シリーズ 西アフリカに挑む日本の農機 ‐コートジボワールの課題に商機‐

2021年08月26日

コートジボワールでは、人口増加や近代化による生活の変化によって食料需要が高まるなか、自給率を上げるため農業の生産性向上が求められている。コートジボワールの農業にビジネスチャンスを見いだし、コメなど穀類の加工や管理に必要な農業機械で課題解決に挑む日本企業を取材した。

(11分14秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: 青空の下。奥には樹木が生い茂る草原が広がっている。頭にカラフルな布を巻き、絵柄の入った服を着た3人の外国人女性が水色のシートの上に山積みになった穀物をザルに入れ、頭の高さくらいの位置でふるい、選別している。足元にはふるい落とされた穀物が山になっている。

テロップ: コートジボワール Cote d’Ivoire(コートジボワール)

映像説明: 頭にカラフルな布を巻き、絵柄の入った服を着た外国人女性がザルに入った穀物を頭の高さくらいの位置でふるい、選別している。足元にはふるい落とされた穀物が山になっている。 曇り空の下。マスクを着け白いシャツを着た外国人男性が農機を使って土(つち)を耕している。奥の道路をトラックやバンなどの車が走っている。 室内。黒いケースに入った豆を機械の四角い銀色の投入口(とうにゅうぐち)に流し入れている。機械の白い排出口から流れ出る豆を手で受けている。

テロップ: 加工

映像説明: 室内。グレーの長机(ながづくえ)の上。白い箱型の機械の上面に投入口(とうにゅうぐち)があり、ろうとのようなものを使って豆を流し入れている。機械の前面にはモニターがあり、パーセンテージなどの数値が表示される。

テロップ: 検査

ナレーション: 西アフリカ、コートジボワールでは、食料の需要が高まるなか、生産性向上のため、農業の機械化が求められている。 田畑を耕すものだけでなく、収穫後の加工や検査に使う機器も、また今後、普及が不可欠な農業機械だ。

映像説明: 工場の中。白い布を頭に巻き、白い服を着た十数人の外国人女性が台に向かい合って座り、台の上のナッツを手作業で選別している。 白い壁の工場の中。白い長机(ながづくえ)の上に置かれた白い長方形の2つのケースに入れられている選別され分けられた豆を、クリーム色(いろ)の作業着を着た男性と紺色のシャツを着た2人の男性が見ている。3人ともマスクを着けている。

ナレーション: 日本の農機の販路開拓に挑む企業を追った。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: スタジオ。横長の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前方にも小さいモニターが置いてあり、屋外にたくさんの露店が並び、大勢の外国人男女でにぎわっている様子が映し出されている。モニターの左側、スタジオ中央に女性キャスターが座っている。オレンジ色(いろ)のワンピースを着ている。

女性キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。

映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)のモニターを背景にした女性のバストショット。

テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)

江連(えづれ)キャスター: 西アフリカに、日本の農業機械を売り込む企業を取材するシリーズの第2弾。

映像説明: スタジオ。江連(えづれ)キャスターが左のほうに体の向きを変える。画面の左側に江連(えづれ)キャスター。右側に小型モニターがあり、倉庫の中でターコイズブルーのTシャツを着て同色のキャップをかぶった外国人男性が機械の説明をし、それを7人の外国人男性が腰をかがめて聞いている様子、白い箱型の機械のスイッチを押し、黒いパネルモニターに「Kett(ケット)」と表示される様子、白い壁の工場の中に白い機械が置かれていて、機械の背面に置いた脚立にマスクをつけ、黒い服を着た男性が立ち、機械上部の銀色の投入口(とうにゅうぐち)に黒いケースに入った豆を流し入れている様子が映し出されている。江連(えづれ)キャスターが話を続ける。

江連(えづれ)キャスター: 今回の舞台、コートジボワールで農業従事者の強い味方となるのが、こちら。いったい何に使う農機でしょうか。こういった農機でコートジボワールに挑む企業を取材しました。

テロップ: シリーズ 西アフリカに挑む日本の農機 コートジボワールの課題に商機あり

映像説明: 明るい空の下。水色のガラス張りのビルの外観。右側の入り口の前には銀色の柱と透明なガラス張りの屋根があり、左側の手前には透明なガラス張りの外壁と傾斜した屋根がビルにつながっている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 加工の農機に商機 コートジボワールに挑む

テロップ: 広島県 東広島市

テロップ: サタケ

映像説明: 白い壁の工場の中。銀色や白など、さまざまな種類の機械が置いてあり、機械の手前には長机(ながづくえ)や椅子などが置かれている。マスクを着け黒い服を着た3人の男性がそれぞれ作業をしている。

テロップ: 穀物加工技術

ナレーション: 広島県東広島市に本社を構える精米機大手のサタケは、一世紀(いっせいき)以上にわたり穀物加工技術の分野のトップランナーだ。

映像説明: オフィスの中。奥の窓から太陽光がさし込んでいる。デスクが向かい合って設置され、マスクを着けた7人の従業員が、それぞれ机に向かい作業をしている。 工場の一角。青で縁取り(ふちどり)された白い四角い機械の上部に白い円筒があり、側面から銀色の角筒が下に向けて設置されている。円筒には青い文字で「SATAKE」のロゴがある。白い円筒と銀色の角筒の設置部分に水色のクリアカバーが付けられていて、中が見えるようになっている。右側には白いモニターが設置されている。 工場の一角。両端(りょうはし)が青く、中央部分が白い機械が設置されていて、横には黒地に白い文字で「精米ユニット」などと書かれた四角柱(しかくちゅう)の看板が置かれている。 白い壁の工場の中。クリーム色(いろ)の機械や青と白の機械など、さまざまな種類の機械が置かれている。

ナレーション: 現在は、グループ全体で3,000人以上の従業員を抱え、およそ150ヵ国に製品や技術を提供している。

映像説明: 明るい空の下。水色のガラス張りのビルの屋上近くの壁に「SATAKE」と書かれた立体看板が掲げられている。

テロップ: 2016年 アフリカ進出

映像説明: 黒い背景に、グレーの壁に青い大きな扉と通用口(つうようぐち) がある建物の前に水色のシャツを着た男性が写っている写真。 白い壁と木目調の床の室内で、水色のシャツを着て眼鏡をかけた男性がノートパソコンや書類が置かれている木目調の机の前に座っている写真。(写真提供 サタケ)

テロップ: サタケ・コートジボワール

ナレーション: 2016年に、アフリカ進出に本格的に乗り出し、コートジボワールに駐在所を構えた。

映像説明: 白い壁の工場の中。白い機械の下部にある透明の円筒の排出口から豆が流れ出し、透明の長方形のケースの中にたまっていく。クリーム色(いろ)の作業着を着た男性が機械の前にかがみ込み、機械から流れ出てくる豆を手に取り見ている。

テロップ: サタケ 技術本部 高山 篤(たかやま あつし) さん

ナレーション: 進出を決めた理由について、技術本部で機械の開発に携わる高山さんは…。

映像説明: 工場の中。青い骨組みが組まれた空間に設置された機械の前で高山さんがインタビューに答える。

高山さん: コートジボワールは、アフリカの中でもおコメの生産が非常に多い国で、 コートジボワールの周りにもたくさんのおコメの生産国があります。

映像説明: 明るい空の下。外国人の手が緑色(みどりいろ)の稲穂を触っている。 曇り空の下。たくさんの露店が並び、大勢の外国人男女でにぎわっている。頭の上に荷物を乗せて歩いている人や行き交う人々のあいだを白い車やバイクに乗った人たちが通っている(とおっている)。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): コートジボワールで 光る日本の選別機

ナレーション: 実は、コートジボワールで、コメは三大主食の1つ。

映像説明: たくさんの露店が並び、大勢の外国人男女でにぎわう様子と上空から見下ろした広大な土地に広がる緑の田んぼの風景を背景に、「コメ消費量・生産量・輸入量推移」と題されたグラフが表示される。縦軸の目盛りには0トンから2,500トンまでの数量が500トン刻みで記され、横軸には2014年から2018年までの年数が記されている。消費量が紺色の折れ線グラフで示され、2014年は2,172,000トン、2018年には2,451,000トンに増加している。生産量は水色の棒グラフで記され、2014年は1,370,000トン、2018年には1,339,000トンとなっている。次に生産量の上に輸入量がピンク色の棒グラフで追加される。輸入量は緩やかに増加している。(出所:国連食糧農業機関のデータを基に作成)

ナレーション: 近年、人口増加と近代化による食生活の変化によって消費量は増え続けている。一方で、生産量は伸び悩み、輸入依存が高まっている

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の倉庫の中。何かが詰められた白やカラフルな色の袋が積み上げられている。

ナレーション: そのため政府は、2012年、コメの国内生産の状況を改善するためのプロジェクトを開始した。

映像説明: 緑色(みどりいろ)の稲穂が広がる田んぼ。 工場の一角。両端(りょうはし)が青く中央が白い機械が設置されていて、横には黒地に白い文字で「精米ユニット」などと書かれた四角柱(しかくちゅう)の看板が置かれている。

ナレーション: こうした動きに、農業機械の需要拡大を見込んだサタケは、精米機をはじめとする農業機械の販売をスタート。

映像説明: 白い壁の工場の中。白い機械が置かれていて、機械の背面に置いた脚立にマスクをつけ、黒い服を着た男性が立ち、機械上部の四角い銀色の投入口(とうにゅうぐち)に黒いケースに入った豆を流し入れている。 白い機械の下部。左下にある透明の円筒の排出口から良品の豆、右下にある白い角筒の排出口からは不良品の豆が流れ出し、それぞれ透明の長方形のフタ付きのケースで受けている。

テロップ: 光選別機

ナレーション: そうしたなかで、次第に販路が広がり始めたのが「光選別機」だ。

映像説明: 工場の中。青い骨組みが組まれた空間に設置された機械の前で高山さんがインタビューに答える。

テロップ: サタケ 技術本部 高山 篤(たかやま あつし) さん

高山さん: おコメの加工、製造機器はもとより、 それ以外にもナッツでありますとか、コーヒー豆、そういったものの加工、そして選別ということを行っております。

映像説明: 白い壁の工場の一角。白い選別機に青い枠で囲まれたタッチパネルがあり、高山さんがパネルの選別設定の画面を操作する。

ナレーション: この光選別機はコメだけでなく、さまざまな穀物に対応することができる。

映像説明: 工場の一角。黒いケースに入った豆を選別機の上部にある銀色の四角い投入口(とうにゅうぐち)に流し入れている。 銀色の傾斜面を豆が高速で落ちていく。 白い選別機の下部。左下にある透明の円筒の排出口から良品の豆、右下にある白い角筒の排出口からは不良品の豆が流れ出し、それぞれ透明の長方形のフタ付きのケースで受けている。 白い台の上。白い長方形のケースが2つ置かれていて、左側のケースには良品の豆、右側のケースには不良品の豆が入っている。

ナレーション: 不良品や異物が混ざった穀物を投入すると、選別機が自動的に識別し、より分ける。

映像説明: グレーの背景のコンピューターグラフィックスの動画。白いラインの上を、黄土色(おうどいろ)の豆と茶色い豆が流れ、選別機の仕組みについて英語で説明が書かれている。茶色い豆がピンク色の丸で囲まれ、「Rejects」という文字が表示される。白いラインの先に水色と白のグラデーションの四角、光を模した丸い模型が両端(りょうはし)に表示され、その中央を豆が流れていく。茶色い豆がピンク色の丸で囲まれ、「Detection」という文字が表示される。茶色い豆が流れていくとノズルのようなものがある白い四角から白い煙が噴射され、ふるい落とされる。茶色い豆がピンク色の丸で囲まれ、「Sorting」という文字が表示される。黄土色(おうどいろ)の豆は白い文字で「Accepts」と書かれたピンク色の四角(しかく)の中に入っていき、茶色い豆は白い文字で「Rejects」と書かれた青い四角(しかく)の中に入っていく。(映像提供 サタケ)

ナレーション: その仕組みは不良品を光で検知し、空気を噴射して、ふるい落とすというものだ。

映像説明: 青空の下。頭にカラフルな布を巻き、絵柄の入った服を着た3人の外国人女性が穀物を入れたザルを頭の高さくらいの位置でふるい、選別している。足元にはふるい落とされた穀物が山になっている。 工場の中。白い布を頭に巻き、白い服を着た十数人の外国人女性が台に向かい合って座り、台の上のナッツを手作業で選別している。手前では選別したナッツを赤い器に入れている。 銀色の台の上に置かれたナッツを選別し、青、緑、赤の浅い器に入れている。

テロップ: 作業効率・品質の向上

ナレーション: コートジボワールでは穀物を収穫したあと、不純物を取り除く作業は、ほとんどが手作業で行われている。機械化することで作業効率や品質が格段に改善されるため、生産性が向上。

映像説明: 白い壁の工場の中。白い選別機の下部。左下にある透明の円筒の排出口から良品の豆、右下にある白い角筒の排出口からは不良品の豆が流れ出し、それぞれ透明の長方形のフタ付きのケースで受けている。 白い壁の工場の一角。さまざまな種類の白い選別機が数台置かれている。それぞれ上部に銀色の投入口(とうにゅうぐち)があり、中央部には青い枠に囲まれたパネルが付いている。

ナレーション: さまざまな加工工場で導入されるようになってきているのだ。

映像説明: 白い壁の室内。壁には象の絵画が飾られている。白いシャツを着て眼鏡をかけた外国人男性が話をしている。(Zoomのビデオ通話)

テロップ: サタケ・コートジボワール カセム・ナメ さん

ナレーション: 現在の状況について、サタケ・コートジボワールのナメさんは…。

映像説明: 白い壁の室内。壁には象の絵画が飾られている。ナメさんがインタビューに答える。 工場の中。白い選別機の下部にある透明の円筒の排出口から良品の豆が流れ出し、透明の長方形のケースで受けている。機械から流れ出た豆を手に取っている。 白い台の上。白い長方形のケースが2つ置かれていて、黒いケースから良品の豆を手前に置かれた白い長方形のケースに流し入れる。奥のケースには不良品の豆が入っている。 白い壁の室内。壁には象の絵画が飾られている。ナメさんが話を続ける。

ナメさん・フランス語: コートジボワールでは長年、 農業の機械化(人力の)省力化、農産物の品質向上に取り組んでいます。 しかし実際は、まだまだ遅れています。 この地域は世界から注目されていますが、当社の模倣品で参入する競合もいます。 しかし、当社の技術やノウハウと同レベルの競合はほとんどいません。 技術力だけでなく、当社のサービスや世界各国とのネットワークなど強みを生かしていきたいです。

映像説明: コートジボワールのアビジャンの空撮映像(くうさつえいぞう)。広い川や高層ビルが立ち並ぶ街並みが広がっている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): アフリカ農業市場概況 都市化進み農機に商機

テロップ: コートジボワール アビジャン

ナレーション: 近代化、都市化が進む経済都市、アビジャン。

映像説明: 上空から見たアビジャンの街並みの静止画にぼかし加工を施したものを背景にグレーの高層ビルの写真が映し出される。ビルの前には樹木が植えられていて、手前のポールには、オレンジ、白、緑の3色が並んだコートジボワールの国旗が掲げられている。

テロップ: アフリカ開発銀行

ナレーション: アフリカ経済の発展を担うアフリカ開発銀行は、この地に本部を置いている。

映像説明: 抽象的な絵が描かれたグレーの壁の前。チャコールグレーのノースリーブシャツを着た女性が話をしている。

テロップ: アフリカ開発銀行 農業・人材・社会開発担当 戸田 敦子 副総裁代行

ナレーション: 農業分野に精通する副総裁代行の戸田さんは、進出を目指す日本企業(にほんきぎょう)に、こう呼びかける。

映像説明: 抽象的な絵が描かれたグレーの壁の前。戸田副総裁代行がインタビューに答える。

戸田副総裁代行・英語: 日本の企業にとっては、アフリカの市場は簡単ではありません。 品質や規格、ビジネス環境が異なるためです。 しかし、潜在的な成長性を考えると、早く参入するほど将来的にシェアを獲得するのに有利になります。

映像説明: 上空から見下ろした広大な土地に広がる緑の田んぼの風景。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 小型で正確「水分計」で 中小企業 アフリカに挑む

ナレーション: そんなアフリカの農業市場に参入しようと、

映像説明: 曇り空の下。こげ茶色(こげちゃいろ)のタイルばりの4階建ての建物の外観。入り口に続くアプローチ沿いには木や草花が植えられている。

テロップ: 東京都 大田区

テロップ: ケツト科学研究所(ケットかがくけんきゅうしょ)

ナレーション: 挑戦を始めた日本の中小企業がある。

映像説明: 曇り空の下。ビルの屋上に青と水色の背景に青い文字で「Kett(ケット)」、白い文字で「水分計」と立体文字が書かれた看板が掲げられている。

ナレーション: ケットが売り込もうとしているのは、「水分計」だ。

映像説明: 白い引き扉を開け、クリーム色(いろ)の壁の実験室の中に入っていく。中央には茶色い長机(ながづくえ)が置かれている。左右の壁際にある、黒い長机(ながづくえ)の上にはさまざまな機械が置かれ、マスクを着け白衣を着た2人の女性がそれぞれ作業をしている。 黒い長机(ながづくえ)の上に水分計が置かれている。白い機械の上面に投入口(とうにゅうぐち)があり、筒型の容器から穀物を流し入れている。左側には水色の長方形のケースに少量の穀物が入っている。 白い機械の投入口(とうにゅうぐち)の前面にパネルがあり、数値が表示される。

テロップ: 含水率(がんすいりつ)

ナレーション: 水分計は、穀物の保管や加工の際に、含水率(がんすいりつ)を測定するために必要な検査機だ。

映像説明: 奥の窓にブラインドが下ろされた室内。グレーの長机(ながづくえ)の上に、さまざまな種類の水分計や投入口(とうにゅうぐち)に流し込むための道具などが並べられている。

テロップ: 穀類水分計 国内シェア 約95%

ナレーション: ケットの水分計は高性能で、穀物では国内シェアのおよそ95%を誇っている。戦後、日本の農業を支える基盤となってきたのだ。

映像説明: 室内の写真。大勢の外国人男女が水分計や穀物のようなものが入った袋が並べられている白い長机(ながづくえ)を囲むように立ち、書類を手に持ち説明を聞いている。(写真提供 ケツト科学研究所(ケットかがくけんきゅうしょ))

テロップ: タイ

映像説明: 大きな冷蔵庫のようなものや棚が置かれている室内の写真。黒い机の上に水分計が置かれていて、白いシャツを着て眼鏡をかけた男性が話しているのを7人ほどの外国人男女が聞いている。(写真提供 ケツト科学研究所(ケットかがくけんきゅうしょ))

テロップ: カンボジア

映像説明: 会議室の写真。青いシャツを着て眼鏡をかけた男性が長机(ながづくえ)の上に置かれた水分計に透明の袋から穀物を流し入れている姿を3列に並べられた白い長机(ながづくえ)に座った10人ほどの外国人男女が見ている。(写真提供 ケツト科学研究所(ケットかがくけんきゅうしょ))

テロップ: インドネシア

ナレーション: さらに、長年、東南アジアでも販売しており、農産物の品質を高めるのに貢献している。

映像説明: 室内。ファイルがたくさん並べられたキャビネットの前で、マスクを着け白いシャツを着て眼鏡をかけた男性がファイリングされた書類をめくりながら見ている。

テロップ: ケツト科学研究所(ケットかがくけんきゅうしょ) 海外営業部門 吉田 典広(よしだ のりひろ)部門長

映像説明: 上空から見下ろした広大な土地に広がる緑の田んぼの風景。

ナレーション: 海外展開を担当してきた吉田さんは、東南アジアに水分計を広げたノウハウを持って、今後はアフリカ市場に販路を開拓しようと動き始めた。

映像説明: オフィスの中。窓にはブラインドが下ろされ、窓際に書類棚が置かれている。白いシャツを着て眼鏡をかけた吉田部門長がパソコンが置かれた机の前に座りインタビューに答える。

吉田部門長: これからかもしれないですけど、必要になってくるので。必ずマーケットはあるんじゃないかな。

映像説明: 白い壁の室内。壁には絵画が飾られ、奥の窓から日差しがさし込んでいる。白い長机(ながづくえ)の上には水分計やノートパソコン、書類などが置かれている。吉田部門長がノートパソコンに向かってうなずいている。 パソコンの画面。水色のシャツを着て眼鏡をかけた外国人男性が話をする姿が映し出されている。 2分割された画面。左側には吉田部門長、右側には水色のシャツを着て眼鏡をかけた外国人男性が映し出されている。(Zoomのビデオ通話)

ナレーション: この日、行っていたのは、去年開催されたジェトロ主催のオンライン商談会で出会った、コートジボワールの販売店との打ち合わせ。

映像説明: 水色のシャツを着て眼鏡をかけた外国人男性が話をする姿が映し出され、続いて吉田部門長がうなずいているのが映し出される。もう一度、水色のシャツを着て眼鏡をかけた外国人男性が話をする姿が映し出される。(Zoomのビデオ通話)

テロップ: CI‐MOTORS(シーアイ モータース) カマラ・ママドゥ 社長

ナレーション: 商談後、すぐにデモ機の購入へと話が進み、今後の販路について話を進めているところだ。

映像説明: 吉田部門長が話をする。(Zoomのビデオ通話)

吉田部門長・英語: 今、ターゲットにしているのは政府ですよね。

映像説明: ママドゥ社長が話をする。(Zoomのビデオ通話)

テロップ: CI‐MOTORS(シーアイ モータース) カマラ・ママドゥ 社長

ママドゥ社長・英語: 政府の評価が良ければ、民間企業も購入してくれるでしょう。

映像説明: 建物の中。オレンジ色(いろ)の円の中に「CI‐MOTORS(シーアイ モータース)」などと書かれた白いプレートが掲げられたこげ茶色(こげちゃいろ)の扉が開き、オレンジ色(いろ)の布を頭に巻き、模様が入ったワンピースを着た外国人女性が出迎える。 白い壁の室内。外国人女性が机の上に置かれた2台のノートパソコンに向かっている。 白い壁で奥の窓にブラインドが下ろされた室内。オレンジ色(いろ)の布を頭に巻き、模様が入ったワンピースを着た外国人女性が机の上のパソコン画面を見ている。

テロップ: CI‐MOTORS(シーアイ モータース)

ナレーション: シーアイ モータースは、大型の農業機械や農薬などを幅広く取り扱っている企業だ。

映像説明: 壁際に黒地に赤いラインが入った家具が置かれている室内。白いポロシャツを着て眼鏡をかけたママドゥ社長が話をしている。(Zoomのビデオ通話)

テロップ: CI‐MOTORS(シーアイ モータース) カマラ・ママドゥ 社長

ナレーション: 社長のママドゥさんは、水分計の重要性についてこう話す。

映像説明: 壁際に黒地に赤いラインが入った家具が置かれている室内。白いポロシャツを着て眼鏡をかけたママドゥ社長がインタビューに答える。(Zoomのビデオ通話)

ママドゥ社長・英語: 水分計がない長いあいだ、農家は目で見て、手に取って、水分量を想像してやってきました。 品質を判断するためには、信頼できる水分計が必要なのです。

映像説明: 青空の下。白い屋根と壁の平屋の建物が3棟並んでいて、周りには木々(きぎ)が植えられ、遠くには森がある場所の空撮映像(くうさつえいぞう)。 白い屋根と壁の建物の外観。建物の前には木が植えられ、車が4台とまっている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 「水分計」はアフリカの味方 コメ大量廃棄 解決目指す

テロップ: ADERIZ(アデルリ) 米穀産業開発機関

ナレーション: こちらは、政府機関の農業関連施設。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の室内。何かが詰められた白やカラフルな色の袋が積み上げられている。

テロップ: 大量のコメ

ナレーション: 倉庫には大量のコメが保管されている。実はここで、高性能な水分計が求められているという。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の倉庫の中。奥にはコメが入った白やカラフルな色の袋が積み上げられている。手前ではターコイズブルーのTシャツを着て同色のキャップをかぶった外国人男性が話をしている。

テロップ: CI‐MOTORS(シーアイ モータース)担当者

映像説明: ターコイズブルーのTシャツを着て同色のキャップをかぶった外国人男性が黄緑色(きみどりいろ)の台車に載せられた白い四角い水分計を示しながら説明している。その前に12人ほどの外国人男性が立ち、説明を聞いている。 説明を聞いている外国人男性たちの様子。

ナレーション: この日は、シーアイ モータースの担当者が水分計のデモンストレーションに訪れていた。参加しているスタッフたちも真剣な表情だ。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の倉庫の中。説明を聞いていた水色のシャツを着た外国人男性スタッフが話をする。

水色のシャツを着た外国人男性・フランス語: コメの形や長さによって、測定が変わるということですね。

映像説明: 説明を聞いていた黄色いジャンパーを着た外国人男性スタッフが質問し、シーアイ モータース担当者が回答する。周りでは6人ほどの外国人男性スタッフが質問や回答を聞いている。

黄色いジャンパーを着た外国人男性スタッフ・フランス語: もっと多くの種類を測れないのですか。

CI‐MOTORS(シーアイ モータース)担当者・フランス語: 10種類(じゅっしゅるい)ほど測れます。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の倉庫の中。奥にはコメが入った白やカラフルな色の袋が積み上げられている。手前ではシーアイ モータース担当者が、黄緑色(きみどりいろ)の台車に載った白い四角い水分計に触れながら説明をしている。周りに10人ほどの外国人男性スタッフが立ち、説明を聞いている。

テロップ: コメの管理の精度

ナレーション: 彼らの課題は、コメの管理の精度をあげること。

映像説明: コメが入った白い袋が開けられていて、黒いひしゃくのようなものの中にもみが入っている。 クリーム色(いろ)の壁の倉庫の中。奥にはコメが入った白やカラフルな色の袋が積み上げられている。数値やグラフ、表などが印刷された白い紙を手に持ち、黒い棒で表を指しながら説明しているのを3人の外国人男性スタッフが聞いている。

ナレーション: 収穫した穀物は、水分量が多すぎると、カビが生えたり、腐ったり、乾燥しすぎると割れてだめになってしまう。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の倉庫の中。コメが入った白やカラフルな色の袋が積み上げられている。

テロップ: 大量廃棄

ナレーション: 温度や湿度の管理が難しい倉庫からは、大量の廃棄が発生しているのだ。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の倉庫の中。奥にはコメが入った白やカラフルな色の袋が積み上げられている。シーアイ モータース担当者が、黄緑色(きみどりいろ)の台車に載せられた上部に黒くて四角い投入口(とうにゅうぐち)があり、前面にスイッチが並んでいる白い四角い水分計の側面を指さし、説明をしている。7人の外国人男性スタッフが腰をかがめて水分計を見ながら説明を聞いている。

ナレーション: 彼らは、含水率(がんすいりつ)に合わせて適切な管理をすることで、大量廃棄の問題を改善したいと考えている。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の倉庫の入り口。水色の大きな鉄製の扉がある。シーアイ モータース担当者と10人ほどの外国人男性スタッフが会話をしている。

テロップ: コメの自給率アップ

ナレーション: コメの消費が増えるなか、自給率の向上に取り組むコートジボワール政府にとって、喫緊の課題なのだ。

映像説明: 白い壁のオフィス。吉田部門長が机の上のノートパソコンに向かって手振りを交えながら話をしている。隣の席では黒いマスクを着けた男性が机に向かっている。 2分割された画面。左側には吉田部門長、右側にはママドゥ社長が映し出されている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 「水分計」はアフリカの味方 農機で公正取引を根付かせる

ナレーション: ケットとシーアイ モータースは、今後、パートナーシップを結び、西アフリカ地域へと販路を広げていく計画だ。

映像説明: 白い壁の室内。壁には絵画が飾られ、窓にはブラインドが下ろされている。ブラインドの前には棚があり、ビニール袋に包まれた白い箱などが置かれている。黒いマスクを着け白いシャツを着た男性がグレーの長机(ながづくえ)の前に座り、小型の水分計を手に持ち操作をしている。奥にはライトスタンドが設置され、グレーの長机(ながづくえ)のほうを照らしている。ライトスタンドの横でマスクをつけた吉田部門長が三脚に設置したスマートフォンの画面を見ている。 黒いマスクを着け白いシャツを着た男性が、小型の水分計を手に持ちながら説明をしている。近くに設置されたスマートフォン画面には小型の水分計と手元の様子が映し出されている。

ナレーション: 現地の代理店としてアフターメンテナンスにも対応できるよう、マニュアル動画を制作し、提供している。

映像説明: 白い壁の室内。壁には絵画が飾られていて壁際にあるグレーのラックにはパンフレットなどが置かれている。マスクをつけた吉田部門長が話をしている。 クリーム色(いろ)の壁の倉庫の中。積み上げられたコメが入った白い袋の前でシーアイ モータース担当者が白い四角い水分計を示しながら水色のシャツを着た外国人男性スタッフに説明している。

ナレーション: さらに吉田さんは、水分計の普及の先にある、大きな課題の解決を見据えているという。

映像説明: オフィスの中。窓にはブラインドが下ろされ、下には書類棚が置かれている。吉田部門長が、パソコンが置かれた机の前に座りインタビューに答える。

吉田部門長: これは、実は、不正な取引を無くすためっていうのが目的なんですね。

映像説明: もみが入った黒い長方形のケースを白い四角い水分計の下部にさし込む。 クリーム色(いろ)の壁の倉庫の中。コメが入った白やカラフルな色の袋が積み上げられている。

テロップ: 数値の確認ができないため 不当な買いたたきが起きている

ナレーション: 含水率(がんすいりつ)は、その製品の品質と価格に大きく関係する。しかし、取り引きにおいて基準となる数値が確認できないため、一部の業者が不当な値段で買いたたくなどの不正が起こりやすいのだという。

映像説明: オフィスの中。窓にはブラインドが下ろされ、下には書類棚が置かれている。吉田部門長が、パソコンが置かれた机の前に座り、身振りを交えながらインタビューに答える。

吉田部門長: それ(含水率(がんすいりつ))を測ることによって、フェアトレーディング、公正な取引ができると。 水分計が正しいものでなきゃいけないっていうのが大前提になってくる。ここが実は非常に重要なことなんで。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の倉庫の中。奥にはコメが入った白やカラフルな色の袋が積み上げられている。シーアイ モータース担当者が、黄緑色(きみどりいろ)の台車に載せられた上部に黒くて四角い投入口(とうにゅうぐち)があり、前面にスイッチが並んでいる白い四角い水分計の側面を指さし、説明をしている。7人の外国人男性スタッフが腰をかがめて水分計を見ながら説明を聞いている。 工場の一角。選別機の白い排出口から流れ出る豆を手で受けている。 白い壁の工場の中。白い長机(ながづくえ)の上に置かれた白い長方形の2つのケースに入れられている選別され、分けられた豆を、クリーム色(いろ)の作業着を着た男性と紺色のシャツを着た2人の男性が見ている。3人ともマスクを着けている。

ナレーション: 機械化は、農業が抱えている課題を解決するための重要な手段だ。これからますます発展していくコートジボワールの農業に、日本の農機の貢献が期待されている。

映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑を基調とした、中が空洞になった地球儀が回転している。

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