税制

最終更新日:2017年09月15日

法人税

法人税率は、課税所得に対し原則30%だが、2012年1月1日以降に開始する会計年度については23%、2013年1月1日以降、2015年12月31日までは同20%とする軽減税率が適用された。また、2016年3月に法人税率が引き下げられ、2016年1月1日以降に開始する会計年度については、法人税率が原則恒久的に20%となった。
申告納税は、中間申告として事業年度を6カ月経過した日から60日以内に年間推定課税所得を見積り、その法人税の半分相当あるいは中間見積り課税所得に基づく税額を半期納税申告書により申告・納税。次に、決算日以降150日以内に確定申告を行い当該の税額を納付。

課税対象

タイで事業活動を行う法人は、法人所得税を納めなければならない。法人とは、タイ国民商法典下で登記された外国企業の支店を含む株式会社、パートナーシップ、合弁企業体(ジョイントベンチャー)、営利事業を営む社団または財団が対象。外国政府やその代理機関による事業活動も法人として所得税の課税対象となる。
一方、タイ国内で事業活動を行わない法人は、サービス料、利息、配当、賃貸料、専門家指導料などのタイ国内源泉所得のみ課税対象となる。なお、駐在員事務所は、タイ国で事業活動を行うものとみなされ納税義務者となるが、営業活動は許されていないので、源泉徴収および申告義務がある。

税務登録

外国企業の場合、法人設立または事業登録の日から60日以内に歳入局にタックスID番号の税務登録申請を行う必要がある。

確定申告および納税

法人税の申告納税は年2回。中間申告として、事業年度を6カ月経過した日から60日以内に年間推定課税所得を見積り、その法人税の半分相当あるいは中間推定課税所得に基づく税額を半期納税申告書により申告・納税する。ただし、中間推定課税所得が、決算後の確定申告の際の実際の課税所得より25%以上下回っていると、不足税額の20%を追加徴収されることに注意。また、法人設立初年度および会社解散で期間が1年未満の場合は、中間申告の必要はない。
次に、確定申告として、決算日以降で150日以内に確定申告を行い、当該の税金を税務署に納税しなければならない。法人税額の計算において、課税所得は通常の事業経費や減価償却費(率5~20%)を総収入から控除することが認められる。法人税額は、会計上の収益と費用をベースとして、次のように計算する。

税務上の利益=(会計上の収益±税務調整)-(会計上の費用±税務調整)
納付すべき法人税額=(税務上の利益×法人税率)- 顧客に徴収された源泉税 - 中間法人税額

また、税務上の欠損金は5事業年度の繰り越しが認められており、当該期間の課税対象利益と相殺できる。外国からの融資に対する支払利子については、経費として所得から控除できる場合がある。

*法人間の配当金受け取りには、次の特例が適用される(ただし、配当金の受け取り前に3カ月以上、または受け取り後に3カ月以上当該株式を保有していなければならない)。

  1. 配当金の受取会社が上場企業の場合、配当の全額が益金不算入とされる。
  2. 配当金の受取会社が配当金支払会社の株式の25%以上を保有し、かつ相互持合でない場合、配当金額を益金不算入とし、源泉徴収は源泉徴収申告書に所定の書類を添付すれば免除される。
  3. a.b.以外の場合、受取配当金の50%が益金不算入。ただし、源泉徴収義務がある。

*交際費の取り扱いについて
1,000万バーツを上限として、課税所得を構成する総収益の0.3%または払込済資本金0.3%のいずれかの大きい金額を限度として損金算入できる。ただし、そのためには、会社の権限者による承認を得ており、領収書または証拠がなければならない。

税率

  1. 基本税率
    2016年3月に法人税率が引き下げられ、2016年1月1日以降に開始する会計年度については、原則20%となった。
  2. 例外的な税率
    次の場合は、例外的に個別の税率が課せられている。
    1. 銀行が国際銀行市場から得た事業収益については、純利益に対して10%
    2. 国際輸送事業に従事する外国企業は、運賃・料金等の収入に対して3%
    3. タイで事業を行っていない外国企業が受け取る配当金収入に対して10%
    4. タイで事業を行っていない外国企業が受け取る配当金以外の収入に対して15%
    5. タイから事業を撤退する会社の資産売却収益に対して10%
    6. 営利社団および基金が受け取る収入に対して2%または10%
    7. 払込済資本金500万バーツ以下、かつ収益が年度で3,000万バーツ以下の中小企業には、次の累進課税が適用される。
      • 所得が1~30万バーツまで:0%
      • 同30万超~300万バーツまで:10%(2017年1月1日からは15%)
      • 同300万バーツ超:20%
    8. 2015年12月の勅令により、歳入局に登録を行うなどの条件を満たした中小企業に対し、次の軽減税率を課す措置が施行されている。
      • 2016年1月1日以降開始の会計年度(2016年12月31日まで):全所得について免除
      • 2017年1月1日以降開始の会計年度(2017年12月31日まで):所得30万バーツ以下は0%、同30万バーツ超は10%
  3. 法人の源泉徴収
    法人の源泉徴収による納税は広範囲に要求されており、原則として支払月の翌月7日までに納税。源泉徴収税は所得者による前払税とみなされ、最終的な租税義務から相殺できる(ただし、VAT等異なる性質の税と相殺することはできない)。法人が源泉徴収を求められる主な税率は次のとおり。
    1. 金融機関以外の一般企業の場合
      1. 配当金は10%(ただし、タイ法人で25%以上の持分を保有する株主は免税)
      2. 利子は10%。*財団、団体(協会)等は1%(ただし、受取人が課税対象となる財団または団体(協会)の場合は10%)
      3. 内国法人が日本に支払う技術使用料は10%。*財団、団体(協会)等は3%(ただし、受取人が課税対象となる財団または団体(協会)である場合は10%)
      4. 広告料は2%
      5. サービス料は3%(ただし、受取人が非恒久的な外国企業支店の場合は5%)
      6. 専門家報酬は3%(ただし、受取人が課税対象となる財団または団体(協会)である場合は10%)
    2. 国際統括本部(International Headquaters:IHQ)の場合
      1. 外国法に準拠して設立された関連会社に対する管理または技術的サービスの提供、サポートサービスの提供および金融管理サービスの提供から得られる純利益は、配当金、ロイヤルティー、外国関連会社株式売却による資産売却収益を含め、非課税。
      2. 国際貿易収益、すなわち(物品が国内に持ち込まれないことを条件として)海外における貿易収益および貿易関連サービスによる収益は非課税。
      3. タイ法に準拠して設立された関連会社に対する管理または技術的サービスの提供、サポートサービスの提供および金融管理サービスの提供から得られる純利益、ならびにタイ法に準拠して設立された関連会社からのロイヤルティーに対しては10%の軽減税率適用。
      4. b.のⅰ~ⅲの恩典は継続した15会計年度にわたり付与。
      5. IHQに雇用される外国人知的労働者の個人所得税は、一律15%に軽減。
      6. IHQがその関連会社に対して提供する金融管理スキームの対価として受領するサービス料は、3.3%の特定事業税が免除される。
      7. IHQが外国株主に支払う配当金で法人税の免除対象となる法人収益を原資とするものは、通常の10%の源泉徴収税が免除される。
      8. IHQが外国関連会社に金融管理スキームに基づいて再融資するための借入金に関し、IHQから支払われた利子収入についても、通常の15%の源泉徴収税が免除される。
    3. 国際貿易センター(International Trading Center:ITC)の場合
      1. 物品が国内に持ち込まれず、かつ通関規制上の通過または積み替えにより国内に入らないことを条件として、海外における貿易による純利益は、外国法に準拠して設立された会社(IHQの場合と異なり、関連会社である必要はない)に対する国際貿易関連サービスによる収益も含め非課税。
      2. かかる恩典は、継続した15会計年度にわたり付与。
      3. 国際貿易センターに雇用される外国人知的労働者の個人所得税は、一律15%に軽減。

二国間租税条約

あり(源泉税率の実効税率は配当金10%、利息15%、ロイヤルティー15%。ただし、日タイ租税条約により、金融機関への利息支払については10%に軽減)

タイは、日本と二重課税の回避・脱税の防止のために、日本・タイ租税条約を締結している。これは国内法に優先し、法人所得税、個人所得税が対象となる。

日本・タイ租税条約において、配当への源泉税率は、支払先により上限15%ないし20%と定められているが、タイの所得税法(国内法)により、外国企業がタイから配当の支払いを受ける際の源泉税率は10%であるため、実効税率は低い方の10%が適用となる。また、同租税条約上の利息にかかる上限税率は一般25%、金融機関向けは10%とされている。一方、タイの国内で生じた利息については、国内税法で定める源泉税が15%のため、低い方が適用される。
事業所得に関し、日系企業がタイに恒久的施設(PE)を保有しなければ、タイの所得税は課税されない。

その他税制

付加価値税(7%)、個人所得税(0~35%の累進課税)、特定事業税(0.11~3.3%)、海外送金に対する源泉徴収、石油所得税、印紙税、物品税、土地家屋税・地方開発税、看板税がある。

付加価値税(VAT)

付加価値税(VAT)の制度は1992年に導入。VATは日本の消費税に相当し、タイ国内における物品の販売やサービスの提供および輸入に対して課税される。VATの負担者は最終消費者であるが、企業に納税義務があるため、予め税務署で納税者登録を行う必要がある。
物品やサービスの提供を継続的に行う事業者で、年間180万バーツの収入がある者はVATの納税義務がある。

  1. VATの登録
    VAT納税の義務がある個人や団体はすべて、事業開始前または収入が規定の額に達した日から30日以内に税務署で納税登録を行う必要がある。この納税者登録をしていないと、控除や還付請求に利用できないので注意が必要である。
  2. VATの申告と納税

    VAT登録業者は毎月末にVATの計算を行い、翌月の15日までに申告・納税を行う。
    ただし、サービスの輸入(例えば日本の本社へのロイヤルティーの支払)等がある場合には、その支払者が翌月7日までに申告・納税する必要がある。
    納税義務者は、取引ごとのTax Invoiceを用いて、販売した物品の額およびそれに相当するVATを表示する。Tax Invoiceは、販売先の仕入れVATの証憑としても使用される。仕入れVATが売り上げVATを超過する場合には、その超過分を翌月以降に繰り越すか、還付請求を行うことができる。

    Tax Invoice
    VAT登録業者は、取引の際には常に、その種類、販売商品や提供サービスの価格、支払うべきVATの額などを詳しく記したタックス・インボイスを発行しなければならない。タックス・インボイスは、税金還付請求のための証拠書類として発行される。
  3. 税率
    現在の税率は一般に7%。2016年10月1日より10%となる予定であったが、税率の引き上げは見送られている(引き上げ時期は未定)。輸入についてはCIF価格に関税・物品税等を加えた価格に7%課税され、輸出についてはゼロ税率が適用される。また、特定の事業に対してはVATのゼロ税率や特別免除が適用される。
    1. 主なVATのゼロ税率適用事業
      1. 物品の輸出
      2. 外国において完全に使用されるサービスの提供
      3. 法人として設立された事業者が行う航空機または船舶による国際輸送
      4. 関税法に従う保税倉庫間または輸出加工区間の事業者間の物品やサービスの提供
    2. 主なVATの特別免除適用事業
      1. 年間売り上げが180万バーツ以下の事業者
      2. 農産品、畜産品および肥料・飼料などの農業関連物品の販売および輸入
      3. 新聞・雑誌・テキスト等出版物および書籍類の販売および輸入
      4. 法令で認められた専門職サービス(例えば、医療・健康管理サービス、会計監査、弁護士業務・法務サービス、国税局長が定めるその他の専門職業務サービス)
      5. 国税局長により指定された芸術的・文化的・宗教的な諸サービス(アマチュアスポーツ、ライブラリ、博物館、動物園など)
      6. 公立・私立学校やその他の教育機関により提供される教育サービス
      7. タイ国工業団地法(IEAT)に基づき輸入関税が免除されている商品
      8. 関税局の管理下にあり、輸入時に徴収された関税を還付する旨の政府の約定があり、原産地国への再輸出を目的とする輸入商品
      9. 宗教的、慈善活動的なサービス、政府機関や地方機関によるサービス

個人所得税

  1. 課税対象
    1. 居住者
      歳入法により、タイでは居住者がタイで得た所得に課税される。税務年度の前年に地位や役職または海外の事業もしくは海外の財産から課税所得を得たタイの居住者は、その課税所得が同年中にタイに持ち込まれた場合のみ、個人所得税を支払うことになる。タイの居住者とは、暦年中のタイの滞在日数合計が180日以上滞在する者すべてを指す。タイの居住者は、タイに源泉のある現金所得に対して、それがどこで支払われたものであれ、所得税の納税義務がある。また、源泉が海外にある場合も、タイに持ち込まれた所得については同様である。
    2. 非居住者
      非居住者は、タイに源泉のある所得に対してのみ個人所得税を支払えばよい。
      個人所得税の課税基準は、課税所得である。「課税所得」とは、現金および財産またはあらゆる形の受取利益で、金額に換算できるものを指し、所得の支払者から納税者に支払われる総額である。
  2. 税率

    居住者の場合、タイに源泉のある所得は、純年間所得に対して0~35%の累進課税となる。
    税率は次のとおり。

    課税所得 税率 最大課税額 最大累計税額
    0~150,000バーツ 免税(2008年以降)

    150,000超~300,000バーツ 5% 7,500バーツ 7,500バーツ
    300,000超~500,000バーツ 10% 20,000バーツ 27,500バーツ
    500,000超~750,000バーツ 15% 37,500バーツ 65,000バーツ
    750,000超~1,000,000バーツ 20% 50,000バーツ 115,000バーツ
    1,000,000超~2,000,000バーツ 25% 250,000バーツ 365,000バーツ
    2,000,000超~5,000,000バーツ 30% 900,000バーツ 1,265,000バーツ
    5,000,000超バーツ 35%
  3. 確定申告と納税

    個人所得税の課税年度は、暦年(1月1日より12月31日)であり、毎年の確定申告を翌年の3月までに、個人が行うことになっている。タイにも、日本と同様に給与所得に対する個人所得税に関して、源泉徴収制度がある。すなわち、法人は従業員に給与を支払う場合、所定の税金を天引きして支払う義務がある。

    源泉徴収税額は次のようにして決められる。
    所定の方法で年間の予想所得を計算し、それに対する個人所得税を算定し、その税額を給与の支払い回数で割る。
    給与の支払者である法人は、給与の支払いが生じた月の翌月7日までに所定のフォームで申告・納税を行わなければならない。

    また、この源泉徴収義務に関して、次の書類を作成し提出しなければならない。

    1. 課税年度(暦年)終了後、翌年の2月15日までに、従業員に対して源泉徴収証明書を発行する(個人は、この証明書を確定申告書に添付する)。
    2. 翌年2月末までに、所定フォーム(各従業員の年間の所得金額とそれに対して源泉徴収した所得税額を記載するもの)を管轄の税務署に提出する。

    個人所得税の控除には次のような項目がある。

    • 基礎控除(雇用または著作権から得る所得):50%。ただし、10万バーツが上限
    • 本人控除:6万バーツ
    • 配偶者控除:6万バーツ
    • 児童控除:3万バーツ/人(人数の上限なし、ただし養子は3人まで)
    • 両親扶養控除(60歳以上、所得制限有):3万バーツ/人
    • 教育費控除:2,000バーツ/人
    • 住宅ローン利子控除:最高10万バーツ *タイ国の商業銀行により融資された住宅ローンにかかる、10万バーツを超えない実際の支払額
    • 生命保険料控除:最高10万バーツ
    • 終身年金料控除:課税所得の15%まで、ただし20万バーツを上限とする。また、プロビデントファンド等との合計で50万バーツを上限とする。
    • 納税者の両親のために支払う健康保険料控除:1万5000バーツが上限
    • プロビデントファンドの積立金控除:認可を受けたプロビデントファンドに対する1万バーツを超え、50万バーツ以下の従業員の拠出部分
    • 長期株式信託(LTF)積立金控除:課税所得の15%、ただし上限は50万バーツ(2019年12月31日まで)
    • 寄付金控除:純課税所得の10%を超えない実際の寄付額、教育寄付の場合は、実際の寄付額の2倍(2018年12月31日まで)

特定事業税(Specific Business Tax:SBT)

  1. 対象事業と税率
    特定事業税は、金融機関、証券、保険、不動産販売業などの特定事業に課税される。その内容は次のとおり。
    対象事業 税率
    商業銀行 3.3%(特定の取引については0.011%に軽減)
    金融、証券 3.3%(特定の取引については0.11%に軽減)
    生命保険 2.75%
    質屋 2.75%
    商業銀行に類する事業 3.3%
    不動産販売 3.3%
    有価証券 本来は0.1%だが、現在は免税
  2. 登録
    特定事業税は、主に金融機関、証券業、保険業に対して課せられる税金であるが、一般企業でも土地の譲渡を行った場合、貸付金金利を受領した場合に課せられる。特定事業税の納税の義務がある個人や団体はすべて、事業開始の日から30日以内に税務署に登録申請を提出しSBTシステムに登録しなければならない。
  3. 確定申告および納税
    原則として翌月の15日までに、所定のフォームを用いて申告および納税を行わなければならない。2つ以上の事業所を持つ納税者は、歳入局長による承認がない限り、それぞれの事業場所で個別に申告および納税を行う必要がある。
    特定事業税 = 各月の総収入 × 所定の税率

海外送金に対する源泉徴収

タイの居住者が非居住者に対して次の項目につき送金する場合、源泉徴収が必要で、支払日の翌月7日までに所定の申告書により申告し、納税する必要がある。
  • 配当送金について10%
  • 支店利益の送金について10%
  • 特許権等使用料の送金について15%
  • 利子収入送金については原則として15%。ただし、日本の金融機関または保険会社への利子支払の場合、租税条約で10%に軽減

ただし、物品の購入、ある種の事業経費、ローンの元金、資本投資に対する利益は、送金税の対象とはならない。

石油所得税

石油所得税は、石油所得税法に基づく税制であり、石油会社の所得に対して課せられる税金である。課税対象は、タイ政府から石油採掘区の割当許可を得ている企業か、または石油採掘区の所有者から輸出目的で石油を購入する企業である。石油会社の所得には、石油と天然ガスの製造、輸送、販売によるものと、採掘区の使用料および割当譲渡の対価として政府に支払う金額をガスの価格に反映した分も含まれている。大部分の石油会社に対する税率は、純利益の50%である。また、2017年に石油法が改正となり、石油およびガスの生産者・投資家による生産共有協定(PSA)の制度が導入された。これに合わせて石油所得税法も改正され、PSAを締結した生産者に対しては20%の課税とされた。

印紙税

歳入法典に規定されている特定の事業取引を含む文書には、印紙税が課せられる。税率は取引と文書の種類によって異なる。

物品税

物品税は、商品およびサービスに対して課税される。課税品目は次のとおり。
石油製品、非アルコール飲料、電気製品(空調機器、鉛クリスタルガラスのシャンデリア)、香水、鉛クリスタル製品、乗用車、定員10人以下の公共交通用自動車、4トンを超えないG.V.W.トラック(ピックアップ)、自動二輪車、ヨット、ウールのカーペット、バッテリー、加工された大理石および御影石、ナイトクラブ・ディスコの売上、浴場(バスまたはサウナ)およびマッサージ施設の売上、競馬場での馬券収入、宝くじ、遊戯用カード、ゴルフ場のサービス料・会員権収入、固定電話・携帯電話による国内外の売上。

土地家屋税(LAND AND BUILDING TAX)・地域開発税(LAND DEVELOPMENT TAX

土地・家屋の所有者が指定地域にいる場合、毎年、地域開発税法あるいは建物土地税法のいずれかの規定に基づいて課税される。税率は、毎年の想定賃貸料相当額の12.5%。ただし、所有者が自分で住む家のために使われる土地、家畜用の土地、耕作用の土地は対象外。想定賃貸料は実際の賃貸料、もしくは、建物が賃貸中の場合は、所管の税務署員が見積もる想定賃貸料。

看板税

地方税で、建物外側の看板の面積に応じて課税。言語によって税率が異なり、タイ語の場合は500平方センチメートル当たり3~40バーツ(ただし、1つの看板当たり最低200バーツ以上)である。納税義務者は看板の所有者。

相続税・贈与税(いずれも2015年8月5日官報掲載、2016年2月1日施行)

2016年2月1日より、相続税を導入した。1億バーツ超の相続税課税対象資産を相続した相続人は10%、相続人が直系尊属または直系卑属の場合には5%の相続税が課税される。
相続税の対象となる資産は次のとおり。

  • 不動産
  • タイの有価証券取引法で定義された有価証券
  • 被相続人が引き出す権利を有していた預金等
  • 登録自動車
  • その他王令で規定する資産

相続税の課税対象者は、[1]タイ国籍を持つ者、[2]タイ国内に、移民法に基づく住居を持つ外国人、[3]タイ国内の財産を相続する外国人である。

また、歳入法を改正し、贈与税を導入した。課税対象者は、[1]タイ国内で贈与を受けた自然人、[2]暦年のうち180日以上タイ国内に居住し、同暦年中に国外で受け取った贈り物をタイ国内に持ち込んだ自然人である。

次のそれぞれの場合において、一律5%の課税、または個人所得税(累進課税)に含めて課税、のどちらかを納税者が選択することができる。

  • 暦年中に、嫡子(養子を除く)が親から、贈与または不動産の所有権もしくは占有権の無償譲渡を受けた場合、その2,000万バーツ超の部分。
  • 暦年中に、直系尊属・卑属、配偶者から、生活支援もしくは贈り物を得た場合、その2,000万バーツ超の部分。
  • 暦年中に、直系尊属・卑属、配偶者以外の者から、道徳的な生活支援もしくは式典や慣習や伝統などに基づく行事などで贈り物を得た場合、その1,000万バーツ超の部分。

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