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欧州ビジネス 新たなステージへ ‐日EU・EPA活用のポイント‐

2018年10月11日

日本と欧州28ヵ国で構成されるEUとの間で署名された「経済連携協定(EPA)」が、来年にも発効する見込みだ。これにより、現在、EUへの輸出額の約7割にかかっている関税が削減・撤廃されることになり、日本産品の競争力向上が期待されている。ただし、その活用に当たっては、日本の原産品であることを自ら証明するなどの対応も求められる。このほか、地理的表示(GI)制度、酒類の規制緩和など、今回のEPAのポイントを、欧州市場を目指す日本企業の取り組み事例を交えて解説する。

(13分05秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図から飛び出した、中が空洞になった地球儀が、回転しながら拡大表示される。 さらに世界のさまざまな都市の画像が周囲を取り巻きタイトルが現れる。 「世界は今ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。 ピンクのジャケットを着た女性キャスターのミディアムショット。

テロップ: 宮瀬 茉祐子(みやせ まゆこ)

宮瀬キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 現在、世界で300を超える自由貿易協定。そこへまた一つ、日本とEU(いーゆー)の経済連携協定、すなわち日EU・EPA(にちいーゆーいーぴーえー)が、今年7月、ついに署名に至りました。 経済に大きなインパクトをもたらすと言われる注目のEPA(いーぴーえー)。 今回は日本からの輸出に焦点をあて、そのポイントを探っていきます。

テロップ: 欧州ビジネス 新たなステージへ ‐日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)活用のポイント‐

映像説明: スタジオの中央に置かれた半円形のテーブルに座る、宮瀬キャスターと、スーツ姿の眼鏡をかけた男性。

宮瀬キャスター: スタジオには、ジェトロ、欧州ロシアCIS課の田中さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

映像説明: スーツ姿の眼鏡をかけた男性のミディアムショット。挨拶をしながら、おじぎをする。

テロップ: ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長 田中 晋

田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長): よろしくお願いいたします。

映像説明: 宮瀬キャスターのミディアムショット。

宮瀬キャスター: まず、EU(いーゆー)市場についてお伺いします。 EU(いーゆー)は先進国が多く、アメリカと並んで大きな市場といったイメージがありますが…。

映像説明: 田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。 画面の左側、四角い枠内にヨーロッパ諸国の地図のイラストが表示される。EU(いーゆー)加盟国(ベルギー、ブルガリア、チェコ、デンマーク、ドイツ、エストニア、アイルランド、ギリシャ、スペイン、フランス、クロアチア、イタリア、キプロス、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、ハンガリー、マルタ、オランダ、オーストリア、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロヴェニア、スロヴァキア、フィンランド、スウェーデン、英国/自国語による国名のアルファベットの)が緑で色づけされている。

テロップ: EU(いーゆー)市場の概要 EU(いーゆー)加盟28ヵ国(にじゅうはちかこく) 5億人を超える市場規模

田中: はい。EU(いーゆー)は28ヵ国(にじゅうはちかこく)で構成され、人口は5億人を越えています。

映像説明: 「EU(いーゆー)主要各国の1人当たりGDP(2017年)」と題された棒(ぼう)グラフ。金額の単位はUSドル。 GDPが最も高い順から、ルクセンブルク、105,808。アイルランド、70,638。デンマーク、56,444。スウェーデン、53,218。オランダ、48,346。オーストリア、47,290。フィンランド、46,017。ドイツ、44,550 。ベルギー、43,582。フランス、39,869。英国、39,735。イタリア、31,984。スペイン、28,359。日本はフランス、英国と同じ程度で38,440。(出所:IMF)

田中: そのうち、西ヨーロッパの15ヵ国は一人当たりのGDPが日本と同等以上の先進国で、購買力がある市場と言えます。

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。

テロップ: 米国 価格重視の傾向 欧州 商品価値を尊重

田中: また、先進国の中でも、価格重視の傾向があるアメリカと比べ、商品の価値を認めれば、高額商品でも購入してくれる特性があります。

テロップ: 高品質の製品をつくる日本企業 →強みを発揮できる市場

田中: そのため、伝統産品を含めて、高付加価値、高性能の製品を生み出す日本企業(にほんきぎょう)が強みを発揮できる市場だと言えるでしょう。

映像説明: 半円形のテーブルに座る、宮瀬キャスターと、田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)。

宮瀬キャスター: なるほど。日本にとっては魅力的な市場と言えそうですね。

映像説明: 宮瀬キャスターのミディアムショット。

宮瀬キャスター: さて、今回のテーマは日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)ということなんですが、これはどういったものなのでしょうか?

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。

テロップ: 日EU(にち いーゆー)経済連携協定(EPA(いーぴーえー)) ●日本とEU間(いーゆーかん)の貿易や投資を促進 ●物品貿易 サービス・投資 規制協力などで構成

田中: はい。日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)は、双方の貿易や投資を促進するために結ばれた協定です。物品貿易を始め、サービス・投資、規制協力など23章の項目で構成されています。

テロップ: 日EU(にち いーゆー)経済連携協定(EPA(いーぴーえー)) ●コーポレートガバナンス 農業協力 中小企業協力などが新たに盛り込まれる

田中: これまでのEPA(いーぴーえー)になかった項目として、コーポレートガバナンスや農業協力、中小企業協力といった内容が盛り込まれました。

映像説明: 右から左にゆっくりとスクロールする世界地図を背景に、テロップ「Point. 1 関税の削減・撤廃」が表示される。

映像説明: スタジオ。 宮瀬キャスターのミディアムショット。 画面左上に「Point. 1 関税の削減・撤廃」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: では、今回のEPA(いーぴーえー)のポイントについてお伺いします。1つ目は「関税の削減・撤廃」ということなんですが。

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。 画面左上に「Point. 1 関税の削減・撤廃」のテロップ表示。

田中: はい。日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)の効果について、企業の方々が最も期待しているのは、関税の削減・撤廃です。現在、日本からEU(いーゆー)向けの輸出額の約7割に関税がかかっているため、その効果は大きいと考えます。

映像説明: 工場の製造ライン。ヘルメットをかぶった作業員がモニターをチェックしている。 作業員が手袋をつけた手でハンドルを回し、プレス機で製品を加工している。 白い帽子とゴーグルをつけた作業員たちが、長いアームの機械を操作している。 作業員が天井から吊るした工業製品を台のほうに引き寄せる。

テロップ: 工業製品(日本からEU(いーゆー)向け輸出品目) →96%が即時撤廃 最終的に全て撤廃

田中: 工業製品については、輸出品目のうち、96%の品目の関税がEPA(いーぴーえー)発効と同時に撤廃され、最終的にはすべての品目が無税となります。

映像説明: 「EU(いーゆー)側関税が即時撤廃となる品目例(工業製品)」と題された表。左側に「品目」、右側に「MFN税率(2017年1月時点)」が示される。 ギヤボックスは3~(から)4.5%。乗用車用ゴム製空気タイヤは4.5%。ガソリンエンジンは 2.7~(から)4.2%。(出所:経済産業省の資料を基にジェトロ作成)

田中: 自動車部品や繊維、鉄鋼など幅広い分野で、EPA(いーぴーえー)の効果が早期に得られると期待されています。

映像説明: 宮瀬キャスターのミディアムショット。 画面左上に「Point. 1 関税の削減・撤廃」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: では、農林水産品についてはいかがでしょうか?

映像説明: 画面左上に「Point. 1 関税の削減・撤廃」のテロップ表示。 防水素材の胸つきズボンをはいた女性が、大きな水槽から養殖ホタテを引き揚げ、水色のプラスチックかごに入れる。 大きなホタテを入れた、薄いオレンジ色(いろ)のかごが、いくつも水に浸されている。 貝を開き、ホタテの身を剥がしていく。

テロップ: 農林水産品の関税(日本からEU(いーゆー)向け輸出品目) →ほぼ全品目で最終的に撤廃

田中: はい。農林水産品についても、牛肉、お茶、水産物等の輸出重点品目を含め、ほぼすべての品目で最終的に関税が撤廃されます。

映像説明: 「EU(いーゆー)向け輸出金額が大きい品目例(農林水産品)」と題された表。左側に「品目」、右側に「MFN税率(2017年1月時点)」が示される。 ホタテ貝(ほたてがい)(冷凍)は8%。ソース混合調味料は7.7%。緑茶(3kg以下の直接包装)は3.2%。(出所:農林水産省の資料を基にジェトロ作成)

田中: 輸出金額が大きい品目として、例えば、関税率8%のホタテ貝(ほたてがい)、関税率7.7%のソース混合調味料、さらには緑茶、牛肉などが挙げられます。

映像説明: 半円形のテーブルに座る、宮瀬キャスターと、田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)。 画面左上に「Point. 1 関税の削減・撤廃」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: こちらも、多くの品目の関税が撤廃されるんですね。

映像説明: 宮瀬キャスターのミディアムショット。 画面左上に「Point. 1 関税の削減・撤廃」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: では、ここで、EU(いーゆー)への輸出をおこなっている、埼玉県の企業を取材しました。

映像説明: 屋根に飾られた木桶。数本の太い綱が巻かれ小さな屋根が被せてある。 木桶を載せた白い建物。軒下にある紺色の日よけのれんに、白の筆文字で「醤油蔵(しょうゆぐら) 弓削多醤油(ゆげたしょうゆ)」と書かれている。

テロップ: 埼玉県 坂戸市

テロップ: 弓削多醤油(ゆげたしょうゆ)

ナレーション: 埼玉県坂戸市にある、大正12年創業の弓削多醤油(ゆげたしょうゆ)。

映像説明: 屋内。大型タンクに大量のもろみが入れられ、かくはん機が回転している。 電球が点々と灯る薄暗い蔵(くら)。大きな木桶がいくつも並ぶ。木桶のあいだに渡された太いホース。ホースの先は木桶の中に入っている。男性が木桶のあいだの床板(ゆかいた)に立ち、足元を磨く。 長靴を履いた男性が、木桶に長いかい棒を差し込み、もろみをかき混ぜる。 もろみは濃い赤茶色で、ペースト状になっている。

ナレーション: 原材料には、国内産の丸大豆や小麦などを使用。天然醸造、長期熟成など、昔ながらの製法で良質のしょうゆを製造している。2007年よりアメリカを皮切りに、海外にも進出。EU(いーゆー)市場には、フランス、イギリスへ輸出している。

映像説明: 大きく広げた布の上に、機械からもろみが出てくる。 布の上に広がっていく赤茶色のもろみ。 男性が、木の板でなでるように表面をならす。 銀色の機械の受け口に、徐々に濃い色の液体がたまっていく。

テロップ: 醤油(しょうゆ)の関税 7.7%(日本からEU(いーゆー)への輸出時)

ナレーション: 現在、EU(いーゆー)へしょうゆを輸出する場合の関税は7.7%。今回のEPA(いーぴーえー)によって、この関税が撤廃される。

映像説明: さまざまなしょうゆ製品が並ぶ棚の前で、両襟に「弓削多」と入った紺色の法被を着た男性がインタビューに答える。

テロップ: 弓削多醤油(ゆげたしょうゆ) 弓削多 洋一 社長

弓削多社長: それはもう、安くなりますから、競争力は上がると思います。 そういった面では有利になっていくかなとは思います。

映像説明: 黒いラベルに金色で印刷された「弓削多 有機しょうゆ」の文字。木桶に麦の穂をあしらったイラストが添えられている。円筒形のスタイリッシュなボトルにしょうゆが詰められており、キャップに「六年連続 三ツ星(みつぼし)受賞」、「iTQi 2018」、「Cristal Taste Award」と書かれたシールが、貼ってある。隣にはゆずしょうゆが並ぶ。

ナレーション: ヨーロッパではオーガニック食品のニーズが高く、今後、ドイツなどへの進出も見据えている。

映像説明: 棚に飾られた2つのトロフィー。ダイヤモンドのような形のものと、星形のもの。それぞれに金色のアルファベットで「iTQi 2018」と刻印してある。後ろにはケースに立てかけられた表彰メダル。横には、受賞した「有機しょうゆ」「柚子醤油(ゆずしょうゆ)」「有機だしつゆ」の瓶が置かれている。 さまざまなしょうゆ製品が並ぶ棚の前で話しを続ける弓削多社長。

弓削多社長: 今までは日本の調味料でしたけど、これからは、ほんとに世界の調味料になっていくと思っています。 そのときには大手さんのものだけじゃなくて、 オーガニックの日本の農家のしょうゆ屋さんのものが使われてくんじゃないかと思いますので、 そのへんは非常に期待しております。

映像説明: スタジオ。 半円形のテーブルに座る、宮瀬キャスターと、田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長) 画面左上に「Point. 1 関税の削減・撤廃」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: すでに、EU(いーゆー)への輸出をおこなっている企業にとっては、関税撤廃の効果をすぐに実感しやすいかもしれませんね。

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。 画面左上に「Point. 1 関税の削減・撤廃」のテロップ表示。

テロップ: 日本からEU(いーゆー)向けの輸出 工業製品 農林水産品の関税削減・撤廃 →日本企業(にほんきぎょう)の競争力強化 ビジネスチャンス拡大

田中: そうですね。工業製品や農林水産品の関税削減・撤廃により、日本企業(にほんきぎょう)のEU(いーゆー)向け輸出製品の競争力強化や、ビジネスチャンスの拡大につながると思います。

映像説明: 右から左にゆっくりとスクロールする世界地図を背景に、テロップ「Point. 2 自己申告制度(自己証明制度)」が表示される。

映像説明: 宮瀬キャスターのミディアムショット。 画面左上に「Point. 2 自己申告制度」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: 次のポイントは自己申告制度です。今回のEPA(いーぴーえー)で採用されるということなんですが、従来のものと、どういった違いがあるのでしょうか?

映像説明: 半円形のテーブルに座る、宮瀬キャスターと、田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)。 画面左上に「Point. 2 自己申告制度」のテロップ表示。

田中: はい。まず輸出の際に、EPA(いーぴーえー)を活用するには、日本の原産品であることを証明することが必要になります。

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。 画面左上に「Point. 2 自己申告制度」のテロップ表示。

テロップ: 原産地証明(物品の生産・加工国を証明) 従来のEPA(いーぴーえー) 主に第三者機関が証明書を発給 →社内体制構築の手間 費用が発生

田中: 従来のEPA(いーぴーえー)では、商工会議所などの第三者機関が証明書を発給する制度が主流でした。しかし、発給手続きを含めた社内体制構築の手間や費用の問題から、EPA(いーぴーえー)が、すでに発効しているアジア諸国への輸出でも、まだこの制度を利用していない企業も多くみられます。

テロップ: 原産地証明(物品の生産・加工国を証明) 日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー) 自己申告制度(自己証明制度)を採用 →証明書の取得費用が不要

田中: 一方、日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)では、輸出時における原産地証明書の取得手続きが不要となる自己申告、いわゆる自己証明制度が採用されます。これにより、証明書の取得費用が不要になり、コスト面で利用しやすくなると考えます。

テロップ: 自己申告制度(自己証明制度)の注意点 ●輸出者(生産者)/輸入者のいずれかが原産性を証明 ●記録保管義務(輸出者4年以上/輸入者3年以上)

田中: ただし、自己申告制度では、生産者もしくは輸出者、もしくは輸入者が、自ら原産性を証明しなければならないことに注意が必要です。 また、原産地申告書の作成者は、その申告に関する記録を数年間保存する義務があるため、その対応が求められます。

映像説明: 右から左にゆっくりとスクロールする世界地図を背景に、テロップ「Point. 3 地理的表示制度 (GI(じーあい)制度)」が表示される。

映像説明: 宮瀬キャスターのミディアムショット。 画面左上に「Point. 3 地理的表示制度(GI(じーあい)制度)」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: 続いてのポイントは、GI(じーあい)、地理的表示制度です。これはどういったものなのでしょうか?

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。 画面左上に「Point. 3 地理的表示制度(GI(じーあい)制度)」のテロップ表示。

テロップ: 地理的表示制度(GI(じーあい)制度) 地域の伝統的な生産方法 生産地の特性が 結びついた産品 →知的財産として保護

田中: はい。GI(じーあい)制度とは、地域の伝統的な生産方法や生産地の特性が結びついた産品、いわゆる地域ブランドを知的財産として保護するものです。

映像説明: 「EU(いーゆー)で保護される主なGI(じーあい)農産品の例」と題された一覧表。 肉類では、神戸ビーフ(兵庫県)、米沢牛(よねざわぎゅう)(山形県)、宮崎牛(みやさきぎゅう)(宮崎県)、近江牛(おうみぎゅう)(滋賀県)、鹿児島黒牛(かごしまくろうし)(鹿児島県)。 水産物では、下関ふく(山口県)、みやぎサーモン(宮城県)。 野菜・果実では、夕張メロン(北海道)、十勝川西長いも(とかちかわにしながいも)(北海道)、市田柿(いちだがき)(長野県)。 加工品では、西尾の抹茶(愛知県)、鹿児島の壺造り黒酢(つぼづくりくろず)(鹿児島県)、八丁味噌(愛知県)。 (出所:農林水産省の資料を基にジェトロ作成)

田中: 農産品については日本側48産品、EU(いーゆー)側71産品が、酒類については日本側8産品、EU(いーゆー)側139産品が指定されました。

映像説明: 画面左上に「Point. 3 地理的表示制度(GI(じーあい)制度)」のテロップ表示。 重ねられた「AUS(えーゆーえす) KOBE」のロゴがある段ボールの箱。いくつかはふたが開けられ、中に真空パックされた肉が入っている。 パッキングされた肉ごとにシールが貼られ、英語で「AUS KOBE」、「GRAIN FED WAGYU」などと印字されている。 スタジオで解説を続ける田中。

田中: 例えば、外国産の神戸ビーフが、EU(いーゆー)加盟国で売られていることがありますが、今回のEPA(いーぴーえー)により、兵庫県産以外の神戸ビーフはEPA(いーぴーえー)発効から一定の期間を経て、EU(いーゆー)でも販売できなくなります。

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。 画面左上に「Point. 3 地理的表示制度(GI(じーあい)制度)」のテロップ表示。

テロップ: 日本のGI(じーあい)産品(農産品48産品 酒類8産品) ●EU(いーゆー)市場でも知的財産が保護 ●ブランド化への期待

田中: 協定内で規定された日本のGI(じーあい)産品がEU(いーゆー)市場でも保護されるようになるのです。GI(じーあい)産品の保護という側面だけではなく、EU(いーゆー)における日本の農林水産物のブランド化につながるものとして期待が寄せられています。

映像説明: 右から左にゆっくりとスクロールする世界地図を背景に、テロップ「Point. 4 酒類の規制緩和」が表示される。

映像説明: 半円形のテーブルに座る、宮瀬キャスターと、田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)。 画面左上に「Point. 4 酒類の規制緩和」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: 最後のポイントは、酒類の規制緩和です。

映像説明: 宮瀬キャスターのミディアムショット。 画面左上に「Point. 4 酒類の規制緩和」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: EU(いーゆー)はワインの本場ですが、日本からの輸出にどういった変化があるのでしょうか?

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。 画面左上に「Point. 4 酒類の規制緩和」のテロップ表示。

テロップ: ワインの輸入規制(EU(いーゆー)側) 現状 EU(いーゆー)ワイン醸造規則などを満たす必要あり →条件のクリアが難しく EU(いーゆー)への輸出が困難

田中: はい。ワインについては、これまでEU(いーゆー)ワイン醸造規則など、EU(いーゆー)で認められた醸造法で製造されたものがEU(いーゆー)市場に流通可能だったわけです。しかし、気候・風土の違いなどにより、多くの日本(にほん)ワインが、その規則を満たすことが困難でした。

テロップ: ワインの輸入規制(EU(いーゆー)側) EPA(いーぴーえー)発効後 「日本(にほん)ワイン」の醸造方法を容認 →国産原料 国内製造の果実酒の輸出が可能

田中: 日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)により、「日本ワイン」の基準を満たすことでEU(いーゆー)向け輸出が可能になりますので、国内メーカーがEU(いーゆー)へ輸出する最初のハードルが大きく下がると考えられます。

テロップ: ワインの輸入規制(EU(いーゆー)側) ワインの容量規制(375ml/750ml/1,500mlなど) →四合瓶(720ml) 一升瓶(1,800ml)は輸出不可

田中: ただし、EU(いーゆー)におけるワインの容量規制はなくなりませんので、日本国内(にほんこくない)で販売されている四合瓶や一升瓶でのワインは輸出できないので、注意が必要です。

映像説明: 半円形のテーブルに座る、宮瀬キャスターと、田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)。 画面左上に「Point. 4 酒類の規制緩和」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: 従来と比べて、日本(にほん)ワインが輸出しやすい環境が整いつつあるようですね。

映像説明: 宮瀬キャスターのミディアムショット。 画面左上に「Point. 4 酒類の規制緩和」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: では、ここで、海外への輸出に取り組む、大阪のワイナリーにお話を伺ってきました。

映像説明: 歴史を感じさせる黒い木造家屋。入口には手入れされた松の木が伸び、ワインの樽が置かれている。軒下には「カタシモワイナリー」と書かれた看板が置かれている。

テロップ: 大阪府 柏原市((かしわらし)

テロップ: カタシモワイナリー

ナレーション: 大阪、柏原市(かしわらし)にある、カタシモワイナリー。

映像説明: かんぬきが備えつけられた、重々しい金属の扉。 扉の左側に、「登録有形文化財 第27‐0311号 この建造物は貴重な国民的財産です」と記された緑の登録プレート。

テロップ: 国の有形文化財に指定された貯蔵庫

ナレーション: 大正3年創業の、西日本で現存する最も古いワイナリーだ。

映像説明: 市街地を見下ろす高台にぶどう畑(ばたけ)。スロープ状の敷地に緑が広がる。 ぶどうの木が、何本もの支柱に支えられて枝葉を伸ばしている。濃い紫色の実をつけた房(ふさ)が、いくつも下がる。そのぶどう棚の下を、長靴を履いた女性が歩く。 房(ふさ)に手を添え、実のなり具合を確かめる。 ぎっしりと実をつけた房(ふさ)に、傘かけ(かさかけ)がしてある。

ナレーション: 原材料となるぶどうの栽培は、明治初期から始まった。 良質のぶどうと長年のワイン造りのノウハウの蓄積により、この土地でしか出せない、オンリーワンの味を追求してきた。

映像説明: ワイナリーの中。ビニールカーテンで仕切られたスペースに、直径1メートルほどの、オレンジ色(いろ)丸い容器。女性が脚立に立ち、中身を長い棒でかき混ぜている。 女性は衛生帽にエプロン、手首がすっぽり隠れる手袋をしている。かき混ぜる棒の先には、濃い紫色の液体。 果汁の中に、無数の種と皮が浮いている。

テロップ: タイへの輸出でEPA(いーぴーえー)を活用

ナレーション: 海外への輸出は、2016年から本格的にスタート。タイへの輸出では、日本とのあいだで結ばれたEPA(いーぴーえー)を活用している。

映像説明: 機械の上に寝かされた円柱形の大型容器が、ゆっくりと回転している。 容器の表面に細長い穴が並び、回転に合わせて機械の下へ液体が落ちてくる。 濃い紫色の液体がとめどなく出ている。

ナレーション: ヨーロッパには、オランダへの輸出経験があるものの、EU(いーゆー)のワイン醸造規則を満たすことが難しく、取引を断念した経験もあるという。

映像説明: テイスティングルーム。重厚な木製のカウンターに、髪を束ねた女性。そばに2本のワインが置かれ、カウンターの奥には数種類のワイングラスが並んでいる。

ナレーション: その規制が緩和される今回の日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)について、5代目の髙井(たかい)さんは、こう評価する。

テロップ: カタシモワインフード 醸造部 髙井 麻記子(たかい まきこ) さん

髙井(たかい)さん: 以前、ヨーロッパに輸出しようと思ったときに、 細かな規制がありまして、事務作業が多過ぎて、実現しなかったことがあるんです。

映像説明: ポロシャツを着た髙井(たかい)さんのインタビューが続く。

髙井(たかい)さん: まず手続きが簡単になることと、 日本(にほん)の酒税法(による「日本(にほん)ワイン」)がEU(いーゆー)で認められるというのは、 本当に私たちにとってはチャンスで…。

映像説明: カウンターに、似通った形状の2本のワインボトル。 ラベルや、口のシールは同じデザイン。画面左側に肩の部分に膨らみがある海外向けボトル。右側は肩の膨らみが少ない国内向けボトル。 後ろに貼られた製品ラベルには、アルコール度数や原料、原産地のほかに、容量が明記されていて、「750ml」の文字がハイライトされる。

テロップ: 海外向けボトル(750ml) 国内向けボトル(720ml)

ナレーション: 一方、ワインの容量規制については、元々、少ないロットで瓶詰めをおこなっているため、注文が入ってから、国内向けと海外向けのボトルを同時に詰めることで、対応できるという。

映像説明: ワイナリーそばの敷地。髙井(たかい)さんがフォークリフトを運転して、オレンジ色(いろ)の丸い容器を移動させている。容器にはオレンジ色(いろ)のシートがかけられ、ひもで封をしてある。

ナレーション: 今回の規制緩和により、EU(いーゆー)との距離が縮まる。

映像説明: 笑顔でフォークリフトのハンドルを握る髙井(たかい)さん。 テイスティングルームで髙井(たかい)さんがインタビューに答える。

髙井(たかい)さん: せっかくEPA(いーぴーえー)のチャンスが訪れたので、 ワインの輸出をきっかけに、 もっと大阪の文化とか日本の文化とかの良いところを知ってもらえるような チャンスにしていきたいと思ってます。

映像説明: スタジオ。 宮瀬キャスターのミディアムショット。 画面左上に「Point. 4 酒類の規制緩和」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: 今回の規制緩和は、ワインのEU(いーゆー)輸出へ向けた大きな一歩となりそうですね。 では、そのほかの酒類についてはどうでしょうか?

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。 画面左上に「Point. 4 酒類の規制緩和」のテロップ表示。

テロップ: 酒類の輸入規制(EU(いーゆー)側) 単式蒸留焼酎の容量規制が緩和 →四合瓶や一升瓶の焼酎が輸出可能

田中: はい。ワイン以外では、単式蒸留焼酎の700mlや1,750mlといった容量規制が緩和されます。これにより、日本国内で販売されている四合瓶や一升瓶の焼酎をEU(いーゆー)向けに輸出することが可能になります。

映像説明: 半円形のテーブルに座る、宮瀬キャスターと、田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)。 画面左上に「Point. 4 酒類の規制緩和」のテロップ表示。

宮瀬キャスター: さて、日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)のポイントについてお話を伺ってまいりましたが、改めて、EU(いーゆー)市場の攻略について、何か留意点はありますか?

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。

田中: はい。EU(いーゆー)市場と一言で申し上げましても、28ヵ国(にじゅうはちかこく)で構成されていまして、言語、し好など、多様性が特徴の市場です。

映像説明: ヨーロッパの街並み。広い歩道を大勢の人が歩いている。 ブランドショップの前の通りを歩く、ビジネスマンや女性たち。 街路樹の並ぶ歩道を、買い物の袋を手にした人たちが行き交う。

田中: 各国のし好等に応じて欧州の多様性にどう対処するか、あるいは特定の国、特定の購買層にターゲットを絞るか、などの、さまざまな戦略が考えられます。

映像説明: スタジオ。 解説を続ける田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。

テロップ: 日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー) 特恵関税の適用 →価格競争力の強化

田中: 加えて、今後は日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)を活用して、特恵関税の適用を受けることが、価格競争力の強化につながります。

テロップ: 自己申告による原産地証明や 書類を保管する体制づくりが重要

田中: そのためには、協定内容をよく理解して、例えば、日本の原産品であることを証明したり、必要書類を保管したりする社内の体制づくりが各企業に求められます。

映像説明: 宮瀬キャスターのミディアムショット。

宮瀬キャスター: EPA(いーぴーえー)のメリットを受けるためには、準備や戦略が重要ですね。

映像説明: 解説する田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)のミディアムショット。

田中: そうですね。カタシモワイナリーさんのコメントにもあるように、欧州ビジネスのハードルが下がるのは間違いありません。

映像説明: 半円形のテーブルに座る、宮瀬キャスターと、田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)。 画面の左下に検索ボックスのイラストが表示される。ボックスに「日EU(いーゆー) ジェトロ」と、音付きで入力され、検索ボタンの上に、矢印のアイコンが表示されている。

田中: 日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)が近い将来、発効することを念頭に、ジェトロでもそのための個別支援メニューを用意しておりますので、この機会に、是非ともご活用いただければ幸いです。

映像説明: 宮瀬キャスターのミディアムショット。

宮瀬キャスター: 欧州ビジネスへのチャンスが広がる日EU・EPA(にち いーゆー いーぴーえー)を、上手く活用していただきたいですね。 田中さん、今日はありがとうございました。

田中: ありがとうございました。

映像説明: 半円形のテーブルに座る、宮瀬キャスターと、田中(ジェトロ 欧州ロシアCIS課 課長)。 宮瀬キャスターがおじぎをすると、田中もおじぎをする。

映像説明: 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 中が空洞になった地球儀が回転している。

番組で紹介している内容の詳細は、「特集 日EU経済連携協定(EPA)について」でご覧いただけます。

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