ウクライナワインと広げる未来 ビジネスで復興支援
2024年05月16日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
ジェトロ・ウェブアクセシビリティ方針に基づき、「世界は今」では次のような取り組みを行っています。
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- 視覚障害をお持ちの方向け
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3月に開催された食品展示会で来場者の関心が高かったウクライナ支援パビリオン。そこで特に注目されていたのがウクライナワイン。実は紀元前からワインづくりの歴史があるが、世界でもあまり知られていない。そんなウクライナワインを日本で知ってもらおうと動き出した人々の姿を追った!
(12分41秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: 瓦屋根の軒先の上に「天吉(てんきち)」と書かれた分厚い板の看板を掲げた、2階建ての日本家屋(にほんかおく)の店舗の外観。玄関の格子戸に、丈の短い、赤いのれんが掛かっている。 レンガ造りの壁の店内。カウンターで談笑しているお客の頭上には、暖色系の照明がともっている。
テロップ: 横浜市
テロップ: 天吉
ナレーション: 横浜市にある「天吉」は、明治時代から続く天ぷらの老舗だ。
映像説明: 白い調理服と和帽子を身につけた男性が、カウンター内の調理場で天ぷらを揚げている。 天ぷら鍋のアップ。天ぷら鍋に食材を入れると、高温の油から勢いよく泡が立つ。
テロップ: 横浜産 落花生油とごま油
ナレーション: 創業当時から変わらない、ピーナッツオイルとごま油で揚げる天ぷら。
映像説明: 銀色のバットの上に載せられた、緑の野菜、白身魚(しろみざかな)、かき揚げ。揚げたての天ぷらは、まだ表面の油の泡がピチピチとはじけている。 カウンター席の女性客がビールを傍らに天ぷらを口へと運んでいる。
ナレーション: 軽くて胃もたれしないと評判で、連日多くのファンが訪れる。
映像説明: 白い調理服と和帽子を身につけた男性が、カウンターの上に置かれた小さなバットに天ぷらをのせ、包丁で切って断面を見せながら、ストライプ柄のシャツを着た男性客に説明する。
白い調理服と和帽子を身につけた男性: 淡路島の新タマネギです。非常に甘いので、 カレー塩(カレーじお)と召し上がっていただくと、よりワインに合うものになるかなと。
映像説明: ストライプ柄のシャツを着た男性客が、揚げたての天ぷらをほおばり、納得した様子でうなずく。
ナレーション: 旬の天ぷらとともに、こちらの常連客が飲んでいるのは…。
映像説明: ストライプ柄のシャツを着た男性客が、ボトルから白ワインをグラスに注ぎながらコメントする。 ワインボトルのラベルのアップ。英語で「PRODUCT OF UKRAINE」と書かれた文字に赤い下線が引かれる。 カウンターでストライプ柄のシャツを着た男性客が話を続ける。
テロップ: 常連客
常連客: これね、ウクライナワインなんですよ。 天ぷらとウクライナワインは、あの、合うんです。 なんかすごい、あの、ミネル…ラル(ミネラル)感もあるし、やっぱりこう、ちょっと日本酒(にほんしゅ)に近い部分もあるんだよねえ、うーん。おいしいです。うーん。
映像説明: ストライプ柄のシャツを着た常連客が、ウクライナワインをグラスに注ぎ、味わっている。
テロップ: ウクライナワイン
ナレーション: 実は、この店、日本ではあまり流通していないウクライナワインを扱っているのだ。
映像説明: 白い調理服と和帽子を身につけた男性が、カウンターの中で天ぷらを揚げている。
テロップ: 天吉 原 広也(はら ひろや) 専務
ナレーション: 専務の原(はら)さんの襟元には…。
映像説明: 天ぷらを揚げている原専務のバストアップ。調理服の襟に、ブドウの形をした金色のバッジを付けている。
テロップ: ソムリエのバッジ
ナレーション: ソムリエのバッジが光っている。
映像説明: カウンターの上に置かれた天吉のメニュー。「天吉のおすすめワイン」と書かれたページが開かれていて、「本日のおすすめワイン」のブロックに「スホリマンスキー(ウクライナ オデーサ)」、「品種:スホリンマンスキー」などと書かれている。 「本日のおすすめワイン」のブロックへのズームアップ。
ナレーション: 天ぷらに合う酒にこだわり、2年前からウクライナワインを取り入れた。
映像説明: カウンターに置かれたワインボトルのラベルに、英文字で「TINTA(ティンタ)」や「PRODUCT OF UKRAINE」などと書かれている。 「天吉」の店内の一角で原専務がインタビューに答える。背後に見えるカウンター席では、数人の来店客が談笑しているのが見える。
テロップ: 天吉 原 広也(はら ひろや) 専務
原専務: えー、いちばん驚いたのが、ブドウ品種が、こんなにたくさんあるんだなっていうことを、まず驚きまして。 飲むと、その、ウクライナの、その、大地が、すごい、想像できるような…。
映像説明: なだらかな丘陵地に、緑のしま模様のようにブドウ畑(ぶどうばたけ)が広がっている写真。 小粒の青い実をいっぱいにつけたブドウの木が、延々と続いている写真。(写真提供:弥栄(いやさか))
テロップ: 知られざるウクライナワイン
ナレーション: 実は紀元前からワイン造りの歴史があるウクライナ。しかし、そのことは世界でも、あまり知られていない。
映像説明: ひな壇にワインボトルを並べた展示台の前で、茶色い髪の短髪の日本人男性(にほんじんだんせい)が2人の女性を応対している。 茶色のボブヘアーをハーフアップにした女性が、ロゼワインのボトルを、眼鏡をかけた女性客に見せている。 白髪交じりの髪を後ろで結んだ男性が、透明なオレンジ色の液体が注がれたグラスを口元へ運びながら談笑している。
ナレーション: そんなウクライナワインを、今、日本で知ってもらおうと動き出した人々がいる。
映像説明: 展示台に、コルクで栓をした試飲用のワインボトルが10本ほどと、ワインボトルや缶入りのキャビアが入ったワインクーラーが置かれている。 茶色い髪の短髪の日本人男性(にほんじんだんせい)が、ひな壇に並べだワインボトルを手で示しながら話している。
テロップ: ウクライナワインと広げる未来 ビジネスで復興支援
ナレーション: ウクライナ侵攻から2年、国の未来を見据え、ウクライナワインの普及に取り組む姿を追った!
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。各国のさまざまな人々の笑顔や、農作物(のうさくぶつ)を収穫している様子、ガントリークレーンが並んでいる港、緑色(みどりいろ)の仏像、小型飛行機や新幹線、バイクなどの乗り物や生き物など、世界中のいろいろな写真が現れて白い画面を埋めていく。連なった写真に重なるように世界地図のCGが浮かび上がり、中央に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。
映像説明: イベント会場。赤いカーペットが敷かれた広い通路の両側にブースが立ち並んでいる。スーツ姿のビジネスパーソンを中心に、大勢の来場者でにぎわっている。 赤地に英国の国旗が描かれた看板や、カタカナで「スペイン」や「トルコ」と書かれた看板などがある、国際色豊かな出展ブースが並んでいる。
サイドテロップ(画面右上に常時表示): ウクライナ侵攻から2年 逆境に負けない企業の底力
テロップ: 東京・有明(ありあけ)
テロップ: 3月5~(から)8日 FOODEX JAPAN(フーデックス ジャパン) 2024
ナレーション: 3月。都内でアジア最大級の食品展示会が開かれ、世界各国から、さまざまな食品が集結した。
映像説明: 青地に白抜きの英文字で「UKRAINE × JAPAN」と書かれた看板のアップ。青地に黄色(きいろ)のひまわりのシンボルマークとともに看板を掲げた複数のブースが出展している。
テロップ: ウクライナ支援パビリオン 主催:ジェトロ
ナレーション: なかでも、ひときわ来場者の関心を集めたのが、ウクライナ支援パビリオンだ。
映像説明: 岸田首相が、「日(にち)・ウクライナ経済復興推進会議」などと書かれたバックボードの前の演台でスピーチしている写真。 幾何学模様の壁の前にウクライナの国旗を立て、岸田首相が、丸刈りであごひげを生やした男性と握手を交わしている写真。
テロップ: 2024年2月19日 日(にち)・ウクライナ経済復興推進会議 共催:日本政府 経団連 ウクライナ政府 ジェトロ
テロップ: 岸田首相
テロップ: シュミハリ首相
ナレーション: この半月ほど前に行われた復興推進会議で、岸田総理大臣は、官民一体となって経済支援していく方針を発表。
映像説明: FOODEX JAPAN(フーデックス ジャパン) 2024の会場。白い壁に黄色(きいろ)と青でひまわりや鳥のシンボルマークと「ウクライナ支援パビリオン」などの文字が描かれたゲートがある一角。
ナレーション: その取り組みの1つが、ジェトロが運営した、こちらのパビリオンだ。
映像説明: クルミやカボチャの種などのナッツ類の説明パネルの前で、出展者の女性担当者と通訳らしき女性と、来場者と思われる2人の男性が話をしている。 ワインボトルを並べた展示台の前で、セミロングヘアーの女性スタッフが茶色のジャンパーを着た男性来場者を応対している。 別の出展ブース。短い金髪の男性スタッフが、手のひらサイズのオレンジ色(いろ)の箱を持って見せながら男性来場者を応対している。
テロップ: ウクライナ支援パビリオン ウクライナ企業10社 日本企業(にほんきぎょう)3社が出展
ナレーション: ここに、ウクライナの企業10社と、日本企業(にほんきぎょう)3社が出展した。
映像説明: 展示台に、1リットルほどの大きさのペットボトルや缶、瓶に入った食用油(しょくよううあぶら)が並んでいる。どれにも、ラベルにひまわりの花の写真がついている。 別の展示台。赤や黄色(きいろ)、濃いピンクなど、カラフルなチャック付きのスタンドパウチに入った、イチゴやバナナ、ラズベリーなどのドライフルーツ商品が並んでいる。
ナレーション: ひまわりオイルやオーガニックな原料の菓子、
映像説明: 別の出展ブース。ショートボブヘアーの女性スタッフが、細い注ぎ口(そそぎぐち)を付けたボトルから、試飲用のカップに飲み物をついでいる。そばで、女性来場者がその様子を見ながら話している。 試飲品と同じボトルが並ぶ展示台。氷の入ったワインクーラーで、細い注ぎ口(そそぎぐち)を付けた数種類のボトルが冷やされている。
ナレーション: 伝統的な製法で造られたハチミツ酒など、ウクライナの特徴ある商品が並ぶ。
映像説明: 白い壁に鮮やかな「GRANOLA(グラノーラ)」の文字がある黄緑色(きみどりいろ)のパッケージの写真ある垂れ幕を掲げている展示ブース。 展示台には、黄緑色(きみどりいろ)のパッケージのほかに白やオレンジ色(いろ)のパッケージも並んでいる。
テロップ: TERRA(テッラ)
ナレーション: こちらは、穀物を原料としたシリアルなどを、加工・販売している企業。
映像説明: 展示台に並んだ商品群を左から右に映す。オートミールやグラノーラ、スープ、コーンフレークなどがあり、右端にパンフレットが積まれている。
ナレーション: 穀物大国のウクライナは、厳しい逆境の中でも力強く歩み続けている。
映像説明: TERRA(テッラ)のブース。展示台に並べられたオートミールやグラノーラのパッケージのアップ。
テロップ: 年間の1ha当たりの穀物収穫量 2023年 約5.97tで過去最高を記録 出所:ウクライナ統計局
ナレーション: 去年、1ヘクタール当たりの収穫量が過去最高を記録した。
映像説明: TERRA(テッラ)のブース。丸刈りでドット柄のシャツにジャケットを羽織った男性が、黄緑色(きみどりいろ)などのパッケージが並ぶ展示台の前でインタビューに答える。
テロップ: TERRA(テッラ) ボロディミル・ルバン 社長
ルバン社長・英語: 当社は、コロナ禍やそれ以前にも、多くの逆境を経験してきました。 現在もウクライナで戦争が続いていますが、変わらずに製品を生産し、供給し続けています。
映像説明: 「snEco(スネコ)」のロゴや皿の上にグリーンの葉と直径2cmほどの黄色い丸い形のものが載せられた写真パネルがあるブース。カタカナで「100% チーズ カリカリスナック」と書かれたパネルもある。 展示台の上には、パネルの写真にある黄色い丸い形のスナック菓子が木製のトレーに山盛りされて 置かれている。トレーと一緒に並べられた、薄茶色(うすちゃいろ)やこげ茶色(こげちゃいろ)のパッケージには、「snEco(スネコ)」のロゴのほか、英語で「CRUNCHY BITES」、「PARMESAN」、「CHEDDAR(チェダー)」などと書かれている。
テロップ: snEco(スネコ)
ナレーション: こちらは、チーズを特殊技術で乾燥させ、スナックとして開発している企業。
映像説明: snEco(スネコ)のブース。商品展示の前で、スタンドカラーの白いシャツを着た男性がインタビューに答える。 屋根がボロボロに崩れたレンガ造りの建物の写真。建物の前の地面は崩れていて大きな穴になっている。(写真提供:snEco(スネコ)) ウクライナの地図。首都のキーウが赤い点、国土の東側にあるハルキウが赤い星印で示されている。次に、ハルキウから国土の西端へ向かう赤い矢印が現れ、その先に赤い星印と「ムカチェヴォ」という文字が表示される。
テロップ: snEco(スネコ) 共同創業者 バディム・グリシン さん
グリシンさん・英語: 私たちの工場はもともと、ウクライナ東部のハルキウ市にありました。 ハルキウ市は、ロシア軍の侵攻を最初に受けた都市のひとつです。 そのため、工場をウクライナ西部のムカチェヴォ市に移転しました。
映像説明: 白い壁の工場。白い作業着と衛生キャップを身につけた男性が、銀色の装置から白い円筒形(えんとうけい)の容器を取り出している。白い円筒形(えんとうけい)の容器から大量の直径2cmほどの丸い形のチーズスナックが銀色の網の上に広げられ、乾燥されてスナック菓子になっていく工程のハイライト映像。 室内。棚に並んだ半透明のコンテナに、薄い黄色(きいろ)や濃い黄色(きいろ)の丸い形のチーズスナックがストックされている。(映像提供:snEco(スネコ))
ナレーション: そして、工場が復旧して、およそ1年。生産量は以前に比べ、倍以上に増加したという。
映像説明: FOODEX JAPAN(フーデックス ジャパン) 2024のsnEco(スネコ)のブース。グリシンさんが男性の来場者を応対しているそばで、数人の来場者がチーズスナックを試食している。
テロップ: 欧州への輸出
ナレーション: その理由は、ヨーロッパ諸国への輸出。
映像説明: グリシンさんが黒いキャップをかぶった男性と話している。背後の通路を次々と来場者が通り過ぎていく。
テロップ: 日本市場(にほんしじょう)に期待
ナレーション: 日本への期待も膨らむ。
映像説明: ウクライナ支援パビリオン。どの出展ブースにも大勢の来場者が訪れ、スタッフが応対しているのが見える。 ハチミツ酒を出品しているブースの前で、金髪を後ろでまとめた女性と黒いシャツを着た男性が、試飲用の小さなカップを手にしながら熱心に話している。
テロップ: 食のプロたちが注目したのはー
ナレーション: ウクライナの知名度が上がり、市場からの関心が高まっている今、ビジネスの可能性も大きく動いている。中でも特に、食のプロたちが注目したのは…。
映像説明: 通路で金髪を後ろでまとめた女性がインタビューに答える。
テロップ: 米国国旗 ワイン輸入業者
ワイン輸入業者・英語: 私たちは、さまざまなワインを見ているのですが、 ウクライナワインも貿易の可能性があるという事実を知り、とても心ひかれました。
映像説明: 広い通路でベージュのジャケットを着た日本人男性(にほんじんだんせい)がインタビューに答える。
テロップ: 飲食店シェフ
飲食店シェフ: 想像以上よりも、あのー、クオリティーがすごい高いなというのと、あと、果実の(風味の)出方がよかったなと思って。
映像説明: ウクライナ支援パビリオン。コルクで栓をしたワインボトルが10数本、カウンターに並ぶ出展ブース。茶色のボブヘアーをハーフアップにした女性が笑顔で来場者を応対している。
サイドテロップ(画面右上に常時表示): ウクライナワイン 一本に込められた物語
テロップ: アンナ
ナレーション: こちらのブースでは、ウクライナワインの試飲で大にぎわい(おおにぎわい)。企業名は「アンナ」。
映像説明: 茶色のボブヘアーをハーフアップにした女性が、男性来場者に紹介しようと白ワインのボトルを手に取る。
テロップ: アンナ アンナ・ヴァシナ 社長
ナレーション: 社長自身の名前と同じだ。
映像説明: ヴァシナ社長が笑顔で接客しながら、試飲用の小さなカップにワインをつぎ、来場者に手渡す。
ナレーション: アンナさんは、日本在住18年のウクライナ人。これまで飲食や貿易関係の仕事をしてきたが、去年、会社を設立し、12月から販売を開始した。
映像説明: アンナのブース。コルクで栓をしたワインボトルが並ぶカウンターの前で、ヴァシナ社長がインタビューに答える。
ヴァシナ社長: やはりウクライナ人として、あの、遠く母国離れてるって言っても、心は、ずっとウクライナにあることで、もう、変わりがないので、何かできるかと思ったところで…。
映像説明: ヴァシナ社長が壁に貼られたウクライナの地図を手で示しながら話している。地図にはカタカナで、キーウ、オデーサ、テルノビリといった地名が書かれ、各地のワイン醸造家の顔写真と名前が刷り込まれている。
テロップ: ワインの背景にある物語
ナレーション: 故郷のワインや、その背景にある物語を日本に伝えたいと考えたアンナさんは、
映像説明: 壁に貼られたウクライナの地図。上部に「ANNA」、「FROM Wine UKRAINE」の文字があり、ウクライナの地図とキーウ、オデーサ、テルノビリといった地名、ワインの醸造家の顔写真と名前がある。
テロップ: 家族経営のワイナリー
ナレーション: 主に、家族経営の小規模ワイナリーと取り引きをしている。
映像説明: ヴァシナ社長が持っているロゼワインのボトルのアップ。白地に紫とベージュで幾何学模様が描かれたラベルに、英語で「Fathers Wine(ファーザーズ ワイン)」と書かれている。 芝生の上に立てられた「Fathers Wine(ファーザーズ ワイン)」の看板の前で、カジュアルな服装の男性3人と女性3人が、笑顔でポーズを取っている写真。背後には広大な草原が広がっている。(写真提供:アンナ)
テロップ: Father's Wine 創業前に亡くなった父の夢を家族が継承
ナレーション: このワインには、夢半ばで亡くなった父親のワイン造りを、家族が受け継いで完成させたというストーリーが。
映像説明: 幾何学模様が描かれたFather's Wine(ファーザーズ ワイン)のラベルのアップ。
ナレーション: パッケージにも、ウクライナの伝統的なデザインが使われているという。
映像説明: アンナのブース。コルクで栓をしたワインボトルが並ぶカウンターの前で、ヴァシナ社長が「Fathers Wine(ファーザーズ ワイン)」のボトルを胸の前に持ちながらインタビューに答える。
ヴァシナ社長: 昔って、結構忘れかけてたんですよね、自分のもう、元(ルーツ)、自分の文化、自分の歴史。それが、もう、ここに込めてるんですよね。 自分の元(ルーツ)を忘れちゃいけない。 で、家族も大事にして母国も大事にして、みんな強くなって頑張ろうっていうのを、もう、1本には、そんな強い思いが込めてると私は思ってるんです。
映像説明: 壁に英文字で「IYASAKA」の文字やロゴマークなどがあるポスターが貼られているブース。ひな壇にワインボトルを並べた展示台の前で、茶色い髪の短髪の日本人男性(にほんじんだんせい)が来場者を応対している。
サイドテロップ(画面右上に常時表示): ウクライナワインを広めたい ともに歩む日本企業(にほんきぎょう)
テロップ: 弥栄(いやさか)
ナレーション: 一方、こちらのブースも、来客がひっきりなしの様子。
映像説明: 弥栄(いやさか)のブース。茶色い髪の短髪の日本人男性(にほんじんだんせい)が、白髪交じりの髪を後ろで結んだ日本人男性(にほんじんだんせい)に説明をしている。
テロップ: 弥栄(いやさか) 石井 佑樹(いしい ゆうき) 社長
ナレーション: ウクライナワインを専門に輸入している、弥栄(いやさか)。
映像説明: ひな壇にワインボトルを並べた展示台の前で、石井社長がインタビューに答える。
石井社長: 今、契約してるワイナリーがですね、ちょうど8社、えー、いるんですけれども、 その中から、あのー、いろいろな特徴、ま、白あり、赤あり、ロゼあり、オレンジありというかたちで、あの、今回、お持ちさしていただきました。
映像説明: ウクライナの地図。黄色(きいろ)で塗られた国土は、東はロシア、西はポーランドやルーマニアと隣接し、南は黒海に面している。南の沿岸地域にオレンジ色(いろ)、西の山沿いの地域に緑色(みどりいろ)のだ円形が現れる。
ナレーション: 今回は主に、南の黒海、西のカルパチア山脈を望む、2つの産地のワインが並んでいた。
映像説明: ひな壇にワインボトルを並べた展示台の前で、石井社長がワインボトルを手で示しながら説明をしている。
テロップ: 黒海の潮風
テロップ: アロマティック
ナレーション: 南は黒海の潮風、西は山のミネラルとアロマが楽しめるという。
映像説明: ひな壇にワインボトルを並べた展示台の前で、ショートヘアーの日本人女性(にほんじんじょせい)が、試飲用のカップでワインの香りを確かめている。
テロップ: “SAKURA”Japan Women's Wine Awards(サクラ ジャパン ウイメンズ ワイン アワード) 田辺 由美(たなべ ゆみ) 代表理事
ナレーション: こちらの女性は、権威ある国際ワインコンペティション「SAKURA Awards(サクラアワード)」の主催者だ。彼女もまた、その品質、そのおいしさに太鼓判を押した。
映像説明: 弥栄(いやさか)のブースの前で、試飲を終えた田辺代表理事がインタビューに答える。
テロップ: “SAKURA”Japan Women's Wine Awards(サクラ ジャパン ウイメンズ ワイン アワード) 田辺 由美 代表理事
田辺代表理事: 味わいという意味では、全然あのー、日本(にほん)で有名な、フランス(産)やイタリア(産)やスペイン(産)、売れてるワインと、なんの引けも取りません。
映像説明: 田辺代表理事がワインを試飲しながら石井社長と話している。 ひな壇にワインボトルを並べた展示台の前で、石井社長ワインボトルを手で示しながら説明している。
ナレーション: 多くの人が、そのクオリティーに納得するウクライナワイン。
映像説明: 展示台。黒いボトルのワインが4種類、横1列に並んでいる。中央の2本は赤と白の色違いのラベルで、テニスプレーヤーがサーブをする瞬間の姿が刷り込まれている。 テニスプレーヤーがサーブをする瞬間の姿が刷り込まれた、白いラベルのアップ。
ナレーション: そんななか、石井さんが特に紹介したいと見せてくれたのが、こちらのワイン。デザインされているのは、テニスプレーヤー?
映像説明: 黄色(きいろ)のユニフォームを着てラケットを振っている男性テニスプレーヤーの写真。 ポロシャツ姿の男性テニスプレーヤーがブドウ畑(ぶどうばたけ)の作業をしている写真。 窓の外にブドウ畑(ぶどうばたけ)を望む室内に、色やラベルが異なる5種類のワインボトルが横1列に並んでいる写真。(写真提供:弥栄(いやさか))
テロップ: Stakhovsky(スタホフスキー) 2015年 プロテニスプレーヤーだった セルギー・スタホフスキー氏が創業
ナレーション: 実は、ウクライナのトップテニスプレーヤー、スタホフスキーさんが2015年に創業したワイナリーで造られている。
映像説明: ひな壇にワインボトルを並べた展示台の前で、石井社長がインタビューに答える。 爆撃を受けた集合住宅の前で、軍服を着て、ライフルを持って立つスタホフスキーさんの写真。 軍服姿のスタホフスキーさんが、建物の隅に腰を下ろし、スマートフォンの画面を見ている写真。(写真提供:弥栄(いやさか)) ひな壇にワインボトルを並べた展示台の前で、石井社長が話を続ける。
石井社長: で、ま、今、彼はですね、あの、ま、国のためにも、ま、家族のためにもということで、今、戦ってるような状況で、 私たちとしても、こういうウクライナワインを通じて、ま、現地のワイナリーの支援もそうですし、 (ウクライナワインを)飲んでいただくことがやっぱり、彼らにとっても、生きる力にもなってくと思うんですね。
映像説明: オフィス街の一角にある白いビルの外観。出入り口から上階(じょうかい)の窓へ、見上げるアングルで視点が移動する。 白い壁のオフィス。こげ茶色(こげちゃいろ)と黒のオフィス家具が配置されている。数人のスタッフが仕事をしている。
テロップ: 横浜市
テロップ: 弥栄(いやさか)
ナレーション: 弥栄(いやさか)でウクライナワインを扱い始めたのは、ウクライナ侵攻が始まる、少し前のことだった。
映像説明: 白いソファーがある応接室。スーツ姿の石井社長と3人の女性が、10本ほどのワインボトルを並べたテーブルを囲んでミーティングをしている。 石井社長がグラスに入ったロゼワインを口に含み、もぐもぐと口を動かす。
ナレーション: それまでは、電子部品などの貿易を行っていた石井さん。取り引きのあったウクライナと新たなビジネスを広げたいと模索するなかで出会ったのが、ワインだった。
映像説明: 応接室。石井社長が白いソファーに座り、インタビューに答える。背後にあるキャビネットの上には10本のワインボトルが並んでいる。 応接室のテーブルに置かれた、英文字で「TINTA(ティンタ)」などと書かれたラベルがあるワインボトルとグラス。そばに、ウクライナの卓上国旗も置かれている。 グラスに入った薄いオレンジ色(いろ)のワインのアップ。 応接室。白いソファーに座った石井社長が話を続ける。
石井社長: あのー、味わいをみたときに、あっ、これはおいしいなと。これは商品価値があるな、ということは、当初はやっぱ思いました。 ただやっぱり、そのー、日本(にほん)で出回ってない分だけ、またこれを開拓してって、広げていくことのほうが大変だなと思ったので、いろいろ悩んだんですけれども、 そうこうしてるうちに、ま、ロシアのウクライナ侵攻が始まってですね。
映像説明: 弥栄(いやさか)のオフィス。石井社長が自身のデスクでパソコンの画面を見ながら電話で話している。
ナレーション: 岐路に立たされた石井さんの決断は、事業の継続。
映像説明: 建物のバルコニーで、白ワインが入ったグラスの香りを確かめている石井社長の写真。背後には、緑の森が見えている。(写真提供:弥栄(いやさか))
テロップ: ウクライナワイン事業は続ける
ナレーション: もともと、異なる事業からワイン市場に参入した石井さん。
映像説明: スーツ姿の石井社長と紺色のジャケットを着た短髪の男性が、それぞれ書類を胸の前に持ち、カメラへ目線を向けている写真。 スーツ姿の石井社長とグレーのジャケットを着た短髪の男性が、それぞれ書類を胸の前に持って握手をしながら、カメラへ目線を向けている写真。(写真提供:弥栄(いやさか))
テロップ: ウクライナビジネスの未来
ナレーション: 今、ともに苦しい時期を支え合うことで、ウクライナワインの未来に、さらなるビジネスの広がりを見据えていた。
映像説明: 応接室のテーブルに置かれた、英文字で「TINTA(ティンタ)」などと書かれたラベルがあるワインボトルとグラス。そばに、ウクライナの卓上国旗も置かれている。。 英文字で「TINTA(ティンタ)」などと書かれたラベルがあるワインボトルとグラスのアップ 応接室で、白いソファーに座った石井社長がインタビューに答える。
石井社長: これから、どんどん、どんどん、この侵攻が終わったあとでも、ビジネス展開は図りたいと思いますし、 また、ワインを通じて、そこから派生するビジネスもあると思うんですね。ですから、これはもう本当に、最後まで、諦めずに、あの、突き詰めていきたいと思っております。
映像説明: FOODEX JAPAN(フーデックス ジャパン) 2024の弥栄(いやさか)ブース。石井社長が展示台のひな壇からワインボトルを1本取り、白髪交じりの髪を後ろで結んだ日本人男性(にほんじんだんせい)に見せている。 石井社長が白髪交じりの髪を後ろで結んだ日本人男性が持つグラスに白ワインをついでいる。
テロップ: 東京・有明
ナレーション: 今回の展示会には、石井さんと同じ志を持つ仲間の姿も。
映像説明: 白髪交じりの髪を後ろで結んだ日本人男性(にほんじんだんせい)が、グラスの白ワインを一気に口に含み、もぐもぐと口を動かしている。
テロップ: Wine Salon Tanaka(ワイン サロン タナカ) shop&bar(ショップ アンド バー) オーナーソムリエ 田中 秀明(たなか 読み不明) さん
ナレーション: ワインバーのオーナー、田中さんだ。
映像説明: 白いビルの1階にあるバーの出入り口。こげ茶色(こげちゃいろ)のドアの脇に、ワインボトルがたくさん並べられている。 こげ茶色(こげちゃいろ)と白でコーディネートされた店内。3席だけの、こぢんまりしたカウンターの向こうで、田中さんが作業をしている。
テロップ: 東京都 八王子市
テロップ: Wine Salon Tanaka shop&bar
ナレーション: 田中さんの店は、東京、八王子市にある。
映像説明: 田中さんがカウンターの中で作業をしている。藍色のベストを着ていて、胸元にブドウの形をした金色のバッジを付けている。 壁に沿ってずらりとボトルが並ぶワインラック。田中さんがボトルを1本取り、不織布(ふしょくふ)のクロスで拭いている。
ナレーション: ソムリエとして長いキャリアを持つ田中さんだが、ウクライナワインの存在は、今回の侵攻を機に初めて知ったのだという。
映像説明: 壁際のワインラックの前で、田中さんがインタビューに答える。
田中さん: ソムリエ協会の教本があるんですけど、それにもまだ全然載ってないんですよ。 なので、まず知ってる人、いないです。ウクライナにワインがあるってこと自体も、そんなに知られてない。 で、(金銭的な)寄付(を)する、っていうと、ただそのまま終わっちゃうけども、 うーん、それよりは、ワインをそのお金で買って、 「あ、ウクライナのワイン、おいしいね」っていうのを、1人でも多くの方に知ってもらえれば、 この先ずっと支援できるかなと思って、始めたんですね。
映像説明: 店内のテーブル席で、田中さんが、スモーキーピンクのニットを着た女性客に、手ぶりを交えて説明をしている。テーブルの上には2本のワインボトルと2脚のワイングラスが置かれている。
ナレーション: 田中さんの店は、さまざまなワインを少量ずつ試飲できるシステムだ。
映像説明: 田中さんが、テーブルの上に置いたグラスにオレンジ色(いろ)のワインをつぐ。女性客の前には、ナッツやチーズを盛りつけた黒い長皿(ながざら)が置かれている。 ラベルに英文字で「STAHOVSKY(スタホフスキー)」と書かれたボトルとオレンジ色(いろ)のワインが入ったグラスのアップ。
ナレーション: この日、薦めたのは、あの、テニスプレーヤーが造ったオレンジワイン。
映像説明: スモーキーピンクのニットを着た女性客が、オレンジワインを飲んで、一瞬、驚きの表情を見せたあと、感想を話す。
テロップ: 常連客
ナレーション: そのお味は?
常連客: うん、あ、おいしい。 なんか、オレンジワインって、もっと、なんか渋いやつとかもあるけど、すごい飲みやすいし、すごい、口の中もいい香り。
映像説明: テーブル席で、田中さんとスモーキーピンクのニットを着た常連客の女性が談笑している。 田中さんが、テーブルに置かれたグラスにオレンジワインをついでいる。
ナレーション: 田中さんは、ウクライナワインが知られていき、日本のワイン市場も、ともに豊かになることが支援になると考えている。
映像説明: 壁際のワインラックの前で、田中さんがインタビューに答える。
田中さん: 日本(にほん)って、こう、災害が多い国で、そっからの復興の力ってすごく、たけてると思うんですよ。 そういう支援のしかたができると思うので、そこでこう、やっぱり、ワインって、そこに一役買うのかなと。 (そのほうが)もう永続的じゃないですか。
映像説明: 迷彩柄のピックアップトラックの前に立つ軍服姿のスタホフスキーさんの写真。奥に崩れかけた建物も見える。(写真提供:弥栄(いやさか)) FOODEX JAPAN(フーデックス ジャパン) 2024の会場のアンナのブース。コルクで栓をしたワインボトルが並ぶカウンターの前で、ヴァシナ社長が笑顔で話している。 会場の通路で、ワインボトルを手にした石井社長が田辺代表理事と談笑している。 Wine Salon Tanaka shop&barの店内。テーブルに置かれたグラスにオレンジワインをつぐ田中さんの手元のアップ。
ナレーション: ウクライナへの想いをつなぎ、人々はビジネスに希望を託す。ウクライナワインで乾杯する、平和と復興の未来へと。
映像説明: 水色のグラデーション背景画。画面の右側で地球の陸地部分だけが点描され、中が空洞になった地球儀のグラフィックイメージが回転している。
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