトウエア企業に集中

イスラエル中央統計局(CBS)によると、2024年の対内直接投資は147億7,800万ドル(国際収支ベース、ネット、フロー)で、前年から8.6%減少した。内訳をみると、株式資本(構成比36.5%)は36.8%減少した一方で、収益の再投資(65.7%)は19.0%増加した。対外直接投資(国際収支ベース、ネット、フロー)は99億2,200万ドルで、前年から29.2%増加した。株式資本(48.2%)は148.0%増加したが、収益の再投資(22.1%)は37.8%減少した。

2024年のイスラエル企業を対象としたM&Aは、地政学的緊張が続く中でも、戦略的な買収があった。10億ドルを超える案件が4件に達し、上位5件のうち4件はソフトウエア関連企業の買収だった。

最大の案件は、2024年11月にモバイルゲーム大手のプレイティカ・ホールディング(Playtika Holding)が、英国の親会社を通じて、ゲーム開発企業スーパー・プレイ(SuperPlay)の全株式を取得した案件だった(買収額19億5,000万ドル)。次いで10月には米国の医療・ヘルスケア大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)が、心不全治療向け医療機器を開発するVウェーブ(V-Wave)の全株式を取得した(17億ドル)。9月にはドイツの大手ソフトウエア企業SAPが、デジタル導入プラットフォームを提供するウォークミー(WalkMe)の全株式を取得した(15億ドル)。4月にはオーストラリアのゲーム・エンターテインメント企業アリストクラット・レジャー(Aristocrat Leisure)が、インターネット宝くじ向けのソフトウエアおよびサービスを提供するネオゲームズ(Neogames)の全株式を取得した(12億ドル)。加えて、英国のプライベートエクイティ大手パーミラ(Permira)の成長投資部門であるパーミラ・グロース・オポチュニティーズII(Permira Growth Opportunities II)は、金融詐欺防止ソフトウエアを提供するバイオキャッチ(BioCatch)の過半数株式を取得した(買収額は非開示)。

対日関係 
日本の対イスラエル貿易は輸出増、輸入減で赤字幅が大幅縮小

日本の財務省貿易統計をドル換算したものによると、2024年の日本からイスラエルへの輸出は前年比7.9%増の14億1,876万ドル、輸入は3.7%減の14億4,363万ドルとなった。輸出の増加と輸入の減少により、日本の貿易収支は、前年の1億8,437万ドルの赤字から、2,487万ドルの赤字へと大幅に改善した。

輸出を品目別にみると、全体の58.9%を占める自動車が10.0%増加し、引き続き主力品目となった。半導体等製造装置(構成比2.8%)は前年に大幅に減少したが、2024年は41.8%増と回復傾向を示した。その他、化学製品(8.5%、37.7%増)や一般機械(9.9%、20.1%増)も好調だった。

輸入を品目別に見ると、全体の24.9%を占める半導体等電子部品は26.0%増加し、原動機(構成比6.7%)は46.2%増、果実(7.8%)は29.5%増加した。一方、全体の12.1%を占める科学光学機器は24.1%減少し、非金属鉱物製品(2.3%)は53.4%減、通信機(5.4%)は9.7%減少した。

表3-1 日本の対イスラエル主要品目別輸出(FOB)[通関ベース](単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
輸送用機器 783,966 851,246 60.0 8.6
階層レベル2の項目自動車 759,971 835,724 58.9 10.0
階層レベル3の項目乗用車 724,405 823,331 58.0 13.7
階層レベル3の項目バス・トラック 35,566 12,393 0.9 △ 65.2
階層レベル2の項目二輪自動車 17,441 8,605 0.6 △ 50.7
一般機械 116,408 139,778 9.9 20.1
階層レベル2の項目半導体等製造装置 27,695 39,280 2.8 41.8
階層レベル2の項目金属加工機械 18,956 34,320 2.4 81.1
階層レベル2の項目加熱用・冷却用機器 5,763 9,092 0.6 57.8
階層レベル2の項目荷役機械 4,146 7,276 0.5 75.5
化学製品 87,715 120,760 8.5 37.7
階層レベル2の項目プラスチック 18,704 34,231 2.4 83.0
階層レベル2の項目有機化合物 5,765 6,464 0.5 12.1
電気機器 68,209 59,297 4.2 △ 13.1
階層レベル2の項目半導体等電子部品 13,176 10,330 0.7 △ 21.6
原料別製品 43,174 36,600 2.6 △ 15.2
階層レベル2の項目非金属鉱物製品 9,550 12,213 0.9 27.9
階層レベル2の項目ゴム製品 8,852 9,173 0.6 3.6
階層レベル2の項目金属製品 8,725 6,510 0.5 △ 25.4
食料品 4,752 6,116 0.4 28.7
その他 206,710 200,077 14.1 △ 3.2
階層レベル2の項目科学光学機器 47,474 28,138 2.0 △ 40.7
階層レベル2の項目写真用・映画用材料 32,197 20,834 1.5 △ 35.3
合計(その他含む) 1,315,291 1,418,761 100.0 7.9

〔出所〕財務省「貿易統計(通関ベース)」をドル換算

表3-2 日本の対イスラエル主要品目別輸入(CIF)[通関ベース](単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
電気機器 611,851 644,943 44.7 5.4
階層レベル2の項目半導体等電子部品 285,161 359,258 24.9 26.0
階層レベル3の項目IC 277,431 352,920 24.4 27.2
階層レベル2の項目通信機 86,724 78,341 5.4 △ 9.7
階層レベル2の項目電気計測機器 37,795 34,493 2.4 △ 8.7
階層レベル2の項目重電機器 19,720 20,917 1.4 6.1
階層レベル2の項目音響映像機器(含部品) 11,235 12,789 0.9 13.8
一般機械 166,730 187,219 13.0 12.3
階層レベル2の項目原動機 66,076 96,604 6.7 46.2
階層レベル2の項目電算機類(含周辺機器 24,512 21,625 1.5 △ 11.8
化学製品 201,446 147,610 10.2 △ 26.7
階層レベル2の項目医薬品 49,327 40,751 2.8 △ 17.4
階層レベル2の項目有機化合物 28,969 26,616 1.8 △ 8.1
食料品 96,047 119,721 8.3 24.6
階層レベル2の項目果実 87,489 113,273 7.8 29.5
原料別製品 134,815 103,486 7.2 △ 23.2
階層レベル2の項目金属製品 54,524 55,143 3.8 1.1
階層レベル2の項目非金属鉱物製品 72,249 33,659 2.3 △ 53.4
原料品 15,362 16,964 1.2 10.4
輸送用機器 5,222 12,284 0.9 135.2
階層レベル2の項目航空機類 3,941 11,918 0.8 202.4
その他 267,905 211,087 14.6 △ 21.2
階層レベル2の項目科学光学機器 230,421 174,817 12.1 △ 24.1
合計(その他含む) 1,499,659 1,443,627 100.0 △ 3.7

〔出所〕財務省「貿易統計(通関ベース)」をドル換算

日本企業の対イスラエル投資は件数・金額ともに減少

日本銀行の国別・業種別対外・対内直接投資統計(国際収支ベース、ネット、フロー)によると、 2024年の日本の対イスラエル直接投資額は78億円の引き揚げ超過となった。内訳をみると、製造業では化学・医薬で72億円の引き揚げ、食料品で10億円の引き揚げがあった。非製造業では卸売・小売業で31億円の投資があったが、通信業で36億円の引き揚げがみられた。2024年のイスラエルから日本への対内直接投資額はサービス業で3億円の流出超過となった。

2023年10月に発生したイスラエルとハマスの衝突の影響もあり、日本企業によるイスラエル企業への投資は減少した。イスラエルの投資コンサルティング会社ハレル・ハーツ・インベストメント・ハウス(Harel-Hertz Investment House)のレポートによると、2024年の日本からイスラエルへの投資件数は56件、投資金額は4億6,400万ドルとなり、前年に比べて、件数で16.4%、金額で32.1%減少した。

外務省の「海外進出日系企業拠点数調査」によると、日系企業の2024年10月1日時点でのイスラエルおよびガザ地区などの企業拠点数は88となり、前年調査から2拠点の微減となった。

基礎的経済指標

(△はマイナス値)
項目 単位 2022年 2023年 2024年
実質GDP成長率 (%) 6.4 2.1 1.0
1人当たりGDP (米ドル) 54,986 52,024 54,192
消費者物価上昇率(期末) (%) 5.3 3.0 3.2
失業率 (%) 3.8 3.4 3.0
貿易収支 (100万米ドル) △ 26,532 △ 20,576 △ 26,302
経常収支 (100万米ドル) 14,391 16,072 15,846
外貨準備高(グロス) (100万米ドル) 194,231 204,661 214,544
対外債務残高(グロス) (100万米ドル) 155,181 144,496 147,291
為替レート (1米ドルにつき、シェケル、期中平均) 3.36 3.67 3.70


1人当たりGDP:2024年値は推計値
貿易収支:国際収支ベース(財のみ)
出所
実質GDP成長率、消費者物価上昇率、失業率、貿易収支、経常収支、対外債務残高(グロス):イスラエル中央統計局(CBS)
1人当たりGDP、外貨準備高(グロス)、為替レート:IMF