日本からの輸出に関する制度 水産物の輸入規制、輸入手続き

マレーシアの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2017年1月

日本からマレーシアへの水産物の輸出は可能です。
ただし、水産物、水産加工品については2013年3月に発効した「2012年関税(輸入禁止)令」において「特定の方式でのみ輸入可能な品目」として指定されており、輸入に際しては品目(HSコード)ごとに各機関からの許可が必要となっています(THIRD SCHEDULE)。
なお、東日本大震災以降、日本からの食品輸入については、原産地証明が必要など、規制がありましたが、2013年3月1日をもって廃止されました。現在、日本からの輸入水産物については、日本側の衛生証明書の提出が求められています。

2. 動植物検疫の有無

調査時点:2017年1月

マレーシア向けの水産物輸出にあたっては、衛生証明書の添付が求められています。詳細はその他参考情報の「対マレーシア輸出畜水産食品」(厚生労働省)を参照ください。

3. 残留農薬規制

調査時点:2017年1月

マレーシアでは残留農薬(最大許容残留値、使用禁止農薬)について、「1985年食品規則」(Regulation 41ならびにSIXTEENTH SCHEDULE)において品目ごとに定められています。
本規則内で、水産物について個別の基準値は指定されていませんが、そのような食品に関しては、CODEXが定める基準値に従うものとし、CODEXでも特に定めのない農薬については全て0.01mg/kgの最大許容残留値が適用されます。

4. 重金属および汚染物質(最大残留基準値/禁止)

調査時点:2017年1月

マレーシアで消費される全ての食品に関する重金属および汚染物質(最大許容残留値)については、「1985年食品規則」(Regulation 38ならびにFOURTEENTH SCHEDULE)において品目ごとに定められています。
水産物に関する重金属(ヒ素、鉛、水銀、カドミウム)の最大残留基準は、それぞれ次のとおりです。

水産物に関する重金属及び汚染物質の最大残留基準値(mg/kg)
種類 ヒ素 水銀 カドミウム
食用の魚 1# 1 1* 1
そのほかのもの(二枚貝、頭足類(内臓を除く)、甲殻類を除く) 1# 1 0.5* 1
二枚貝 1# 1.5 0.5* 2
頭足類(内臓を除く) 1# 1 0.5* 2
甲殻類 1# 1 0.5* 1
海藻類 1# 2 0.5* 1
特に指定がされていない全ての食品(水および食品添加物を除く) 1 2 0.05 1

(注)#は「無機ヒ素」、*は「メチル水銀」の基準値を示す。

また、病原微生物が含まれたすべての食品の輸入が禁止されているほか、細菌、微生物の最大残留基準は次のとおりです。

水産物に関する細菌の最大残留基準
種類 生菌数 (37℃、48時間) 大腸菌群数 (37℃、48時間)
魚ならびに水産加工品(密封容器に入れられたものを除く) 1gあたり10の6乗 1gあたり5×10
水産物に関する微生物の最大残留基準
種類 微生物 最大残留基準値(μg/kg)
その他のもの アフラトキシン(B1、B2、G1、G2の合計) 5

なお、鮮魚ならびに殻付きのエビの保存のために使用される氷に関しては、クロルテトラサイクリンならびにオキシテトラサイクリンのいずれかが5ppm以上検出されてはなりません。

マレーシアで消費される全ての食品に含有が禁止されている物質については、「1985年食品規則」(Regulation 40ならびにFIFTEENTH A SCHEDULE)において品目ごとに定められています。

5. 食品添加物規制

調査時点:2017年1月

マレーシアで消費される全ての食品添加物は、「1985年食品規則」(PART V)に定められています。食品添加物は「食品が有している品質、質感、堅さ、外見、匂い、味、アルカリ度または酸性度に影響を与えるために、もしくは食品の製造、加工、調製、処理、充填、包装、運搬または保存においてそのほかの技術的な機能を付与するために、意図的に食品に少量導入される、および、その結果直接的または間接的に当該物質またはその副産物が食品の一成分となるか、なることが合理的に期待される、あらゆる安全な物質をいい、全ての保存料、着色料、香料、風味増強剤、酸化防止剤、食品調整剤などを含むが、栄養強化剤、偶発的成分あるいは塩は含まれない」と定義されており、これらに関する使用については、以下のように定められています(Regulation 19)。

  • 食品添加物として許可されていない物質は食品添加物として使用してはならない。
  • 食品規則で具体的に定められた基準に準拠しない認可食品添加物もまた食品に使用してはならない。
  • 食品添加物の食品への添加は、食品規則で認可が明文化されていない限り禁止する。
  • 食品に使用される食品添加物は、その最大許容値を超えないこと。

添加物としてのポジティブリストや使用許容値は、食品添加物の種類および対象となる食品ごとに細かく数値が定められています(次の表参照)。

食品添加物の種類別食品規則および附表
添加物の種類 食品規則 附表
保存料 Regulation 20 SIXTH SCHEDULE
抗菌剤 Regulation 20A SIXTH  (A)  SCHEDULE
着色料 Regulation 21 SEVENTH SCHEDULE
香料 Regulation 22 EIGHTH SCHEDULE
風味増強剤 Regulation 23 NINTH SCHEDULE
酸化防止剤 Regulation 24 TENTH SCHEDULE
食品調整剤 Regulation 25 ELEVENTH SCHEDULE
栄養強化剤 Regulation 26 TWELFTH SCHEDULE
ビフィズス菌 Regulation 26A TWELFTH A SCHEDULE

なお、食品調整剤はさらに以下のサブカテゴリ―に分類され基準が整理されています。

  • 乳化剤および消泡剤
  • 安定剤、増粘剤、加工でん粉ならびにゲル化剤
  • pH調整剤
  • 酵素
  • 溶剤
  • 固化防止剤

6. 食品包装規制(食品容器の品質または基準)

調査時点:2017年1月

食品容器に関しては、「1985年食品規則」(Food Regulations 1985 PART VI)に次のとおり定められています。

  1. 食品包装に使用される梱包材料は、中身の食品に対して有毒、有害なものであってはならず、汚染物質を含まず、食品の劣化を早めるようなものであってはならない。
  2. 容器にセラミック(カテゴリーA: 磁器、ボーンチャイナ、ファインチャイナ、溶化磁器そのほか吸水率が0.4%以下のもの、カテゴリーB: 陶器、せっ器(ストーンウェア))を使用する場合は、マレーシア規格(MS:Malaysian Standard)の「MS ISO 6486-1 食品と接触するセラミック容器、ガラスセラミック容器およびガラス食器」に従わなければならない。また、セラミック容器に含まれる鉛とカドミウムの最大許容量には次の制限がある。
    セラミック容器に含まれる鉛とカドミウムの最大許容量
    種類 単位 カドミウム
    平らな容器 mg/dm2 0.8 0.07
    深みのある容器(小) mg/l 2.0 0.20
    深みのある容器(大) mg/l 1.0 0.20
    また、セラミック容器は次の要件を満たさなければなりません(テスト方法はマレーシア規格MS ISO 6486-1を参照)。
    セラミック容器の要件
    パラメータ カテゴリーA カテゴリーB
    陶器 せっ器
    吸水率(%) 0.4%以下 0.3%以上0.7%以下 0.3%以下
    熱衝撃(℃) 160 160
    耐チッピング性(J)
    プレート直径>22mm 0.25 該当なし
    プレート直径≦22mm 0.18 該当なし
    カップ/マグ/ボウル
    (注ぎ口なし)
    0.10 該当なし
    カップ/マグ/ボウル
    (注ぎ口あり)
    012 該当なし
    クレージング 全てのテスト片でクレージングがないこと
  3. 1キログラムあたり1ミリグラム以上の塩化ビニルモノマーを含んだポリ塩化ビニルを利用した容器は禁止されている。
  4. 1キログラムあたり5ミリグラム以上の塩化ビニルモノマーを含んだポリ塩化ビニルに梱包された食品の輸入、販売してはならない。
  5. 非食品用に製造された容器を食品用に使用してはならない。
  6. ナチュラルミネラルウォーターの容器として使用した20リットル以下のポリカーボネート容器を同じ目的で使用することは認められているが、それ以外の次のような容器のリサイクルは認められていない。
    1. 何らかの用途として使用された袋を砂糖や小麦粉、そのほかの粉類の容器として使用すること。
    2. 何らかの用途として使用されたボトルや金属容器(食用脂や食用油用のサイロやタンカーを除く)を食用脂や食用油の容器として使用すること。
    3. 豚由来の製品の容器として意図されたもの、あるいは豚由来の製品の容器として使用された容器を非豚由来の製品の容器として使用すること。
    4. 何らかの用途として使用されたプラスチック容器を、食品の容器として使用すること。
    5. アルコール類やシャンディ(飲み物)の容器として使用された容器を、それらを除く食品の容器として使用すること。
  7. 以下のような類似用途のための容器リサイクルも認められていない。
    1. 別の用途として使用されたガラス瓶を牛乳、清涼飲料水あるいはシャンディの容器として使用すること。
    2. 別の用途で使用された箱や木箱を野菜、魚、果物の容器として使用すること。
    3. 別の用途で使用された麻袋を精米の容器として使用すること。
  8. アルコール飲料、シャンディ、野菜、果物のための、以下のような容器のリサイクルは認められる。
    1. アルコール飲料の容器として使用されたガラス瓶を、シャンディの容器として使用すること(あるいはその逆)。
    2. 野菜の容器として使用された箱や木箱を、果物の容器として使用すること(あるいはその逆)。
  9. ある食品の容器として使用されている容器に、それとは別の食品のラベルやマークが表示されていた場合、その容器は以前にそのラベルやマークの食品用途として使用されたものである、と推定する。
  10. 破損した容器の使用は認められていない。
  11. 食品の容器の中に玩具やコイン、そのほかのものを入れてはならない。ただし、食品の無菌状態など食品の望ましい質を担保するためのものや、食品のラベル、酸素を吸収するための還元鉄粉などの同梱は認められている。
  12. 酸素吸収を目的とした還元鉄粉は、食品に混入し、食品を汚染し、食品の内部に侵入しないよう、小袋に入れ、封をしなければならない。小袋の素材は、次のうち少なくとも1つ以上を含まなければならない。
    1. 塩化カルシウム
    2. 水酸化カルシウム
    3. 活性炭
    4. 石膏
    5. 酸化鉄
    6. 水酸化マグネシウム
    7. ステアリン酸マグネシウム
    8. パーライト
    9. 滑石
    10. 沸石

7. その他

調査時点:2017年1月

なし

マレーシアの食品安全・衛生規制

調査時点:2017年1月

マレーシアの主要な食品安全・衛生管理行政機関は農業・農業関連産業省と保健省であり、主に農業・農業関連産業省が生産・一次加工の安全・衛生管理、保健省が輸入・加工食品の安全・衛生管理を担当しています。
輸入食品も含めた食品の取り扱いに関する主要法規としては、「1983年食品法(Food Act 1983)」「1985年食品規則(Food Regulations 1985)」「2009年食品衛生規則(Food Hygiene Regulations 2009)」です。

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