日本からの輸出に関する制度

茶の輸入規制、輸入手続き

ベトナムの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2018年8月

茶はベトナムに輸入できます。「外国貿易管理法の施行細則を定める政令69/2018/ND-CP」の別表1のIIにおいて輸入禁止となる物品が列挙されていますが、茶は輸入禁止品目の対象外です。東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う輸入規制は既に撤廃されています。

2. 施設登録、商品登録、輸入許可等(登録に必要な書類)

調査時点:2018年8月

1. 食品安全要件充足施設証明書

食品安全法の第34条および「食品安全法の施行細則を定める政令15/2018/ND-CP」の第11条および第12条によれば、包装済み食品に該当する場合を除き、茶を製造または販売する企業は、食品安全要件充足施設証明書の取得が必要となります。 食品安全要件充足施設証明書の取得の条件は、「食品安全に関する食品製造または販売施設の一般的な要件を定める保健省の通達15/2012/TT-BYT」の第5条ないし第8条に規定されます。

2. 商品公表または商品登録

「食品安全法の施行細則を定める政令15/2018/ND-CP」第4条、第5条によると、加工包装済みの食品に該当する茶を輸入する企業は、商品自己公表手続きを行う必要があります。
商品自己公表に際しては、(i)所定の書式による商品自己公表書、および(ii)商品テスト結果が必要となります。商品テスト結果は12カ月以内に実施されたもので、ベトナム当局が承認するか所定の研究機関が定める技術基準に基づくテストでなければなりません。
事業者は、これらの書類をマスメディアまたは自社のウェブサイトもしくは所在地において公表し、かつ当局へ直接あるいは郵便で送付します。それを受領した当局は、当局のウェブサイトに事業所名および公表された商品名を掲載します。
一方、健康食品、医学的な栄養食品、特別用途食品および36カ月以下の子供用の栄養食品に該当する茶を輸入する企業は、「食品安全法の施行細則を定める政令15/2018/ND-CP」第6条、第7条、第8条によると、保健省(健康食品の場合)または保健局(医学的な栄養食品、特別用途食品および36カ月以下の子供用の栄養食品の場合)において商品公表書登録手続きを行う必要があります。

3. 輸入事業者の要件

ベトナム企業と外資企業で根拠法令が異なります。ベトナム企業の場合は特別な規制の対象品目を除き、別途輸入許可申請を行うことなく食品を輸入できます。外資企業の場合は活動許可書(計画投資局からの投資ライセンス)にベトナムのWTO加盟以降「輸入・流通業務」の追加手続きがなされていることが条件となります(「外国貿易管理法施行細則を定める政令69/2018/ND-CP」の第3条)。
「外資企業の流通関連ビジネスに関する商法施行政令09/2018/ND-CP」の第5条によれば、外資企業は、茶の輸入について事前に商工省から外資企業の営業許可書(輸入)を取得する必要はありません。

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2018年8月

「農業農村開発省通達24/2017/TT-BNNPTNT」の附録3によると、日本から緑茶を輸入する場合、茶葉(HS 0902.20.10)およびその他のもの(HS 0902.20.90)は植物検疫の対象になります(ラベル付きの加工包装済みの茶を除く)。ベトナムにおける植物検疫では、所定の書式の植物検疫申請書および輸出国の植物検疫機関が発行した植物検疫証明書をベトナムの植物検疫当局に提出する必要があります。植物検疫に合格すると、植物検疫当局により検疫証明書が発行されます。

ベトナム内の輸入関税等

1. 関税

調査時点:2018年8月

茶は関税の対象となります。
関税額は、CIF価格を基準に計算されます。茶のMFN税率は40%です。
2008年12月には日本・ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)、2009年10月には日・ベトナム経済連携協定(VJEPA)、2019年1月14日にCPTPPが発効され、これらの経済連携協定の利用条件を満たす茶に適用される関税率は引き下げられています。なお、AJCEP・VJEPAおよびCPTPPの適用を受けるためには、原産地基準を満たす必要があり、また、各協定の関税引下げスケジュールを確認する必要があります。
また、日本からベトナムへの茶の輸入については、輸入割当など、輸入数量の制限は設けられていません。

AJCEPおよびVJEPAの関税引下げスケジュール:
HSコード
0902.10
0902.20
2018年1月1日-
2018年3月31日
2018年4月1日-
2019年3月31日
2019年4月1日-
2020年3月31日
2020年4月1日-
2021年3月31日
2021年4月1日-
2022年3月31日
2022年4月1日-
2023年3月31日
AJCEP適用税率(%) 15 13 10 8 5 3
VJCEP適用税率(%) 17,5 15 12,5 10 7,5 5

CPTPP(TPP11)の特別優遇税率

CPTPP(TPP11)の特別優遇税率の適用を受けるためには、次の条件をすべて満たしている必要があります。

  • 政令57/2019/ND-CPに添付される優遇輸入関税の商品リストに該当すること
  • 日本(または他の締約国)からベトナムへ輸入されること
  • 日本(または他の締約国)からベトナムに直接出荷される商品であること
  • CPTPPの商品の原産地に関する規定を満たし(品目別規則等は通達03/2019/TT-BCTに規定)、生産者または輸出者が自ら原産性を証明すること(※)

※CPTPPは自己申告制度のため、生産者または輸出者が自ら原産地証明書を作成し、ベトナム輸入時に税関に提出する。輸入者が作成する原産地証明書はベトナムではまだ認められない(協定本文 第3.20条1項注2)。また、日本商工会議所の特定原産地証明書発給は行われない。
※ベトナムから日本に輸入する場合は、商工省管轄の発給機関でCOフォーム(フォームCPTPP)発給を受ける(協定本文 附属書三-A 5項(b))か、または日本の輸入者が自ら作成し、日本輸入時に税関に提出するかのいずれかとなり、日本からベトナムに輸出する場合と手続きが異なる。

野菜の特別優遇輸入関税率 CPTPP (%)
HSコード 品目名 2019年1月14日-
2019年12月31日
2020年1月1日-
2020年12月31日
2021年1月1日-
2021年12月31日
2022年1月1日-
2022年12月31日
0902.10 緑茶(発酵していないもので、正味重量が3キログラム以下の直接包装にしたものに限る) 20 10 0 0
0902.20 その他の緑茶(発酵していないものに限る) 20 10 0 0

関連リンク

関係省庁
ベトナム税関総局(ベトナム語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ベトナム財務省(ベトナム語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ベトナム商工省(ベトナム語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
関税法 54/2014/QH13(ベトナム語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
輸入クオータ枠を超える輸入量に対する輸入税率および品目、混合税・上限税率および品目、優遇輸入税率表、輸出税率表について規定する政令122/2016/ND-CP(ベトナム語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(12.1MB)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
政令122/2016/ND-CP号を改正・補足する政令125/2017/ND-CP(ベトナム語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
VJEPAの特別優遇税率を規定する政令155/2017/ND-CP(ベトナム語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
AJCEPの特別優遇税率を規定する政令160/2017/ND-CP(ベトナム語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
57/2019/ND-CP(ベトナム語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
通達03/2019/TT-BCT(ベトナム語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
経済産業省「AJCEP」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます「JVEPA」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
世界各国の関税率(World Tariff)
ジェトロ「ベトナムにおける関税率」PDFファイル(261KB)
ジェトロ「関税制度」
内閣官房「TPPの内容」(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
内閣官房「TPPの内容」(日本語 訳文)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
内閣官房「Tariff Schedule」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(11.8MB)
財務省関税局・税関「TPP11(CPTPP)原産地規則について」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(857KB)
農林水産省「TPPにおける各国の対日関税に関する最終結果(HS2012版)(詳細版)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.1MB)
ジェトロ「ビジネス短信:TPP11の原産地規制に関する通達を公布(ベトナム)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ「ビジネス短信:CPTPPに基づく輸出入関税率が公布・施行(ベトナム)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

2. その他の税

調査時点:2018年8月

ベトナムにおいて、農産品に関する付加価値税(VAT)の取り扱いは、次のとおりとなります。

1. 輸入時

  1. 日本からベトナムへ輸入される生および未加工の農産物ならびに前処置のみ施された農産品(※):輸入VATが免除されます。
  2. 加工された農産物製品:10%の輸入VATが課税されます。

2. 国内販売時

  1. 生および未加工の農産物ならびに前処置のみ施された農産品(※)をベトナム国内で再販する場合:5%のVATの対象となります。
  2. 2.以外の加工された農産物製品をベトナム国内で再販する場合:10%のVATの対象となります。なお、輸入者が輸入時に支払ったVATについて控除を受けることが可能です。具体的には、再販時に買い手から受け取るVATから、支払済みの輸入VATを控除した金額を納税することになります。なお、輸入VATが売手から受け取るVATより大きい場合は、翌課税期間への繰り越しが可能です。/li>

※前処置のみ施された農産品とは、清浄、乾燥、皮むき、製粉、脱殻、カット、塩漬け、冷蔵保存(冷却または冷凍)、亜硫酸ガス、亜硫酸水またはほかの溶液で保存したもの、その他の共通の保存手段によるものを指します。

3. その他

調査時点:2018年8月

なし

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