技術・工業および知的財産権供与に関わる制度

最終更新日:2016年03月17日

技術・工業および知的財産権供与に関わる制度

1. 著作権
2. 商標権
3. 特許権
4. 回路配置の保護
5. 営業秘密
6. その他の保護
7. エンフォースメント機関
主たる管轄官庁:商務省知的財産局


<知的財産権>
1. 著作権-著作権法(1994年)

著作権制度については、1931年に文学および美術保護法(Protection of Literary and Artistic Work Act)、1978年に著作権法(Copyright Act 1978)が、それぞれ制定されているが、文化保護法的な性格が強かったため、商業面への適用が不十分であった。そこで、ソフトウエア、ビデオ、音楽テープ、CDなどの海賊版の増加に対処するため、改正著作権法が1994年12月に公布、1995年3月から施行されている。新法では、コンピュータプログラムが著作物であることも明確化されている。

1994年の著作権法により、著作権はその著作者の生存中およびその死後50年間保護される。著作者が法人の場合は、著作権の保護期間はその創作のときより50年、また著作物が応用美術である場合は、その創作のときより25年となる(ただし、その間に公表されたときは、その公表のときから起算)。
2015年、著作権法(第2版)(2015年2月5日官報掲載、同年8月4日施行)および著作権法(第3版)(2015年2月5日官報掲載、同年4月4日施行)が成立。これらは著作権保護ならびに権利管理情報および技術的保護手段に関する責任についての改正を図るもので、インターネット上の著作物の著作権侵害や許可されていない映画館での収録等に関する事項を含む。


2. 商標権-商標法(2000年)
タイの商標制度については、商標法が1931年に制定後、1933年、1961年、そして1991年9月に改正され(1992年2月に施行)、サービスマークと証明標章が保護対象に加えられたほか、罰則規定も強化された。 さらにWTO/TRIPS協定に定められた要件を満たすため、2000年4月に2000年商標法が公布された(2000年6月に施行)。これにより、タイに商標登録出願を行う際に優先権を主張できる、立体商標を保護対象とする、捜査担当官の権限を強化する等の改正が行われた。

1991年商標法により、商標は出願日から10年間保護され、以後10年ごとに何度でも更新できるようになった。ただし、更新は期間満了の90日前までに行わなければならない。


3. 特許権-特許法(1999年)
特許法は1979年に制定されたが、WTO/TRIPS協定に定められた要件を満たすため、1999年に改正特許法が公布されている(1999年9月に施行)。また、2008年8月から、タイにおいてもパリ条約が発効しており、タイに特許出願を行う際に当該条約に基づく優先権が主張できる。
意匠制度ならびに実用新案制度に相当する小特許制度は特許法内に定められている。

2009年12月24日から、タイは特許協力条約の142カ国目の加入国として発効しており、同条約を用いた国際特許出願の受付を開始している。

特許期間は、1999年の改正によって、[1] 発明特許の保護期間を出願日から20年、[2] 工業意匠特許の保護期間を10年、[3] 実体審査を伴わない小特許制度は最長10年の保護期間とされた。


4. 回路配置の保護-集積回路の回路配置保護法(2000年)
集積回路の回路配置保護法は2000年8月に施行された。この法律では、創作者による独自に創作された回路配置またはその組み合わせを保護する場合には、商務省知的財産局への登録を必要としている。

保護期間は、申請日または商品として使用された日のどちらか早い時点から10年間である(ただし、回路配置完了後15年を超えないものとする)。


5. 営業秘密-営業秘密法(2002年)
タイにおける営業秘密については、2002年7月22日に施行された営業秘密法(2002年)に基づき保護される。

営業秘密法(2002年)で定める営業秘密とは、まだ一般に知られておらず、情報に通常接触できる関係者もまだアクセスできない営業上の情報であって、その秘密から生じる商業的価値が生まれるのであり、営業秘密の管理者が秘密保持の適切な措置を講じているものを意味する。

営業秘密を保護するための登録は一切必要とせず、それが秘密とみなされる限り、それらの営業秘密は保護の対象となる。

2015年に営業秘密委員の任命や罰則規定を修正した改正が行われ、同年2月6日より改正法が施行されている。


6. その他の保護
(1) CD製造法(2005年)
タイにおける知的財産侵害問題、とりわけCDに対する著作権問題に対処するために、その侵害を効果的・体系的に管理、防止する措置としてこの法律が制定された。
本法の規定は、主としてCDに関する機械、原材料、工場、製造プロセスの届出義務や、CDを製造する際の事前届出を義務化するものである。

(2) 植物新品種保護法(1999年)
本法律は、生物多様性条約への加入に向けて、2000年に施行され、植物新品種のほか、地域固有の植物品種や自然状態に従ってタイ国内での生息が確認された野生植物品種などの保護登録をするものである。農業共同組合省農業局が所管。

(3) 地理的表示保護法(2003年)
本法律は、地理的起源に由来した品質、社会的評判、特性を有する産品を保護する。2004年4月に施行され、登録申請先は、商務省知的財産局。

(4) 伝統医薬および知識の保護と促進に関する法律(1999年)
本法律は、タイの伝統医薬および知識として、実験、分析、セラピー、治療、もしくは疾病の予防、もしくは人間や動物の健康促進やリハビリテーション、出産補助、タイマッサージ、タイの伝統医薬の調合、医薬品関連機器等の発明で、古代から受け継がれてきた知識もしくは文書に基づくものを、登録によって保護するもの。

保護期間は、権利者の生存中および没後50年間継続する。


7. エンフォースメント機関
(1) 知的財産および国際取引中央裁判所 (Central Intellectual Property and International Trade Court:CIPITC)
知的財産および国際取引中央裁判所は、アジアで最初の知財専門裁判所として1997年に設置された。第一審裁判所であり、知的財産および国際貿易に関する民事および刑事事件を扱っている。知的財産に関するより迅速で効率的な手続きをするために設けられた。

(2) 経済警察(Economic and Cyber Crime Division:ECD)
タイ警察庁は、知的財産を含む経済犯罪に対応するためにタイ警察の中央捜査局下に特別組織を設置している。1987年に創立された前身組織は、その後幾度か改組され、2005年には、Economic and Cyber Crime Divisionとなり、インターネット犯罪などもカバーする。

(3) 法務省特別捜査局(Department of Special Investigation:DSI)
DSIは、2002年に組織された。特別技能を持つ専門家らが集まった特別な捜査機関であり、一般人の公益や道徳に弊害をもたらしたり、国家の安全や、国際犯罪、組織化された犯罪などを扱っている。知的財産関係については、被害額が非常に大きいもの(模倣品換算で50万バーツ以上)や、使用した消費者に重大な被害を与えるものなどを扱う。



<主たる管轄官庁>
商務省知的財産局
住所:563 Nonthaburi Road, Tambonl Bang Krasor,
Amphur Muang, Nonthaburi, 11000
Tel:+66-2-547-4621~25, Hotline 1368
Fax:+66-2-547-4691
URL:http://www.ipthailand.go.th外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(タイ語、英語)

-Copyright Office
Tel:+66-2-547-4630, 4633~4634, 4704

-Patent Office
Tel:+66-2-547-4710~4717

-Trademark Office
Tel:+66-2-547-4680, 4682~4684

-Office of Suppression of Intellectual Property Rights Violation
Tel:+66-2-547-4701~4703

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