菓子の輸入規制、輸入手続き
品目の定義
本ページで定義する菓子のHSコード
1704:砂糖菓子(ホワイトチョコレートを含むものとし、ココアを含有しないものに限る)
1806:チョコレートとその他のココアを含有する調製食料品
ただし、HSコード1806.10.00のココア粉(砂糖その他の甘味料を加えたものに限る)は、本稿の対象から除きます。
1905.31:スイートビスケット
1905.32:ワッフルおよびウエハー
1905.90:その他のもの(米菓など)
2105:アイスクリームその他の氷菓(ココアを含有するかしないかを問わない。)
関連リンク
- 関係省庁
-
経済省(スペイン語)
- 根拠法等
-
輸出入関税法(スペイン語)
(34MB)
- その他参考情報
-
メキシコ経済省関税率検索サイト(SIAVI)(スペイン語)
- ジェトロ 国・地域別情報 - メキシコ - 関税制度
メキシコの輸入規制
1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)
調査時点:2025年7月
メキシコでは、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響に起因した輸入禁止措置はとられていません。また、対象HSコードのうち、日本からの輸入が禁止されている品目はありません。
2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)
調査時点:2025年7月
メキシコの菓子の輸入規制上、輸出者側の施設登録や事業者登録は求められません。
輸出者側で用意しておく書類は特にありませんが、現地での輸入や販売に際してはメキシコ公式規格(NOM: Norma Oficial Mexicana)の商品情報表示(ラベル表示)規格(NOM*-051-SSA1/SCFI-2010)を満たす必要があるため、商品情報のスペイン語への翻訳などをしておく必要があります。ラベル表示の詳細については、食品関連の規制タブの6.ラベル表示を参照してください。メキシコ公式規格の詳細については、関連リンクのジェトロ「メキシコ公式規格(NOM:Norma Oficial Mexicana)」を参照してください。 * NOM: Norma Oficial Mexicana メキシコ公式規格
輸入関税率を下げるために環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)を活用するには、原産地証明書が必要になります。詳しくは関連リンクの税関「EPA・原産地規則ポータル」を参照してください。なお、日本とメキシコの間ではCPTPPのほか、日本・メキシコ経済連携協定(日墨EPA)も発効していますが、菓子は関税削減対象品目には含まれていません。
3. 動植物検疫の有無
調査時点:2025年7月
菓子の輸入は、動植物検疫の対象外です。
メキシコの食品関連の規制
1. 食品規格
調査時点:2025年7月
菓子の食品規格は、次の品目についてメキシコ公式規格(NOM:Norma Oficial Mexicana)が定められています。
HSコード1806:チョコレートとその他のココアを含有する調製食料品
NOM-186-SSA1/SCFI-2013
HSコード2105:アイスクリームその他の氷菓(ココアを含有するかしないかを問わない。)
NOM-243-SSA1-2010
2. 残留農薬および動物用医薬品
調査時点:2025年7月
菓子は、残留農薬および動物用医薬品の規制対象ではありません。
3. 重金属および汚染物質
調査時点:2025年7月
HSコード1806:チョコレートとその他のココアを含有する調製食料品に関しては、NOM-186-SSA1/SCFI-2013による次の基準が定められています。
- アフラトキシンに関して、種子および/または穀物を添加した製品を除き、1キログラムあたり15マイクログラムを超えて含有してはならない。種子および/または穀物を添加した製品については、上限値は1キログラムあたり20マイクログラムとする。
- ヒ素および鉛の上限値については次の表のとおり。
| 重金属 | カカオ | チョコレートおよび類似商品 | ココア | カカオペーストおよび/またはカカオケーキ | カカオバター | ココア、砂糖、チョコレートパウダーの混合物 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ヒ素 | 1.0 | 0.5 | 1.0 | - | 0.5 | - |
| 鉛 | 1.0 | 1.0 | 1.0 | 1.0 | 0.1 | 1.0 |
HSコード2105:アイスクリームその他の氷菓(ココアを含有するかしないかを問わない。)については、NOM-243-SSA1-2010において、牛乳および乳製品を含むアイスクリームに許容される真菌・微生物含有量の上限値は、次のとおり定められています。
- 総大腸菌群:1グラムまたは1ミリリットルあたり100コロニー形成単位以下。
- サルモネラ属菌:25グラムまたは25ミリリットル中に検出されない。
- リステリア・モノサイトゲネス:25グラムまたは25ミリリットル中に検出されない。
- コレラ菌:25 グラム中に検出されない(熟成に菌類を必要とする製品は、この制限の対象外となる可能性がある。)
- ブドウ球菌性腸毒素:陰性
- カビおよび酵母: 1グラムまたは1ミリリットルあたり50コロニー形成単位以下。(アイスクリームのベースまたは混合物の場合)
- 好気性中温菌:1グラムまたは1ミリリットルあたり200,000コロニー形成単位以下(アイスクリーム、シャーベットの場合)、:1グラムまたは1ミリリットルあたり100,000コロニー形成単位以下(アイスクリームのベースの場合)。
4. 食品添加物
調査時点:2025年7月
菓子は、食品添加物規制の対象となります。メキシコでは食品に使用される添加物についてポジティブリスト制を採用しており、食品・飲料・サプリメントの添加物・加工助剤の使用・衛生措置について定める保健省令(2012年7月16日付官報公布)および同改定(2013年9月、2016年5月)で規制されています。同保健省令の別添リスト(ポジティブリスト)は定期的な見直しが行われており、保健省令として官報公布されていませんが、既に使用が認められている添加物を加えた最新のリストが、連邦衛生リスク対策委員会(COFEPRIS)のウェブサイト上で公開されています。
5. 食品包装(食品容器の品質または基準)
調査時点:2025年7月
菓子の容器・包装については、食品に用いる包装素材の原則として、製品・サービス衛生管理規則の第211条に次のとおり規定されています。
- 通常の使用環境において、素材をしっかり覆い、剥がれず、壊れず、内容物に混じることがない
- 内容物に溶け込まず、反応を起こさない
- 無害な物質である
- 重金属を含有しない
- 腐食しない
- 酸やアルカリの特性を変質させない
関連リンク
6. ラベル表示
調査時点:2025年7月
菓子は、食品および非アルコール飲料の商品情報表示(ラベル表示)規格(NOM-051-SCFI/SSA1-2010)に基づき、商品情報を表示する必要があります。最低限表示しなければならない情報は、原則として次のとおりです。
- 商品の名称
- 原材料リスト
- 内容量・固形量
- 製造業者・輸入業者の名称・住所
- 原産国
- ロット番号
- 消費期限・賞味期限
- 栄養成分表示(熱量(カロリー)、タンパク質、総脂質(飽和脂肪酸、トランス脂肪酸)、炭水化物(糖分、追加された糖分)、食物繊維、ナトリウム)
- 警告表示(該当する場合、「過剰カロリー食品」など)
- 成分調整食品などの場合、NOM-086-SSA1-1994に基づく分類標記、および栄養成分表示
アイスクリームやシャーベットなど、冷凍が必要な商品については、「冷凍保存(Manténgase en congelación)」や「冷凍保管(Consérvese en congelación)」などの文言を容器に表示する必要があります。
過敏症、不耐性、またはアレルギーを引き起こす可能性のある成分や添加物については、すべて表示する必要があります。グルテンを含む穀物、卵、甲殻類、魚、軟体動物、ピーナツ、大豆、牛乳、木の実、1キログラムあたり10ミリグラム以上の亜硫酸塩が該当します。表示方法は、原材料リストの最後に「Contiene」(含む)の文言とともに太字で表示します。
減塩食品やナトリウムを減らした食品、脂肪分を減らした食品、コレステロールを減らした食品、カロリーを減らした食品、グルテンフリー食品、糖分を減らした食品など成分調整食品に該当する場合、一般的な食品の表示義務に加え、NOM-086-SSA1-1994に基づく商品分類表記や含有成分についての特別な表示が必要です。
2020年3月27日付官報で公布されたNOM-051-SCFI/SSA1-2010の改定に基づき、同年10月1日以降は、肥満などの原因となる栄養成分の警告表示が義務づけられるようになりました。食品包装に警告表示が必要な栄養成分は、熱量(カロリー)、糖分、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、ナトリウムであり、その基準値は段階的に引き上げられます。カロリーとナトリウムは固形製品と液体製品で含有可能な上限値が異なり、上限値はフェーズ1(2020年10月1日~2023年9月30日)、フェーズ2(2023年10月1日~2027年12月31日)、フェーズ3(2028年1月1日以降)と3段階で設定されています。
含有している指定栄養成分のいずれか1つでも上限値以上である場合、対象の食品・飲料の包装に当該栄養成分に関する警告表示を掲出します。メキシコ産について、2020年10月1日~2021年3月31日までは、包装に警告表示のシールを貼付する対応が認められていましたが、2021年4月1日からは包装自体に警告表示が印刷されていなければなりません。ただし、輸入品については引き続きシールを貼付する対応が認められています。
また、1つでも警告表示がある商品の包装に、商品購入意欲を高めることを目的としてキャラクターや有名人などの写真・絵を表示したり、おもちゃや割引券などのおまけを付けたりすることは禁止されています。
菓子を輸入する際、輸入者にはNOMが定める情報表示(ラベル表示)規格を満たしていることを証明する手段として、次の選択肢があります。
- NOMに適合した情報表示(商品ラベル)を付けた商品を税関当局に提示し、通関の際に税関職員の確認を受ける。
- 指定検証機関(UIA:Unidad de Inspección Autorizada)にあらかじめ商品ラベルや包装のサンプルを送付して「適合証書」を作成してもらい、同証書を輸入申告書に添付する。
- UIAでもある総合保税倉庫業者で商品ラベルを貼付することを宣誓し、同保税倉庫でラベルを添付する。
- 輸入通関後に特定の住所において商品ラベルを添付し、UIAの検証を受けることを宣誓したうえで通関する。通関後、30暦日以内にラベルを貼付する。同選択肢は、輸入業者登録を取得して2年以上で、かつ過去12カ月間で10万ドル以上の輸入額がある企業しか採用できない。
関連リンク
- 関係省庁
-
経済省(スペイン語)
-
保健省(スペイン語)
-
連邦衛生リスク対策委員会(スペイン語)
- 根拠法等
-
品質インフラ法(スペイン語)
(857KB)
-
食品・非アルコール飲料の商品情報表示規格(NOM-051- SCFI /SSA1 -2010)(スペイン語)
(401 KB)
-
同改定(2020年3月27日官報公布)(スペイン語)
(986KB)
-
貿易に関する一般規則・判断基準を定める経済省令の別添2.4.1(スペイン語)
(3.7MB)
-
NOM-051-SCFI/SSA1-2010改定の検証活動に関する経済省、保健省、連邦消費者保護検察庁の間の省庁間合意を公表する経済省令(2021年3月31日官報公布)
- その他参考情報
-
NOM準拠に関するガイド(スペイン語)
-
NOM-051-SCFI/SSA1-2010改訂マニュアル(スペイン語)
(5.9MB)
- ジェトロ「ビジネス短信」(2025年8月4日記事)
7. その他
調査時点:2025年7月
なし
メキシコでの輸入手続き
1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)
調査時点:2025年7月
日本から菓子を輸入するにあたって、輸入者は一般輸入業者登録が必要です。この登録は国税庁(SAT)のオンラインシステムから申請します。申請にあたっては、連邦納税者登録(RFC)と電子署名(FIEL)を保有し、租税債務がなく、また税務上の住所が登録されていなければなりません。法定審査期間は、申請から10営業日以内とされており、行政手数料は発生しません。
メキシコ公式規格(NOM:Norma Oficial Mexicana)が定められている食品(HSコード1806:チョコレートとその他のココアを含有する調製食料品手続き、2105:アイスクリームその他の氷菓(ココアを含有するかしないかを問わない。))については、適合性評価証明書(NOM認証)の取得が必要です。適合性評価証明書(NOM認証)の取得手続きについては、関連リンクのジェトロ「メキシコ公式規格(NOM:Norma Oficial Mexicana)」を参照してください。
卵や乳製品などを含む食品の輸入要件は、商品ごとに異なるため全国農業食料衛生無害品質サービス機構(SENASICA: Servicio Nacional de Sanidad, Inocuidad y Calidad Agroalimentaria)へ確認してください。確認先は動物衛生検査総局(Dirección General de Inspección Zoosanitaria)、電話番号(+52) 55-5905-1000(内線54172)です。
2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)
調査時点:2025年7月
日本から菓子を輸入するにあたっては、インボイス、パッキングリスト、船荷証券(B/L)などの通常の必要書類に加え、HSコード、販売目的、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)の活用に応じて、次の書類が必要となります。また、「食品関連の規制」タブの「6.ラベル表示」に記載の情報表示(ラベル表示)規格を満たしていること、または輸入通関後に同規格を満たすことの証明が必要になります。
- NOM-186-SSA1 / SCFI-2013の適合性評価証明書(NOM 認証)(HSコード1806:チョコレートとその他のココアを含有する調製食料品の場合)
- NOM-243-SSA1-2010適合性評価証明書(NOM 認証)(HSコード2105:アイスクリームその他の氷菓(ココアを含有するかしないかを問わない。)の場合)
- 輸入衛生事前許可(Permiso Sanitario Previo de Importación、保健一般法第215条第5項に定める食品サプリメントとして販売する場合)
- 原産地証明書(Certificate of Origin、CPTPPを活用する場合)
CPTPP特恵関税率を適用して輸入関税率を引き下げる場合は原産地証明書が必要です。CPTPPの原産地証明書は、輸出者または生産者の任意の書式で構いませんが、品名と原産国、貨物数量(重量)、CPTPPの品目別原産地規則、インボイス番号を明示しなければなりません。CPTPP用原産地証明書の様式は、ジェトロのウェブサイトからダウンロードが可能です。
なお、日本とメキシコの間ではCPTPPに加えて、日本・メキシコ経済連携協定(日墨EPA)も発効していますが、菓子は関税削減対象品目には含まれていません。
関連リンク
3. 輸入時の検査・検疫
調査時点:2025年7月
NOM-243-SSA1-2010に該当する商品(HSコード2105:アイスクリームその他の氷菓(ココアを含有するかしないかを問わない。))の場合、微生物検査やコレラ菌検査の対象となる可能性があります。
4. 販売許可手続き
調査時点:2025年7月
菓子の販売にあたっては、連邦衛生リスク対策委員会(COFEPRIS)に対し、事業所の営業通知をオンラインシステム「DIGIPRiS」上で行う必要があります。
5. その他
調査時点:2025年7月
なし
メキシコ内の輸入関税等
1. 関税
調査時点:2025年7月
日本から輸入される菓子の輸入関税率は、HSコード別に次のとおりです。
- 1704(砂糖菓子):従価税20%と砂糖1kgあたり従量税0.36ドルの混合関税
- 1806(チョコレート):従価税20%と砂糖1kgあたり従量税0.36ドルの混合関税
- 1905.31(スイートビスケット)、1905.32(ワッフルおよびウエハー ):従価税10%と砂糖1kgあたり従量税0.36ドルの混合関税
- 1905.90(米菓などその他のもの):10%
(参考までに、食パンは2023年1月7日から2025年12月31日までの期間、インフレ率抑制措置として関税がかかりません。) - 2105(アイスクリーム):従価税20%と砂糖1kgあたり従量税0.36ドルの混合関税
なお、2018年12月に発効した環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)を活用した場合、前記すべての品目において関税率は0%となります。CPTPPの適用を受けるには、原産地規則を満たす必要があり、輸出者あるいは生産者が自ら作成した原産地証明書が必要になります。日本とメキシコの間ではCPTPPのほか、日本・メキシコ経済連携協定(日墨EPA)も発効していますが、菓子は関税削減対象品目には含まれていません。
2. その他の税
調査時点:2025年7月
付加価値税(IVA)
HSコード1704.10チューインガムは、付加価値税(IVA)の課税対象となります。これ以外の菓子については課税対象外とされています。
CIF価格、関税額、税関手数料(DTA)、および該当する場合には生産サービス特別税(IEPS)を含む合計額に課税されます。
生産サービス特別税(IEPS)
100グラムあたり275キロカロリー以上の菓子は、8%の生産サービス特別税(IEPS)の課税対象となります。
CIF価格、関税額、税関手数料(DTA)の合計額に課税されます。
3. その他
調査時点:2025年7月
輸入者は関税に加え、税関手数料(DTA)を支払う必要があります。一般(MFN)関税率を適用した輸入時のDTAは輸入申告価格(CIF価格)の0.8%であり、最低445ペソ(2025年7月時点)ですが、CPTPP を活用した輸入の場合は定額制となり、1申告当たり445ペソが課税されます。
関連リンク
その他
調査時点:2025年7月
なし






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