日本からの輸出に関する制度

水産物の輸入規制、輸入手続き

UAEでの輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2025年8月

UAEにおける食品の輸入手続きは、各首長国の税関および食品安全局(Food Safety Department:食品管理局)や食品安全機関(Food Control Authority)がその実施を担っています。
ドバイ首長国においては、水産物を含むすべての食品を輸入する際、輸入者はドバイ市政庁食品安全局への食品輸入再輸出システム(FIRS:Food Import Re-Export System)への事前登録が必要となります(輸入者の要件は「輸入手続き」の「3.販売許可手続き」を参照)。輸入する食品はすべてFIRSの登録分類システムに登録することとされており、輸入者は、輸入前に食品ラベルの評価を実施する必要があります。FIRSへの登録は、ドバイ市政庁E-Governmentを通じて行います。登録および輸入申請の手順は次のとおりです。

  • 企業の登録:商業ライセンスを有する輸入者がドバイ市政庁のE-Governmentウェブサイトに登録してアカウントを作成し、そのうえでFIRSへの登録を行います。
  • 食品の登録とラベル評価手続き:バーコード番号に基づき、輸入する食品をFIRSに登録し、ラベル評価手続きを行います。
  • 食品輸入申請:FIRSの登録分類システムに登録した食品について、FIRSを通じて必要情報を入力し、輸入申請を提出します。手続きが完了すると照会番号が発行され、この番号は港での検査時に必要になります。

2018年2月には、UAE連邦気候変動環境省(MOCCAE)が運用するZAD(全国統一食品登録ポータルシステム)が稼働を開始し、食品登録・規格申請に関する基盤が全国レベルで標準化されました。
一方、ドバイ首長国が従来から利用しているFIRS(食品輸入システム)は、現在もドバイ市政庁の公式サービスとして運用されています。ZADとFIRSは連携可能な構造となっており、ZADの普及により食品登録や規格承認の手続きが首長国間で統一的に管理されるようになった結果、企業にとって複数首長国にまたがる申請・審査・適合証明の手続きが簡素化されました。

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2025年8月

前述の「輸入規制」「2.施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)」の「輸入通関にあたり、輸出者側で用意すべき書類」で記載されているとおり、日本から水産物をUAEへ輸入する際に必要となる通関提出書類は次のとおりです。

  • 輸入申告書
  • 荷渡指図書(D/O)
  • 船荷証券(B/L)
  • インボイス
  • パッキングリスト
  • 原産地証明書
  • 衛生証明書(日本の商工会議所で衛生証明書の代替となるサイン証明書を取得する必要があります。その際、ドバイ向けにかぎっては、サイン証明書の書式が規格化されています。書式は、サイン証明書を発給する最寄りの商工会議所から入手してください。)
    ※ハラール証明書は、畜肉および畜肉派生品のみに必要であり、水産物の場合は不要です。

通関については各首長国の税関が所管しており、ドバイ首長国ではDubai Customs(ドバイ税関)になります。

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2025年8月

湾岸協力会議(GCC)では、食品ごとのリスクの高さに応じた食品検査システムを導入しており、輸入食品の種類によって検査の手続きが異なります。リスク分類は、高・中・低の3段階で、ヒトの健康に及ぼす危険性の度合いにより区分されています。GCC加盟国は、このリスクベースシステムの分類に基づき、輸入時の検査を実施する必要があります。
UAEにおける食品検査は、輸入通関手続地の食品安全局または食品管理庁が実施しています。ドバイ首長国では、食品のラボラトリー検査は、ドバイ市政庁食品安全局の食品輸入再輸出サービス(FIRS)システムのリスク基準に基づき、サンプルを抽出して実施されています。
アブダビ首長国では、食品の種類によってヒトに及ぼすリスクを高・中・低の3段階に分類し、その分類に基づいて食品検査を実施しています。このリスク分類において「Seafood(水産物)」のカテゴリーは高リスクに区分されています。高リスクに分類される食品については、0~10%の貨物が衛生書類の確認のみ、また0~10%が衛生書類の確認と貨物検査(現地当局担当者による目視検査)の対象となり、残りの80~100%が衛生書類の確認および貨物検査に加え、サンプル抽出とラボラトリー検査の対象となります。なお、リスク分類ごとの食品リストおよびリスク区分は随時変更される可能性があります。

食品のリスク分類と検査頻度
食品のリスク分類 衛生書類の確認 貨物検査 衛生書類の確認 貨物検査 衛生書類の確認
サンプル抽出・ラボラトリー検査
高リスク 80~100% 0~10% 0~10%
中リスク 15~25% 15~25% 50~70%
低リスク 5~10% 0~5% 85~90%

4. 販売許可手続き

調査時点:2025年8月

UAEで水産物を輸入・販売するにあたり、UAE国内共通のライセンスや登録はありませんが、輸入者は各国首長国において食品に特化した商業ライセンスまたは一般商業ライセンスを取得する必要があります。商業ライセンスの発行は、各首長国の経済発展局(DED:Department of Economic Development)がそれぞれ実施しています。さらに、輸入者は、税関で登録し、会社コードを取得する必要があります。

5. その他

調査時点:2025年8月

なし